【実録】防災食だけで3日間すごしてみた結果…〇〇をしっかりチェックしたほうがいい

地震や台風、豪雨など、災害にまつわるニュースがあとを絶たない今日このごろ。南海トラフ地震臨時情報が出されたりと、いつ何が起きてもおかしくない状態である。

そろそろしっかり備蓄をしておかないと……と考えている人も多いはず。

少し前に、読者の方から「3日間、防災食だけで過ごしてみてレポートしてほしい」とリクエストが届いていた。実にいいリクエスト、ありがとうございます。

私自身も気になるところだったので、防災食だけで3日間過ごしてみることに。実際に被災したのと状況が同じではないが、参考にしてほしい。

・用意したもの

準備したのは3日分の食料。カップ麺のように調理が必要なものから、カロリーメイトのようにそのまま食べられるものまでさまざま。

そして、飲料水は最低1日1リットルは必要ということなので、毎日1リットルの水を買っていた。災害時に冷蔵庫はないはずなので、つねに常温。

さらに、食品以外で

・紙製ボウル

・割り箸

・フォーク・スプーン

・ラップ

・アルコールティッシュ

を用意しておいた。

災害時には水が使えず食器が洗えない可能性もあるため、食器などは使い捨て

【1日目】

1日目の昼はまず、カセットコンロでお湯を沸かしてカップラーメンを食べることに。

水は貴重、ガスも貴重。鍋が少し汚れてたけど、災害時は水を使って洗えない可能性もあるのでアルコールティッシュでふく。

実はカセットコンロを使うのはほぼ初めてで、ガスボンベの正しい入れ方がわからず往生してしまった。こういうのも練習しておいたほうがいいかも。

お湯を沸かして、3分待って完成。まあ、カップラーメンは普通に美味しいよねえ。

……と思いつつ、賞味期限を見てビックリ。半年くらいしか持たないのか! 思ったより短くない?

さらに、被災時は残ったスープを捨てる場所がなさそうなので汁を全部飲み干したら、しょっぱいので水が欲しくなってしまった……。

そして夜は、サトウのパックごはんと、いなばのタイカレー缶を食べることに。どちらも鍋に湯を沸かして温める。

想定外だったのが、パックごはんの温め時間。レンジなら2分程度のところ、お湯の場合は鍋で15分加熱なのだ。

15分間、カセットコンロをつけっぱなし……。ガスボンベの残量が気になるし、部屋が暑くなって困った困った。

さらに、温まったパックごはんと缶を鍋から引き上げるのも地味に大変。アチチ……アチチ……。

容器がもったいないのでサトウのパックごはんに直接カレーをかけて食べる。

いなばのタイカレーは本格的な辛さで味は申し分なし。ただし、辛さで喉が渇き、1日に必要な水1リットルを飲み干しそうに!

避難所での水の貴重さを思えば、塩気や辛味で喉が渇くカップ麺とかカレーってあんまり非常食向きではないのでは? と思ってしまった。これは実際に食べてみないと分からないことだったな。

【2日目】

1日が経って……水と火が使える状態だと、栄養は偏るものの意外と苦にならず、3日間余裕で過ごせそうな感じがする。予定を変更して、2日目からちょっとハードな環境に変えて過ごすことにした。

というわけで、2日目は水で戻せる「アルファ米」の非常食で過ごす。アルファ米は炊きたての米を急速乾燥させたものらしい。

自宅に備蓄していた尾西食品の「携帯おにぎり」シリーズを実際に食べてみることに。

まずはお湯を使って戻してみる。パックに直接お湯を注いで15分待ったら完成。

ひと口食べてビックリ!

アルファ米、想像の10倍以上は美味いのだが……!

お湯で戻すと温かいので、炊きたてのおにぎり風になる。これはいい、すごくいいよ……。

昼ごはんは火が使えない場合を想定して、水でアルファ米おにぎりを戻してみた。水の場合は60分と時間がかかるので、早めに仕込んでおいたほうがいいと思う。

ドキドキしながら食べたけど、水で戻しても普通に美味しい! コンビニのおにぎりみたいだ!

美味しいし、そこそこ腹持ちが良かったので、3食アルファ米だけで過ごそうかと思っていたのだが、さすがにお腹がすいて、途中でカロリーメイト1箱と、先日記事でも紹介した「もち麦満腹バー」を食べてしまった。ちなみに「もち麦満腹バー」は口に合わず。

【3日目】

さて、3日目は、調理用の水や火がない場所で避難生活になった……と考えての行動。

家にあった非常食用の缶入りビスケット「ルヴァン」1缶で1日過ごすことにした。ちなみに、よく見たら賞味期限が数ヶ月切れていた。

非常食用のルヴァンはスーパーとかで売ってる箱入りの「ルヴァン」よりも小分けになっているのが特徴で、6パック入りになっていた。

賞味期限が切れてるのでどんなもんかと思ったけど、味はまったく問題なかった。

朝・昼・夜と、ルヴァンを2パックずつ食べて過ごしたのだが……。結論から言うとめっちゃお腹がすいた。

・事前に賞味期限や味のチェックを

3日間、防災食だけで過ごしてみてわかったのは「火と水があるのと無いのとでは大違い」ってこと.。

カセットコンロと調理用の水があれば、温かいものが食べられるので、比較的、選択肢の多い食生活が送れると思う。

そしてもうひとつ重要なのが、「備蓄食でも賞味期限は食品によってかなり差がある」ということである。

日持ちすると思っていたカップ麺とかカロリーメイトとかパックご飯の賞味期限がだいたい4ヶ月〜6ヶ月だったことに驚いた。半年ごとくらいに買い替えが必要なので、スマホの予約アラームとか使うといいかも。

買い替えが面倒なら、5年保存できる缶詰類とか、アルファ米を買っておけば間違いなさそう。

あとは、ビスケットとかアルファ米はお腹が減ってしまうので、ちょっと多めに用意しておいたほうが良さそうだった。私は水で戻せるアルファ米おにぎりが気に入ったので、これをメインに備蓄しておこうかと思っている。

中には口に合わないものもあったので、避難中のストレスをへらすためにも、事前に防災食を味見して、自分の気に入った味や調理しやすいものを用意しておいたほうがいいと思う!

災害などは起こらない越したことは無いが、備えあって憂いなし。どうぞご参考に……!

参考リンク: 農林水産省(PDF)

執筆:御花畑マリコ

Photo:RocketNews24.

2024/9/6 12:00

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