高齢者の孤独死を防ぐLINE見守りサービス「らいみー」開始。孤独感解消に繋げる機能も
岐阜県可児市に本社を構えるTri-Arrow(トライアロー)は、LINEを活用して高齢者の孤独死を防ぐ見守りサービス「LINEでみまもる らいみー」の本格運用を、10月より全国で開始した。申し込みは、公式LINEまたは公式ウェブサイトからできる。
開発の背景
政府は、2024年中に孤独死する高齢者人口を推計68,000人として発表。この人数は、2023年に発生した交通事故死亡者数(2,678人)の約25倍だ。
Tri-Arrow代表の河村文太氏は、孤独によって大切な人を失った経験があり、あの時の悲壮感を誰にも味わわせたくないという思いから同社を立ち上げた。
河村氏は、「『らいみー』は、単に安否確認をするだけのツールではなく、孤立を感じる瞬間に寄り添い、心の支えとなれるサービスを目指しています。これからも、孤独や孤立に悩む方々に少しでも寄り添い、社会全体で孤独死を減少させる一助となれるよう、全力で取り組んでまいります(一部抜粋)」とコメントしている。
「LINEでみまもる らいみー」の特徴
「LINEでみまもる らいみー」は、専用機器やWi-Fi、複雑な設定が不要で、スマホにあるLINEだけで見守りたい人とつながることができるサービス。LINEのやりとりができる人なら誰でも利用可能だ。
同サービスでは、LINEの自動配信機能によって、元気が出る言葉や身体トリビア、ギネス記録紹介、世界の秘境、昭和あるあるなど、日替わりでメッセージを届けるとともに安否確認を実施。ワンタップで応答でき、もし異常があれば自動的に見守る人に通知が届く仕組みだ。
見守る側の家族にとっては、「毎日LINEしないと…」というプレッシャーから解放され、必要な時にしっかりサポートが届く安心のサービスとなるだろう。
また、人間らしい温かさを重視した、孤独感の解消を目指す機能も充実。オンラインでの交流が可能なコミュニティ機能「オンラインサロンしゃべり場」や、気軽に日常の雑談を楽しむ「話し相手機能(ちょこっと電話)」を通じて、利用者は孤立感を感じず、心のつながりを実感できるという。
2つのプランを用意、30日間無料体験も
「LINEでみまもる らいみー」では、「スタンダードプラン」1,067円/月(税込)と「プレミアムプラン」1,738円/月(税込)を用意。最初の30日間、無料で体験できる特典も用意した。
「スタンダードプラン」では、毎日の安否確認と、週ごとの気持ちの変化を把握可能。毎朝LINEで安否確認を行い、応答がない場合は再送、その後も応答がない場合は電話連絡、それでも反応がない場合は、見守る人に通知を行うことで迅速な対応につなげる。
「プレミアムプラン」では、充実した機能で、毎日の暮らしをサポートする。毎日の気持ちの変化をレポートしたり、外出先を登録できるなど、より細やかな見守りが可能に。また、オペレーターとの会話やオンラインサロンなど、高齢者の心を温かく繋ぐ機能も充実しており、高齢者の社会的な孤立を防ぎ心身の健康維持を促進する。
今後の展望
「LINEでみまもる らいみー」は、個人の見守りを超え、社会全体の孤独死リスクを減らす一助となることを目指す。
全国的にリソースが不足する民生委員や、支援を必要とする高齢者を抱える自治体が利用することを想定し、その団体に合った仕様への変更も可能としている。
また、2024年施行の「孤独・孤立対策推進法」に沿った取り組みであり、地域全体で孤立を防ぎ、支援の輪を広げる構えだ。
毎日の安否確認や孤独感解消につなげる機能で高齢者を見守る、「LINEでみまもる らいみー」の今後にも注目したい。
■LINEでみまもる らいみー
提供開始日:10月1日(火)
料金:「スタンダードプラン」1,067円/月(税込)・「プレミアムプラン」1,738円/月(税込)
申込方法:二次元コード(公式LINEの友だち登録から)、公式ウェブサイト
URL:https://t-arrow.co.jp/service
(Higuchi)