干し蕎麦の美味さは「洗ってる時点」でわかる【家そば放浪記】第255束:遠鉄百貨店(明治屋ストアー)で買った鶴一屋『加賀金澤「御そば」』432円(1人前216円)

初の初の初である。購入場所「遠鉄百貨店」も「明治屋ストアー」も初登場で、製造所(加工者)「鶴一屋」も初登場。

あまりにも未知すぎるので異国の蕎麦のような錯覚も覚えるが、鶴一屋とは石川県金沢市にある製麺店。

こだわりは「手延べ製法」で、うどん、そうめん、ひやむぎ、そして蕎麦を作っているもよう。

公式HPを眺めていると、蕎麦よりも「半生うどん」が食べたくなってきてしまうが……

当連載は「干し蕎麦」を食すのがテーマであるゆえ、もちろん購入したのは『御そば』である。

それにしても干し蕎麦ってのは、夜空に輝く星のように、全国津々浦々、さまざまな場所に存在している。

今回の購入場所は静岡県の浜松で。鶴一屋さんは石川県の金沢で。私が作って食べる場所は東京で──。

蕎麦ってのは、旅そのものだ。

デカい鍋に湯を沸かし……

ていうか、長い!

5分ゆでて……

ハイ完成。

して、そのお味は──

これは美味い。蕎麦を鍋の湯からあげた時点でわかっていた。「これは美味い」と。

実を言うと、その干し蕎麦が美味いかどうかは、流水で洗っている時点で ある程度わかるのだ。

手の感触だけで「家そば」か「外そば」かは、9割くらいの確率でわかってしまう。

今回もまた、その直感は正しかった。実際に食べてみて「だよな」と自信を深めた。

歯ごたえ超イイ。喉越し良し。味もグッド。普通よりも長い麺も面白いし、絶妙な “太さ” も最高だ。

「家そば」か「外そば」かなら、文句なしで「外」であり、すべてがオールマイティーに良い感じ。

六角形のグラフで言うならば、まるで綺麗な円を描くように、すべてが「4」に位置している。

逆に言えば、突出している点が無いとも言えるが、バランス重視「オール4」の優等生と言えよう。

──次に食べるのはどの地の蕎麦か。次に行くのはどの国か。次のチャーハンはどの店か。

私は根っからの旅人である。

執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥

Photo:RocketNews24

2024/8/31 17:00

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