32歳で資産3100万円を築いた元教師。“浪費家時代”に買ったヴィトン財布を今使わないワケ

 はじめましての方もはじめましてじゃない方もこんにちは。お金と仲良くなりたいミニマリストの阪口ゆうこ(@sakaguchiyuko___)です。いきなりではございますが、人生百年時代、読者の皆さまは今お持ちの資産で足りそうですか? 私は自信ないです(早)。

 資産が少なくて不安な気持ちを持ちながら暮らしている方がいる一方で、若くしてお金に余裕のある方がいるのも事実。私のような中流家庭の中の中レベルの一般ピーポーからすると、どうやってお金を残したの? 何から始めたの? 私と貴方の何がどうちがうの?と、食い気味な質問が止まらなくなりそうなお金持ちに、根掘り葉掘り聞いてみました。

◆32歳で資産3100万円

 32歳で3100万円を貯めた節約系個人投資家のおこめさん(@ocome_daisukiii)は、元小学校教諭で現在はWEBライターをしながらパート勤務、3歳と1歳の2人の子どもがいる。節約家と投資家のハイブリッド型のお金持ちらしい。

◆決意のキッカケは幼少期

 おこめさんは幼い頃から失業を繰り返す父親に「ウチには金がないんや!」と、言い聞かせられて育った。その記憶から、「お金に困らない人生を歩みたい」という思いを社会人になる前から持っていた。

 25歳で結婚してからも、「自分の子どもにはお金で辛い思いをさせたくない」と思っていたが、当時は「労働して貯金すること」以外の方法を知らなかった上に浪費もしていた。

しかし、転機は急にやってきた。27歳の頃友人の勧めで知ったお金系YouTubeを見てお金について学んでみると、資産が増えると人生の選択肢が増えるということを知った。同時に、資産を増やすのは労働だけではなく、投資をする必要があることも知った。

 そこからお金について猛勉強を始めた。

◆初動はやはり把握することから

 まずはじめにおこめさんが手をつけたのは、やはり「把握する」だった。具体的には、キャッシュレス決済と資産管理アプリの併用で家計簿をつけ始めた。節約の王道の初動でもある、月の生活費と収支を把握するところからだった。そこで、保険にかなりお金を使っていたことが判明し、半分以上の契約を解約をした。夫婦で年8万の医療保険と年5万円の医療保険を解約。その頃、貯蓄型の保険も満期になったタイミングで契約更新をせずに300万の返金の手続きをした。

 そして、家の片付けも始めた。片付けを進めていくと、生きていく上で必要なものと不要なものが把握できるようになり、必要なものだけを持つ節約生活のための土台ができた。

そして、「自炊は最強の副業」という心得ができ、おこめさんは今日も自炊に励んでいる。

◆投資スタートは500万円を超えてから

 貯金額が500万円までは、夫婦でとにかくがむしゃらに、副業なしの労働と節約だけでお金を貯めたというおこめさん。1年に100万円ずつ貯金をして5年ほど時間を要した。そのあたりから、理解が追いついていない状況でも思い切って投資をスタートさせた。

 最初は「ど、れ、に、し、よ、う、か、な♪」の指差しで投資信託の商品を選んだり、人気ランキング上位から選んだり。後から気づくと運用利回りの低いものも選んでいた。

これも勉強を深めていくうちにコツを掴んでいった。当時は、日本株アクティブファンドや、新興国株式インデックスファンドが主な投資先となっていたようだ。

 同時に節約の勉強も始め、知識は日に日に増えていった。資産が1000万円を超えてからはお金の不安が消えて、労働の熱量は「がむしゃら」から「ほどほど」に変わっていった。同時に、おこめさんの心と時間には余裕ができた。

資産が増えて心に余裕ができたら仕事を「ほどほど」に。

仕事時間が減り、さらにお金の勉強時間が増える。

勉強に時間をかけるとお金に詳しくなる。

お金に詳しくなると投資も上手になる。

投資が上手になると資産はさらに増える。

資産が増えて心に余裕ができたらさらに仕事を「ほどほど」に。

仕事時間が減り、またもやお金の勉強時間が増える。

 このように無双ループに乗っかると、ほうっておいてもお金は増えていくようになった。昨年のおこめさんは、投資の運用益で150万円、節約ライフで350万円ほどを残せたのだとか。これで合計500万円の計算。しかも、節約は年々上手になっている感触があるようで貯蓄率が50%あるとの事。うん、収入面も頑張っている様子。

「教育費と老後資金のため、ひとまず総資産5000万円は到達したいなーという感じ」。軽いトーンなのがシンプルに凄い。

 家の中で1番のお気に入りは「自炊は最強の副業」という名言を生んだキッチン。理由は、家で唯一の自分の聖域だから。おこめさんいわく、お菓子作りのような創作活動の趣味が節約生活に活きたことで、毎日をさらに楽しめているのだとか。

◆節約生活で絶対やらないこと

 おこめさんは節約生活の上で絶対にやらないことを決めている。目的のない「なんとなく」の外食だ。

 記念日やお祝い事などで外食をすることはあるが、目的なしに「あー自炊だりー」では絶対に行かないのだとか。それに、必然的に子連れなので、よく考えると家で食べるより外での食事のほうが疲れている。

 たーしーかーにーー。うなずきが止まらない。お金もかかるし気も休まらない、総じてコスパが悪いので絶対にやらないのだとか。

◆お金持ちの財布拝ませてください

 おこめさんにお願いすると、浪費家時代に買ったというLOUIS VUITONの長財布を、「丈夫なので20年くらい使う」と言って見せてくれた。しかし、支払いにメインで使うのはクレジットカードで、そのカードもスマホケースに入れて持ち歩いている。つまり、天下のLOUIS VUITONは普段は持ち歩かないという。

 現金を1万円程度、あとはカードや病院の診察券入れとして家で留守番をさせているとおこめさんは言う。もう一度言う、天下のLOUIS VUITONなのに。

 外出する時は子ども用のアイテムも必要なのでリュックを愛用する。しかし、子どもがいないとポケットにスマホとハンカチだけを持って外出するというミニマリストであり手ぶら族。キャッシュレス決済と家の鍵もスマートロックで、スマホがあれば困ることはなさそうだ。

 このお金のかからない身軽な暮らしがおこめさんに合っているらしく、今後どれだけ資産が増えても、ミニマルライフは自然と続きそうなのだとか。

◆最後に金言をあなたに

 最後に、お金がない!と嘆く人(わい)にアドバイスがあればください、とお願いすると以下の言葉をくれた。無修正(使い方あってんのかしら)で載せておきます。

「現状、お金で悩むことがほとんどなくなったので、今は子どもと過ごせる時間を大切にしています。夫は昨年から時短勤務に切り替え、収入は下がりましたがさほど問題は感じていません。一攫千金は夢物語です。しかし、長期で分散・積立投資をすれば、だれもがお金持ちになれます。投資元本1000万円を超えた頃から、見える世界が変わりました。『怖い』『わからない』『めんどくさい』を乗り越えて、資産形成していきましょう!」

 うわ! なんか最後めっちゃ先生っぽい! 先生のお言葉だと思うと「だれもが」という部分に信憑性を感じるのは私だけではないはずだ。甘い言葉に引っ張られたり、ズルしたり、勝負のような行動はしない。地道に学びを深めて行動すれば、必ず道は開けるのだから…ということを、今回はおこめさんから学んだ。

 さあ、みんなお金持ちになろう。

<TEXT/阪口ゆうこ>

【阪口ゆうこ】

1981年生まれ。整えアドバイザー。片付けや整えについてのブログ「HOME by REFRESHERS」を運営。コラムなどの執筆、セミナー開催を行う。著書に『ゆるミニマルのススメ』などがある。好きなものはビール、宴会、発信すること。嫌いなものは戦争、口内炎、マラソン。Instagram:@sakaguchiyuko___

2024/11/25 15:53

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