「まさか “婚活アプリ” 以外で、自然な出会いがあるなんて」子持ちバツイチ女性が、6歳年下男性からプロポーズされるまで

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25~44歳女性の就業率は上昇し続け、約8割が働く女性という現代。それに合わせて、女性の生涯未婚率も増加の一途を辿っています。 結婚をしたいけれど出会いがない、成婚に至らないということはなぜ起きるのか、働く女性は婚活にどのような悩みを抱えているのでしょうか。

アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんのもとには、さまざまな悩みを抱える婚活女性が訪れます。

彼女たちの多くが、「できることなら、自然に出会った人と結婚したい」という希望を口にします。つまり、結婚相談所や婚活アプリを介さずに、職場や趣味の場などで将来のパートナーと出会いたいということ。

今回は、そんな「自然な出会い」を経て再婚をした、48歳のバツイチ女性の例を紹介します。

※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しております。

 

働く女性の婚活百景 #22 前編

単身赴任の夫の不倫が発覚し、離婚

M江さんは、48歳のシングルマザー。子ども向けの英語教室で講師を務め、ひとり息子がいます。

最初の結婚をしたのは、27歳のとき。元夫とは、新卒で勤めていた保険会社で出会いました。2歳上の先輩だった彼は、困ったときにさりげなくM江さんを助けてくれる頼もしい存在。M江さんのほうからさりげなくアプローチをして交際を始め、彼の転勤を機に結婚しました。

転勤先は、北関東の地方でした。産まれたときから東京で暮らしていたM江さんは、車がないとどこへも行けない不便さや、気軽に会える家族や友だちがいない寂しさ(今ほどネットが発達していなかった)もあり、なかなか慣れることはできませんでした。

仕事を辞めて専業主婦でいることにも焦りを感じていたM江さんは、慣れない土地で子育てをしながら、独学で好きだった英語の勉強を始めました。目標に向かってコツコツ努力を積み重ねることで、自分自身を取り戻せるような気がしたと、M江さんは話してくれたことがあります。

 

夫は、その後も3、4年おきに転勤を繰り返しました。M江さんは数カ所の転勤先へ付いていきましたが、息子が小学5年生になる年に中学受験を理由に東京近郊にマンションを購入し、息子と2人で引っ越しました。単身赴任が続いていた夫とは、気づいたときには心が離れていたそうです。息子の受験を親身にサポートすることに精一杯で、寂しさを感じることはありませんでした。

努力が実り、息子さんは志望校に合格。M江さんとの二人三脚はここまでで、中学生になると、部活や友達とのつきあいで子どもは忙しくなります。

一方、M江さんはぽっかりと空いた時間を持て余すようになり、これまでコツコツ続けてきた英語の勉強を本格的に始めるために、専門学校に通い始めました。また、「いつかフルマラソンに挑戦したい」という夢を持っていたM江さんが、近所のマラソン教室に通い始めたのもこの頃です。

 

夫が不倫をしていることに気づいたのは、それから数年後。夫が東京勤務になり、久しぶりに一緒に暮らすようになったことがきっかけです。息子は高校生、M江さんは、通っていた英語学校から紹介されて、子ども向けの英語教室の講師として仕事を始めていました。

何年も離れて暮らしていたこともあり、M江さんは夫の裏切りに思っていたほどショックを受けませんでした。「夫婦としての関係は、もうずっと前に終わっていたんだな」とこのとき気づいたそうです。たまたま見てしまった夫のスマホで判明。内容をチェックすると、相手は単身赴任していたときの部下の女性でした。

 

浮気がバレたことをきっかけに、夫から離婚を切り出されたときも、M江さんは冷静でした。夫は全面的に自分の非を認め、M江さんの条件をすべて受け入れてくれました。

・夫はすぐに家を出て、別居すること。

・息子の大学受験が終わるまで、戸籍上は離婚をしないこと。

・マンションは、M江さんの名義にすること。

・息子が大学を卒業するまで、学費と養育費を支払うこと。

 

こうして円満な形でM江さんは離婚しました。

大学生になった息子さんは友人とルームシェアを始めたので、M江さんはひとり暮らしに。仕事とマラソンに打ち込みながら、自分のペースで暮らせる新鮮さを感じていました。

 

 

マラソン教室で出会った年下男性に「僕はどうですか」と言われて

M江さんが現在のパートナーに出会ったのは、マラソン教室でのこと。週に1度、土曜日の午前中に開催される教室で、10人ほどのメンバーで汗を流します。

といっても、当初はお互いに異性として意識していたわけではありませんでした。出会った当時、M江さんはまだ結婚していましたし、その後、夫と離婚が成立したときも、そのことを伝える機会はありませんでした。子どもがいることは知られていたので、彼はM江さんを最初からずっと既婚者として接していました。M江さんのほうも、彼のことを男性として意識したことはなかったそうです。

 

そんな2人が親しくなったのは、M江さんが初めて出場したフルマラソンの大会がきっかけでした。万全の準備をして臨んだマラソンで、M江さんはスタート付近で転んでしまったのです。M江さんが最後まで走り切りたい気持ちを知っていた彼は、M江さんにペースを合わせ、励ましながら、ゴールまで一緒に走ってくれました。

あとから聞いてみると、彼はずっと前からM江さんを密かに「すてきな人だな」と思っていたのだそうです。フルマラソンに向けて一生懸命がんばっているM江さんを「絶対に完走させてあげたい」という思いで、そばでサポートしてくれたのでした。

M江さんは、最後までサポートしてくれた彼の優しさに感動し、このとき初めて男性としてなんとなくですが意識するようになったそうです。そもそも、自分の格好悪い姿もさらけ出せる安心感はとても大きなものでした。

 

1ヶ月後、マラソン大会の打ち上げが開催され、何気ない会話からM江さんが離婚していることが、彼を含めた仲間に伝わりました。その帰り道、彼から冗談めかして「もしフリーなら、僕はどうですか」とアプローチされたM江さんは、やはり冗談めかして「私でよかったらぜひ!」と答えました。

それから2人の関係は急展開。彼は、M江さんが6歳上と知ってびっくりしたそうです。何年も一緒にマラソンを続けていたのに、お互いの年齢も知りませんでした。

交際を始めてから約1年後、彼はM江さんにプロポーズ。息子さんも、ご両親も、とても喜んでくれたそうです。2人は、趣味のマラソンを続けながら楽しく暮らしています。

 

 

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『アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーが教える

結局、理想を下げない女が選ばれる』

(伊藤友美 著 / フォレスト出版)

 

 

 

2024/9/12 11:30

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