免許停止中の男、運転しながらZoomで裁判に出席 判事も呆れる(米)

驚きの事態は先月15日、米ミシガン州ウォッシュトノー郡の裁判所で発生した。当時、同郡ピッツフィールド・タウンシップで逮捕されたコリー・ハリス(Corey Harris、44)の法廷審問が行われていた。

コリーは、Zoomを使ってオンラインで出席する予定だった。開始時間前に裁判所にいるセドリック・シンプソン判事(Cedric Simpson)とコリーの弁護士はZoomを起動し、コリーの参加を待っていた。そして開始時間になると、Zoomの画面に車の運転席に座ったコリーの姿が映し出された。窓の外の景色は動いており、シートベルトをしたコリーは明らかに運転している様子だった。

セドリック判事が「ハリスさん、運転中ですか?」と尋ねると、コリーは「実は今、病院に車を停めようとしているところなので、少しお待ちください」と答えた。セドリック判事は「OK」と答えたものの、開いた口が塞がらない様子だった。

数秒ほど沈黙が続いた後、コリーは「ちょうど今、駐車しているところですよ~。はい、駐車が終わりました」と呑気な口調で駐車を終えたことを報告した。ミシガン州では、運転中に電子機器を使用してはならないという法律があり、セドリック判事は呆れて苦笑いしているが、呆れているのにはもう一つ別の理由があった。

セドリック判事が「私が理解できていないことがあるかもしれないのですが、これは免許停止中のケースの法廷審問ですよね?」と確認するように話しかけると、コリーの弁護士は「はい、そうです」と気まずそうに答えた。

コリーの弁護士は可能な限り弁護しようとしたのか、「その容疑がかかっています」と説明したが、セドリック判事が「記録には、彼の運転免許は停止中であると確認しました。つまり、彼は免許を持っていないのに運転していたんです」と主張すると、コリーの弁護士は「はい、そうです」と事実を認めた。

2人がやり取りしている間、コリーは自分の行動がいかに愚かなことであったのか悟ったようで、口を開けて呆然としていた。

その後、法廷にいる誰かが発言していたのか、Zoomではしばらく沈黙が続いた。そしてセドリック判事は「なぜ彼がこのようなことをしたのか分かりません」と発言したうえでコリーの保釈を取り消し、同日午後6時までにウォッシュトノー郡刑務所への出頭を命じた。出頭しなかった場合は、保釈金なしで逮捕状を出すということだった。

セドリック判事のこの言葉を聞いたコリーが「オーマイガー…」と天を仰いだところで、映像は終わっている。

このZoomでのやりとりを見た人々からは、「恐らくこの後、運転して刑務所に向かったんだろうな」「2分待って、駐車してから参加すればよかったのに」「こういう人のおかげで、インターネットは本当に飽きないね」「こんな人が道路を走っていると思うと不安だ」「これほどの間抜けには言葉もない」といった声があがった。

なお、コリーはこの2日後に釈放され、6月5日に次の審問が予定されているという。

画像は『New York Post 「Judge dumbfounded when man with suspended license joins court Zoom call ― while driving a car」(Honorable Judge Cedric Simpson via Storyful)、「Convicted felon leaps over bench, attacks Las Vegas judge in chaotic video after probation denied: ‘There will be consequences’」』『The New York Times 「‘I’m Not a Cat,’ Says Lawyer Having Zoom Difficulties」』『Metro 「Mother ‘who killed baby by rubbing heroin on her gums’ gives finger as she appears in court」(Picture: Pictures: Facebook/News Center Maine)』より

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2024/6/2 15:55

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