いきなりだが、福島県に「へたれガンダム」がいるらしい。実物大ガンダム像ではなく、弱々しいガンダム像が道路脇にひっそりと佇んでいるという……マジかよ、実物大より気になるじゃねえか。

ってことで、車を飛ばして福島県福島市へ。どうやらGoogleマップにも「へたれガンダム」の名前で載っているっぽい。知名度は全国クラスだと言える。しかも調べたところ、最盛期には1日500人もの観光客が訪れたそうだ。嘘だろおい。

もしかしたら賑わっているかも……とにかく今回は、福島県が誇る激アツ珍スポット・へたれガンダムを紹介しよう！

・へたれガンダム

やってきたのは福島市平石地区。Googleマップの案内通りに車を走らせていると、のどかな景色の中にガンダムらしき物体が立っていることに気づいた。あの怪しげなフォルム、間違いない……

へたれガンダムだ！

・見事なへたれ具合

タイミング良く、私以外に観光客はいないようだ。夏休み期間ということで、おそらく観光客はメジャーな観光地に足を運ぶのだろう。知る人ぞ知る穴場的観光スポットは意外と空いているのかもしれない。

近づいてみると、なるほど……たしかに弱そうである。まるでガンダムの引退後の姿を見ているようだ。覇気が一切感じられず。

ちなみに、へたれガンダムは地元のアマチュア鉄作家が制作し、2010年頃にこの場所に設置されたという。高さは約2.5メートル。ガンダムにしては小さいが、人形としてはかなり大きい。

・多くの武器

足元には数多くの武器が置いてある。

実は数年前、ガンダム像が持つ「ビームライフル」が盗まれ、メディアやSNSで話題になったという。その後、ファンから様々な武器が寄贈されたのだとか。穏やかな田園地帯と物騒なライフル類……このギャップが許されるのは、へたれガンダムくらいだろう。

また、ファンの方が自主的に錆びた体を塗り直しているとのことだ。多くの人に愛されていることが伝わってくる。

・へたれ感

では、へたれ具合をもう少し詳しく見ていきたい。

やや縦長の頭部に、ガンダムらしくない猫背というかへっぴり腰。そしてガニ股……これはアムロも乗るのを拒むレベルの頼りなさ。無理やり乗せたら「アムロ、死にまーーす！」と叫ぶに違いない。号泣必至の最終回である。

田園風景とへたれガンダム……平和の訪れを穏やかに見つめているようだ。実物大も素敵だが、へたれにはへたれなりの良さがある。最高に渋いので、福島に行く機会があればぜひ見に行ってくれたまえ。

・今回ご紹介したスポットの詳細データ

名称：へたれガンダム

住所：福島県福島市平石中稲場19

執筆：砂子間正貫

Photo：RocketNews24.