共通の趣味は必要?結婚生活に求められる「ひとりの時間」と「ふたりの時間」
結婚相手は「趣味が合う人/合わない人」論争
結婚相手の条件とは、「趣味が一緒の方がいい」「趣味が違う方がいい」など、いろんな意見が飛び交う問題だと思います。
私の母親の趣味は仕事、父親の趣味は野球観戦に釣り。同じ趣味が何一つない夫婦です。そのことを母親が一度愚痴っていたことを思い出しました。
結婚うん十年の今となっては、一緒にいるどころかお互いの好きなことにまっしぐら、やりたいことを各々やっている夫婦のようです。
私の両親の出会いは、社会人ハイキングでした。父親は当時、趣味の一つとして山登りにはまっていたようです。
ところが、母親の方は当時、異性との出会いを目当てに友人らと参加しただけで、山登りなんて興味もなかったと白状しています。その時の写真を見せてもらうと、大自然の山を背景に、ばっちりメイクの母(笑)。
お互いが本当にハイキング好きなら、今でも一緒にハイキングに仲良く出かけるのでしょうけどね……。
こんな両親を見て育った私は、将来結婚するなら、なにか共通の趣味がある人がいいなぁ、と思っていました。
特に、父親の野球観戦が退屈でしょうがなく「将来結婚する相手は、スポーツ系より文科系」だと心に決めていたのです。
ところが、実際に結婚するとなると文科系とは限らないんですよね、これが。
バランスのよいスタイルを確立しよう
私の旦那さんは、週末になるとソファーとTVを陣取ってラグビー観戦に夢中になる人。私も最初のうちは、ものめずらしさに付き合っていましたが、体がドシドシぶつかって、押し合いへし合いしているだけにしか見えないスポーツに、だんだん飽きてきました。
最近は、ラグビー観戦の日は家を出て友人に会いに行くか、自分1人の時間にあてることにしています。
特に、私たち夫婦は2人そろって家で仕事をしているので、四六時中一緒にいます。2人で一緒にいすぎるからこそ、1人になる時間がとても貴重で大切なことも分かりました。あんまり一緒に過ごしすぎると、ケンカにもなりやすいですしね(笑)。
私たちのように、しょっちゅう一緒にいるカップルの場合、お互い1人で夢中になれる何かが別々にあると便利です。お互いのプライベートな時間を尊重できるからです。
仕事でいつもバラバラのことが多いカップルの場合、たまに一緒になれる時間が貴重でしょう。だからこそ、週末は2人でなにかできる趣味があると便利だなと思います。
ものすごくのめり込む趣味が一緒、である必要はありません。「おいしいものが好き」「映画が好き」「家でのんびりするのが好き」とか、そんなレベルでいいと思います。
お互いに好きなものがあって、お互いに理解できない没頭できる何かがある。もしくは、一緒に没頭できるなにかがある。どちらも、カップルそれぞれのスタイル、時間の過ごし方によってバランスよく、が一番いいかなと思います。
Text/中村綾花
初出:2015.03.29