松本人志「性加害裁判」も霞む「ダン池田の暴露本」が晒していた芸能界の毒巣
ダウンタウン・松本人志(61)が、自身の性加害疑惑を報じた「週刊文春」の記事を巡り、発行元の文藝春秋社などに5億5000万円の損害賠償などを求めた裁判の訴えを取り下げたことが大きな話題となっている。
「文春の報道によって、華やかに見えるテレビ、芸能界の裏で、大物芸人がどんな遊び方をしているのか、その闇の一部がめくられたかと思われましたが、結局、ハッキリしたことは分からず、玉虫色の決着となったのは残念です」(芸能記者)
かつては、自爆覚悟で業界人自らが芸能界の闇を暴露したケースもあった。85年、今から39年前の11月、「夜ヒットスタジオ」や「NHK紅白歌合戦」を担当したこともある有名バンド「ニューブリード」のバンマスであった、ダン池田が『芸能界本日モ反省ノ色ナシ』という暴露本を出版し、芸能界が騒然となったのだ。芸能界、歌謡界の裏側を知り尽くしたダンの告白・告発は、とにかく過激だった。
アイドル全盛期の音楽番組を「歌の下手くそな子供しか出ていない」と言い切り、明らかに事務所の力で新人賞を獲得した歌手に、「驚いた。俺だけじゃない。バンドのメンバーみんなが驚いて、口をポカーンとあけたまま、慌ててメロフ(メロディー譜面)を探した」と痛烈に批判。
「ヒット曲もないのに、よく番組に出てくる歌手がいたら、必ずおかしいと思った方がいい。男だったら金、女だったら間違いなくデキてる。揚げ句にディレクターから『大切にしてくれよ!』なんて“使用済み”の歌手を押し付けられるバンドマンも哀れ」
と、いくつもの闇を暴露しまくったのだ。
「名指しされたタレントたちは相手にしない態度をとっていましたが、フジテレビは内々にダンに“詫び状”を要求していたそうです。ただ、生演奏のフルバンドへのテレビ局の扱いが悪くなっていくことに鬱憤が溜まっていたダンはこれを拒否し、潔く『家族対抗歌合戦』を降板しました」(芸能リポーター)
改めてダンの暴露を振り返ってみると、芸能界、当時も今もあまり変わっていないような……。
(露口正義)