中古PCパーツ市場に出回る「悪魔のRTX4090」、そのヤバすぎる流通経路
中古PCパーツ市場に中身のないニセモノの高性能グラフィクボードが出回っており、物議を醸している。
ここに来て発見報告が相次いでいるのは「悪魔のRTX4090」と呼ばれている中身のないグラボ。外観はNVIDIAのGeForce RTX4090と変わらないが、中身のGPUコアとVRAMが抜き取られているため、パソコンに装着しても動作しないのだとか。
X上では「馴染みのお店に注意喚起をして、被害の拡大を防ぐしか方法は無いです…。お店の損失は消費者である私達にも影響が及ぶ可能性があります」「お店側は防ごうにも4090は買い取らない方向でしか対応出来ないよね。ヒートシンクでコアは見えないからマイクロスコープ入れても確認厳しそう」などと、大きな注目を集めている。
悪魔のRTX4090は中古PCパーツ販売店を中心に流通しており、新品価格35万円程が10万円前後とバーゲンプライスになっているため、「安い!」と思わず購入してしまった人も少なくないようだ。しかし、肝心の基盤内部のGPUコアが完全に取り除かれているため、実際は全く機能せず、金をドブに捨てることになる。PCライターがヤバすぎる流通経路について推察する。
「GPU抜きの製品は単なる中古品詐欺というわけではありません。米国の対中AIチップ輸出規制強化のため、バイヤーが似た性能の個人向け最高級ボードのRTX4090を大量にかき集め、コアを抜き取ったものが、転売を経て日本の店舗に出回っていると考えられています。店頭で簡単に見分ける方法はなく、専門知識が必要となるため、購入を考えている人は慎重になった方がいいでしょう」
冷静に考えれば35万円の製品がいくらジャンク品扱いとはいえ10万円で販売されているのだから、怪しさを感じないわけにはいかない。いくらバーゲンプライスだからといって、むやみに手を出さない方が賢明だろう。
(ケン高田)
※写真はイメージ