ジェラート好きから圧倒的に支持される『Gelato 9.』(二子玉川)の個性派フレーバーがとびきりおいしい理由

●九州産の素材を使ったジェラートが人気のジェラート専門店『Gelato 9.』(二子玉川)。オリジナリティに溢れたフレーバーへのこだわりについて聞きました。

 豊かな風味と滑らかな口溶けが魅力のジェラート。東京・二子玉川の住宅街に、何度も味わいに行きたくなる、個性あふれる素敵なジェラート専門店『Gelato 9.(ジェラートナイン)』を見つけました。

 こちらでは、九州直送の素材をメインに使った、他にはないフレーバーのジェラートが大人気! 素材使いの絶妙なバランスで独自の味わいを生み出すオーナーの山崎裕太さんに、そのおいしさの秘密を伺いました。

美味しさの秘訣1. ジェラートに使われるのは旬真っ只中のおいしい果物だけ

 元フレンチシェフのオーナー・山崎裕太さんは、自身の出身地である大分県の素材をメインに用いてジェラートを作っているのだそう。

「できるだけ地元の食材を使いたくて、大分の青果市場から旬のものを直送してもらっています。ただ、出始めの果物は味が安定していないため、旬の先取りはせず、仕入れるのは味が良い状態になってから。店頭に並んでいるジェラートは“いま一番おいしい状態”の果物から生まれています」(山崎さん、以下同じ)

 ジェラートは常時9種類がスタンバイ。旬の果物や野菜を使うため、毎週1種類はフレーバーが入れ替わり、そのペースはシーズンによって異なるといいます。

「生の果物のみを使うので、シーズンのタイミングによってはフレーバーがガラリと変わることもありますね。No.1からNo.9のラインナップの中に、レギュラーフレーバーは2つ。素材をマイナーチェンジしながら必ず白い色で仕上げる“No.1”と、うちの店でしか食べられないオリジナル“No.5 ポップコーンソルト”です」

美味しさの秘訣2. 軽やかな口当たりと、ほんのり漂う香りの余韻

『Gelato 9.』で注目されるのが、素材の姿カタチはないのに香りがたち上がる、独自製法のジェラート。その技法は人気のレギュラーフレーバーにも。

「現在の“No.1アーモンド&ミルク”の素材にはアーモンドペーストを使わず、アーモンドの香りだけがミルクに移るので、通常のミルクジェラートより軽やかに召し上がっていただける仕上がりです。ときどきアーモンドをヘーゼルナッツやくるみなどにマイナーチェンジしています」

 同様の製法で作る「ポップコーンソルト」も、ポップコーンから抽出した旨味と香りが楽しめるユニークなジェラート。素材の香りを引き立てるため、原材料には生クリームでなく牛乳を使っているのだそう。

「生クリームは非常にコクが出るのですが、乳脂肪分が高くなるとどうしても素材の香りが抑えられてしまうんですね。私は素材の香りを大切にしたいので、生クリームではなく牛乳を使う方法を採っています。牛乳はあっさりしている分、香りが引き立ち、食べたときの満足度が高いと思います。さらに食べても重たく感じないので、意外にたくさん食べられるんですよね」

美味しさの秘訣3. 元フレンチ料理シェフの、個性的な素材の組み合わせ

 山崎さんがフレンチで磨いた技と感性が生きる『Gelato 9.』のジェラート。「ポップコーン&ソルト」「梨&パルミジャーノ・レッジャーノ」など、ラインナップに並ぶ珍しい素材の組み合わせは、どうやって思いつくのでしょうか。

「旬の食材をメインに考える際、私はフランス料理出身なので、相性がいい素材は外さずにチョイスできるんです。そこからのアプローチの仕方、素材をどう効かせるかを調整していきます。2つの素材を完全に混ぜ合わせて味を一体化させるのか、ちょっとセパレートさせてどちらかを強くさせるのか。どのアプローチがもっともおいしいのかを常に探っていますね」

 2つの素材のおいしいバランスを調整しながら、唯一無二の食感や風味が完成。特に果物に関しては、口当たりをあえて滑らかにし過ぎないよう作っているのだとか。

「果物は目の粗いもので裏ごしして、少し果実味を残しています。例えば“No.8 すもも&バニラ”の場合、すももの実が完熟していて甘ければ、酸味がある皮の量を増やすというように、あえて荒々しく作ることも。皮を入れることで、生の果物をかじった時の“野性味”が出るんです。素材の“野性味”は持ち味だと思うので、それを生かして作るところがこの店のオリジナリティだと思います」

豊かな風味はアルコールとのペアリングもおすすめ!

 ちなみに山崎さんの個人的な推しは「緑茶&セミドライ無花果」。普通は「抹茶」を使うところ、同店では「緑茶」を使用しています。

「セミドライ無花果を少し柔らかく煮てなめらかにしてから、緑茶のジェラートに入れています。緑茶は抹茶より苦みが強い分、ごろごろと入った無花果の甘さとの相性は抜群。ドライフルーツは糖度が高いので凍らず、さらに柔らかい食感でおいしいですよ」

 同店ではオリジナルブレンドコーヒーをはじめ、自家製レモンシロップを使ったレモンスカッシュや大分県中津市の日本茶などのドリンクほか、多彩なアルコールドリンクも用意。バーテンダー・篠原誠人さんが手掛けるハイボールやカクテルとジェラートのペアリングも楽しめるのが魅力です。

「ジェラートとお酒って合うんですよね。平日限定でハッピーアワーもやっていて、バーテンダーがいるので、夜はバーとしてお酒だけ飲んでいかれる方もいらっしゃいます。もちろんそういった使い方も大歓迎です!」

 ジェラートは自由な発想で作れることが魅力だという山崎さん。但し、野性味や香りを重視するためには、作るうえで外せない糖分の調整が難しいと感じるのだそう。

「やはり糖分を入れないと(構成上)ジェラートにならないんです。でも砂糖の甘みを感じた時点で、私にとっては入れ過ぎだと感じているので、砂糖の量は果物などの素材の味が立つギリギリを攻めています。だから、うちの店は他店より格段に糖類が少ないんですよ」

 多彩な味覚の世界が広がる『Gelato 9.』のジェラート。くちどけの奥に感じる確かな風味、いい意味で予想を裏切る初めての味との出会いを、ぜひ体験してみてください。

●SHOP INFO

Gelato 9.(ジェラートナイン)

住:東京都世田谷区玉川4-12-15 1F

営:12:00~18:00(金・土・日~22:30L.O.)

休:火曜

https://gelato-9.stores.jp/

2024/8/23 20:00

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