日本を代表する製パン会社といえば「山崎製パン」である。その本社がどこにあるかご存知だろうか？　本社は千代田区岩本町にあり、その兼ね合いでヤマザキのコンビニ「デイリーヤマザキ」が半径約100メートル以内に3軒もある。本社については編集部の御花畑が調査しているので、そちらを参考にして頂きたい。

では、創業の地はどこかご存知だろうか？　それは千葉県市川市である。JR市川駅北口を出ると、すぐのところに「サンプラザ35」という建物があって、ここがヤマザキすぎるのだ！　朝飯から晩飯まで全部ヤマザキ、生活まるごとヤマザキで行けるんじゃないか？　ってほどヤマザキしちゃってるんだよ～！

・創業の地

この建物について、読者からタレコミを受けた私（佐藤）は、さっそく市川へ飛んだ。

駅を出てすぐに目に下あの建物はもしや……。

白地に赤の文字で「ヤマザキ」とある。間違いない、あそこだな。

公式サイトによると、山崎製パンは創業者の飯島藤十郎氏が、1948年に市川でパンの製造を開始し、1952年にこの場所に直売所を開業。2009年に全面リニューアルして、このヤマザキプラザ市川が誕生したそうだ。建物は地下1階から地上2階までのテナントすべて、ヤマザキである。

ちなみにここにはデイリーヤマザキの本部も入っている。

この本部こそ、岩本町にあっても良さそうなものだけど。まあ、事情があってここにあるのだろう、うん。

・上から下までヤマザキ

まずは地下から見て行こう。地下は「スーパーヤマザキ市川店」である。エスカレーターを降りるとすぐに青果コーナーがあって……。

手前の壁側には鮮魚コーナー。ヤマザキというとパンや菓子の印象が強いせいか、「ヤマザキの鮮魚」というのが何だかしっくりこないな。

もちろんスーパーなので精肉もあるぞ。当たり前といえば当たり前だけど、やはりパンや菓子のイメージが頭をよぎって、肉や魚が妙に馴染まない気が……。

で、お馴染みのヤマザキは1階。ベーカリーとイートインのできるカフェが併設している。さすが創業の地だけあって、ベーカリー商品のラインナップはかなり充実している。品揃え豊富なデイリーヤマザキの倍くらいの品数がある。

さらに洋菓子・和菓子、店内で焼く大判焼きまである。和洋を問わず、甘味も充実している。

一般に流通している商品もしっかりあるぞ。なかでもヤマザキの看板商品「ランチパック」は、その昔、秋葉原にあったランチパック専門店に匹敵するレベル。

2階には飲食店が2軒、1つはフレンチレストランの「ルミエール」。店構えからして高級感が漂っているのだが……。

その雰囲気にふさわしいメニューを用意していた。ランチ3600円～は、ちょっと躊躇しちゃうな……。

でも、大丈夫！　隣の「レストランヤマザキ」はもう少しお安いですよ。

パスタやオムライスなどの定番洋食メニューが中心。私は思い切って「ヤマザキ 夏のスペシャルランチセット」（税込2500円）を頼んでみることにした。

このメニューは、そこまでお安くはないんだけど「ヤマザキ 春のパン祭り」みたいなネーミングだったもんで、つい頼んでしまった。

・ヤマザキ夏の…

まずはサラダ・スープ・パン・ドリンクが出てきた。サラダはサウザンドレッシングをチョイス、スープはオニオンコンソメである。

うれしいことにパンはおかわり自由！　さすがヤマザキ、パンはしっかり食えるぞ！

ハチミツ・オリーブオイル・バターがついてくるので、好みの味で好きなだけ！　……だが、油断して食べ過ぎないように注意したい。というのも、セットが全部揃うと結構な品数になるからだ。

パスタとデリカプレートがやって来たら、テーブルの上はパーティしているみたいになった。

デリカには、和牛100パーセントのハンバーグと白身・エビのフライ。それから付け合わせの野菜である。

この日のパスタは、ベーコンとほうれん草のトマトソース。

いずれも少量に見えるけど、少しずつをたくさん食べると結構お腹が膨れてくる。パスタはおそらく160～180グラムしかないけど、具だくさんでにんにくと鷹の爪が辛味のアクセントがきいている。

速攻でパンをおかわりしていたら、パスタを食い切れない可能性もあった。パンおかわりを狙いたい人は、計画的に食べ進めた方が良かろう。欲をかくと計画が破綻するぞ。

ハンバーグは80グラムくらいだろうか。かなり小ぶりではあるけど、全体の量を考えるとちょうどいい。

味付けはどれもしっかりとしていて、食材のあしらいもキレイだ。おそらく隣のフレンチとキッチンを共有しているのではないだろうか。総じてクオリティの高さを感じた。

大変満足な食事ではあったけど、デザートを食い逃してしまった。デザート付きでスペシャルランチセットを頼んだつもりが、頼めていなかったらしい。今日は諦めて帰るとしよう……。

・千葉県一のワッフル

だが、どうしても甘いモノが欲しくなったので、今一度1階に戻って、ワッフルを買って帰ることにした。

3個税込390円のこのワッフル、一説によると、千葉県で1番美味いらしい。そりゃ買わずには帰れないな。

帰って食べてみたところ、たしかに美味い。しかし私は千葉県中のワッフルを食べていないので、1番かどうかはわからない。でも1個130円の割には美味しいと思った次第だ。

そんなわけでヤマザキ生誕の地、市川ではヤマザキを楽しむテーマパークのような建物が存在した。同社の商品と味を楽しみたい、ヤマザキラバーは聖地を訪ねる気持ちで利用すると良いかもしれないぞ。

・今回訪問した店舗の情報

名称　ヤマザキプラザ市川

住所　千葉県市川市市川1-9-2 サンプラザ35ビル

時間　1階7:00～21:00 地下9:00～22:00

レストランヤマザキ8:30～21:00（日祝～20:00）

ルミエールランチ11:00～15:00 ディナー17:00～21:00（日祝～20:00）

定休日　1階・地下：無休、2階：1月1日

参考リンク：ヤマザキプラザ市川

執筆：佐藤英典

Photo：Rocketnews24