梅干しは腐る?腐らない? 農園に聞いた『正解』にビックリ!
最近では海外でも有名になってきている、梅干し。日本を代表する保存食ですが、梅干しも腐ることがあるのでしょうか。
和歌山県で100年以上もおいしい梅干しを作り続けている『梅樹園』に取材しました。
梅干しも腐ることはある!
『梅樹園』に「梅干しも腐ることはあるか」と聞いたところ、このような回答がありました。
梅干しも腐ることがあります。ただし、塩分濃度や保管条件によっては、腐りにくい梅干しもあります。
まず、梅干しが腐るというのは、梅干しの表面に酵母やカビが繁殖した状態や、腐敗臭がする状態のことを指します。
昔ながらの製法で作られた塩分20%以上の梅干しは、酵母やカビの繁殖を抑えてくれるため、適切に保管すると基本的には腐りません。
しかし近年は、塩分が低く、糖分や調味料によって味を付けた『調味梅干し』が多く流通しております。
調味梅干しは、昔ながらの梅干しと比べて保存性が低く、温度や湿度などの菌が繁殖しやすい条件がそろうと腐る場合があります。
驚きなのは、昔ながらの製法で作られた塩分20%以上の梅干しの場合、基本的には腐ることがないという点。
そのため『100年もの』といった長期保存された梅干しがあるのですね。
ただし、昔ながらの製法にこだわった梅干しではなく、調味梅干しの場合は保存期間に気を付けましょう。
『梅樹園』で作られている梅干し(画像提供:梅樹園)
梅干しの正しい保存方法
では、梅干しが腐らないように保存するには、どうすればいいのでしょうか。
梅干しは冷暗所での保管を推奨しております。
塩分の低い梅干しや梅雨など湿度が高い時期は、冷蔵庫で保管するとより安心です。
ただしスーパーマーケットなどで購入した梅干しは、いつまでも保管できるわけではないので、賞味期限内にお早めにお召し上がりください。
家庭で保存する際は、冷蔵庫を使うのがいいですね。続けて、NGな保存方法も聞いたところ、以下のアドバイスがありました。
梅干しは直射日光が当たる場所や、高温・多湿となる場所での保管はNGです。
また、梅干しを食べる際に濡れた箸を使用するなど、梅干しに水分が付着すると保存性が低くなり、腐りやすくなりますので、ご注意ください。
スーパーマーケットなどで購入する調味梅干しの場合は、いつまでも食べられるというわけではありません。
『梅樹園』からのアドバイスを参考に、冷蔵庫で保存して賞味期限内に食べましょう。
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]
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