「なんでこの年まで独身?」婚活で“失礼な質問”ばかりされる38歳女性。残念な出会いを引き寄せる“意外な原因”は
こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。
髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験を活かし、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
◆恋人がいるかどうかの探り合いが面倒くさい
自然な出会いでする恋愛結婚と違い、マッチングサービスを利用する出会いでは“損得”で相手を審査するユーザーが多い傾向があります。でも、気持ちは分かるのです。出会いたいけれど失敗はしたくないし、無駄な出会いは避けたい。特に大人になるほど、失敗を避けたくて石橋を叩いて渡る人が増えます。
昨年、数年ぶりに合コンに参加したという女性・陽子さん(仮名・38歳/メーカー勤務/埼玉県在住)は、その場で「付き合っている人いる?」と聞かれたそうです。いないから参加しているのにと思ったものの、たしかにフリーの人だけが参加という明確なルールがあるわけでもありません。
このような「恋人はいるのか」を確認するやりとりが面倒くさくなってしまった陽子さん。「パートナーを探している人だけが登録するアプリの方が、合理的でいいかも」と思って、有名なマッチングアプリに登録しました。
◆マッチングアプリで「婚活さんですか?」とメッセージ
そうして同じ業界の同年代男性とマッチングしたのですが、早々に「婚活さんですか?」という質問が来ました。
マッチングアプリでは、恋人が欲しいだけという人から、婚活目的で利用する人まで、温度感が様々です。陽子さんはプロフィールの「結婚の希望」の欄を「いい人がいたら結婚したい」にしていました。
「なにがなんでも結婚したいというわけじゃないですが、いい人に巡り合えたらそこから考えたいと思ってます」と返信したのですが、脈絡もなく「LINE交換しませんか?」と言われました。会話がかみ合わないのです。
◆結婚相談所で、自分の市場価値の低さにがっかり
「アプリでたくさん『いいね』はいただけたのですが、プロフィールを確認してもどんな人か分かりませんし、きちんとしてそうな人なのにチャットでコミュニケーションが成立しない方もいて疲れてしまいました。結局、会わなければ相手のことは分からないんですよね。メッセージのやり取りがなく会えるというので、次は結婚相談所に登録したんです」と陽子さん。
ところが、マッチングアプリでは300件ほど「いいね」が来ていたのに、結婚相談所では申し込み(会ってみたいという意思表示)が20件程度でした。しかも10歳年上の男性も多く、自分の市場価値の低さにがっかりしたといいます。その中でも、比較的年齢が近い2人の男性からの申し込みを承諾しました。
◆お見合いで受けた「失礼な質問」に困り果てる
1人目は声が小さくて、何を言っているか聞き取れないことが多い男性でした。何度も聞き返すのも悪い気がして、全く話が盛り上がらないまま1時間ほど経過してお見合いを終えました。
2人目の男性は、積極的に陽子さんへ質問してくれる男性でした。ところが……
「なぜ結婚相談所に登録したのですか?」
「マッチングアプリでのメッセージのやり取りに疲れて……このままでは出会える気がしなくて。結婚相談所の方が信頼できるかなと思ったんです」
「私もマッチングアプリ使ってうまくいかなかったんですよ。陽子さんはこんなにきれいなのに、なぜこの年まで独身だったんですか?」
「え? なぜでしょうね」
こんな回答しづらい質問が続き、まるで面接のようで会話は盛り上がりませんでした。
うまくいかないばかりの婚活を続けても、まともな男性と出会える気しない。ということで、私のところへご相談にやってきました。
◆アラフォー以上になると“嫌じゃない男性”が貴重に
「普通の男性でいいのに、普通の男性がいないんです」
陽子さんの思う“普通の男性”は、大卒以上、年齢は自分と5歳差以内、一都三県在住、会って会話して楽しい男性、だそうです。私はまずここから突っ込むことにしました。
「その条件の“普通の男性”なんて、独身のままアラフォーまでほとんど残りませんから。陽子さんが思う普通の男性は、他の女性も『会ってみたい』って思う人気物件なんですよ。初対面の女性と会話を盛り上げられる程度のコミュ力がある男性は、“普通”じゃなく“人気の男性”なんです。
陽子さんが結婚相談所の中における人気を上げることと、陽子さんの方から男性に申し込みをすること、あとは、求める条件の整理をしましょう」
陽子さんには自分の人気レベルを把握するために、自分と合いそうと思う男性20人に申し込みをしてもらいました。
◆20人中19人にフラれ、唯一お見合いできた男性は
20件に申し込みして、お見合いを受けてもらえたのは1人だけでした。年収600万円台、都内在住のエンジニアの男性です。しかし、お見合いの回答期日ギリギリで「YES」の回答だったため、補欠候補のような印象を受けて、会う前からモチベーションは下がります。
お見合いでの印象は悪くなく、仮交際は成立したのですが、相手が忙しそうで次のデート候補で提案されるのが3週間以上先の日程ばかりでした。
きっと彼は他にもたくさん会っている女性がいて、陽子さんもその中の一人なのでしょう。
◆清楚な服装は、コミュ力の乏しい男性を寄せ付ける
「自分が会いたい人が人気なのは分かりました。どうしたらいいでしょうか?」
陽子さんは落ち着いた雰囲気で、真面目で大人しく見られることが多いとか。学生時代はバレー部だったそうですが、それを聞くと「意外だね」と言われるようです。
写真でも、清楚な印象の長袖白ブラウスを着て微笑んでいました。髪はハーフアップです。白やベージュと言った薄い色が好きなのだそうです。清楚ですが、元気な女性には見えません。コミュニケーション力がある男性は一般的に、快活で好奇心旺盛な印象の「会って楽しそうな女性」を選びます。大人しそうに見えると女性には、コミュニケーション力が乏しい男性が寄ってくるのです。
陽子さんはメイクを習い、髪はおろして華やかに見える髪型にしました。服もノースリーブで写真を撮りなおし、スポーツが好きなことも盛り込んだ自己紹介文にしました。プロフィールを変えてから、陽子さんからは、申し込みが通りやすくなり、会える男性の層が変わったと報告してくれました。
◆まともな出会いがないなら、自分の写真を見直して
今も、大人しそうに見える写真で登録して「会話が成立する男性がいない」と嘆く女性が後を絶ちません。
マッチングサービスでは自分の偏差値も相手の偏差値も分かりません。ただ、あなたが会ってもいいと思う「普通の男性」は、他の女性も会ってもいいと思う人気男性、ということだけは覚えておいてください。
まともな出会いがないなら、まず自分の写真を見直してみてはいかがでしょうか。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt