【神秘の島根旅】年に一度、“神々の国”出雲の「神在(かみあり)祭」へ! 紅葉スポットや秋の味覚も
●11月10日から、島根県内のさまざまな神社で執り行われる「神在祭」とは? 魅力的な紅葉スポットや秋の味覚とあわせて、「神在月」の島根の魅力をお届けします!
旧暦10月にあたる11月1日〜30日、出雲国では“神在月(かみありづき)”と呼ばれ、八百万の神々が集まる月とされています。現在でも「出雲大社」をはじめとする島根県内の神社では、神々を迎えるための「神在祭(かみありさい)」が行われています。
日本の伝統や神々との縁を感じられる神在祭は、旧出雲にあたる島根県東部の魅力を堪能できる行事。また、この時期には各所で紅葉が見頃を迎えるほか、のどぐろなどの秋の味覚も楽しめます。
そこで、神在祭が開催される島根県内の神社や、おすすめの紅葉スポットなどをまとめてお届け。ぜひ、秋の旅行の参考にしてみてください。
出雲大社をはじめ、各神社で行われる「神在祭」とは?
旧暦10月ときいて「神無月(かんなづき)と呼ぶのでは?」と不思議に思う人も多いはず。ほかの土地では神様が留守になるので神無月といいますが、神々が集う出雲では神在月と呼ばれているんです。
出雲大社では、旧暦10月10日にあたる11月10日に、神々をお迎えする神迎神事・神迎祭が執り行われます。その後、11日・15日・17日には神議り(かみはかり)を行う「神在祭」、17日・26日の夕方に「神等去出祭(からさでさい)」を執り行い、神々をお見送り。一部だけでも体験すると、その厳かで神聖な空気にハッとさせられるでしょう。
●DATA
出雲大社
住:島根県出雲市大社町杵築東195
https://izumooyashiro.or.jp/
出雲国で一番早い神迎えが行われる朝山神社
出雲大社と同じく出雲市に位置する朝山神社では、旧暦の神在月の1日にあたる11月1日に、出雲国でもっとも早い神迎えが行われます。
朝山神社は、『出雲国風土記』では浅山社として記され、出雲に大国をつくった大国主神(おおくにぬし)が毎朝通われたとされている朝山郷(あさやまごう)の山峰に鎮座する古社。出雲のパワースポット巡りでは外せません。
●DATA
朝山神社
住:島根県出雲市朝山町1404
出雲国三大社のひとつ、佐太神社
古くは“出雲国三大社”のひとつとして、佐陀大社とも呼ばれた松江市の「佐太神社」でも、11月20日から30日まで神在祭が行われます。
佐太神社の主祭神は佐太大神(さだのおおかみ)。『出雲国風土記』では“出雲国内四大神”のひとつとして書かれており、開運・招福の神としても知られています。また、本殿に向かって立つ西社は縁結びと安産、背を向けている東社は縁切り・長寿のご利益があるともいわれています。
●DATA
佐太神社
住:島根県松江市鹿島町佐陀宮内73
http://www.sadajinjya.jp/
「神在祭」と一緒に、島根県内の紅葉スポットを巡ろう
「神在祭」の行われる11月下旬は、紅葉が見頃を迎える頃。せっかく島根を訪れたのなら、見事な紅葉が楽しめる絶景スポットも訪れてみませんか?
巨岩や奇石とともにダイナミックな紅葉が鑑賞できる渓谷『鬼の舌震』
仁多郡奥出雲町の大渓谷・鬼の舌震(おにのしたぶるい)は、斐伊川(ひいかわ)の支流によって形成された渓谷に、巨岩や奇石が点在する景勝地。2km弱ある渓谷沿いの遊歩道では、美しい紅葉を間近に眺めることができます。
●DATA
鬼の舌震
住:島根県仁多郡奥出雲町三成宇根
県内屈指の紅葉スポット「旧堀氏庭園」
鹿足郡津和野町にある「旧堀氏庭園」は、大小4つの庭園からなる、200年以上の歴史をもつ名園。
県内屈指の紅葉スポットとしても知られ、紅葉の時期には麓から山頂までイロハカエデが3段階に分かれて色を変える“三段染め”が見られます。明治30年に作庭された自然主義的意匠を感じる落ち着いた雰囲気とともにご堪能あれ。
●DATA
旧堀氏庭園
住:島根県鹿足郡津和野町邑輝795
https://tsuwano-bunka.net/horiteien/
秋の味覚や自然いっぱいの宿泊施設も魅力的!
そのほか、秋の旅といえば旬のおいしいものも外せません。秋に旬を迎える脂ののったのどぐろ(アカムツ)や出雲そばなど、出雲でしか味わえないおいしいものを堪能してみてはいかがでしょう?
宿泊先も、旅館やホテルのほかに、サウナ付きのグランピング施設や、ツリーハウスに泊まれる森の中のリゾート施設など、ひと味違った選択肢が増えています。ぜひ、島根・出雲まで足を運び、その唯一無二の魅力を体感してみてはいかがでしょうか?