白子食わず嫌い歴20年超の人間が「白子のようなビヨンドとうふ」を食べてみた結果…悩みが増えた

「白子」を食べたことがない。

美味しいんだろうな、とは思う。痛風鍋の食べ放題もあるくらいだから、好きな人はきっと大好きなのだろう。でも筆者は、生まれてこのかた食わず嫌いを貫いてきた。

ちょっと脳みそっぽい見た目もそうだが、何より無理なのは「魚の精巣である」という その事実。磯臭い(らしい)感じとか、トロッとしている(らしい)食感とか、好きな人にとっては「そこがいいんだよ!」となるであろうポイントが全部、その事実のせいでむしろなんかヤダ。

……が、先日セブンイレブンで見つけてしまった。

「白子のようなビヨンドとうふ」なる商品を。

・白子のようなビヨンドとうふ(税込246円)

ビヨンド「とうふ」。いうまでもなく「魚の精巣」ではない。というか明らかに、以前ご紹介した「ウニのようなビヨンドとうふ」の姉妹商品であろう。隣に並んでたし。

「ウニのような〜」同様、豆腐でふぐの白子のような味わいと食感を再現した商品とのこと。これなら筆者も食べられるかもしれない……というわけで、まんまと購入。

見た目は普通のおぼろ豆腐のようだが、開けてみると漂うカニカマっぽい匂い。一瞬ンッッとなったが、大丈夫これは豆腐である。

せっかくなのでお皿にあけて、付属の「昆布ぽん酢」をかけて、いざ……。

あれ、これ……美味しい? んじゃないか?

まず感じるのは、普通の豆腐とは一線を画すその食感。なめらかな質感でねっとりときめ細かく、胡麻豆腐くらいの密度感だけど、もっと柔らかく口内の温度でトロ〜っとトロける感じ。

味はというと、確かに魚介っぽいクセはあるが案じたほどのエグみはなく、どちらかと言うと貝みたいな風味。これくらいのクセ度合いなら美味しく食べられる。

「ウニのような〜」をレポートした西本記者の弁を借りれば、「大豆の風味がしっかりと待ち受けている」のも感じる。かといって、大豆由来の代替食品にありがちな「まあ豆腐だから仕方ないよね」みたいな妥協の味ではなく、大豆と魚介各々の風味がちゃんとマリアージュしている。

・栄養成分

ところで。白子といえば、気になってしまうのはやはりその栄養成分。豆腐で作られたこの商品なら、ホンモノよりさぞかしヘルシーだろう……と思いきや。

「ビヨンドとうふ」1パック55gあたり、エネルギーは101kcal、脂質8.2g、炭水化物3.8g。

対して白子100gあたりのエネルギーは60kcal、脂質0.8g、炭水化物0.2g。100g換算でこれなので、同じ重量で比べるとさらにこの半分くらいになる。……え、豆腐の方が全然高カロリーなんだが?

とはいえ、白子の成分で1番恐ろしいであろうプリン体は少なめ。豆だからね。カロリーとどちらを取るかは人それぞれかもしれないが、プリン体を気にしなくていいのは相当大きいぞ。

・いらん葛藤が生まれた

美味しかった。豆腐としても美味しいし、珍味としても美味しい。ホンモノを食べたことがないので比較できないのは悔やまれるが、「何を目指しているのか」はなんとなく伝わった。

こんなに美味しいなら、ホンモノの白子も食べたくなってきたかもしれない……

なんてこった。今まで白子なぞ そっぽを向いていたのに、俄然興味が湧いてきてしまったではないか。食べてみたい……でも、ちょっとキモチワルイ……いやでも……!

いやはや、美味しいものは罪である。

参考リンク:相模屋「ビヨンドとうふ」、食品・栄養成分表示ソフト「ウラベル」

執筆:砂付近

Photo:Rocketnews24.

2024/10/21 14:00

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