話題の動画は今月23日、米コネチカット州に住むラティーシャ・ブロストさん（LaTeasha Brost）が、キッチンで料理をしている様子を撮影したものだ。ペット用見守りカメラで撮影されたその動画には、コンロの前に立つラティーシャさんの姿が映っている。

動画が始まった直後、熱していたフライパンから火が上がり、ラティーシャさんは「燃えてる！　火事だ！　どうしたらいい!?」と慌てた様子でパートナーに叫んだ。フライパンの油に引火したようで、火は勢いよく燃えており消える様子を見せない。

画面内に現れたパートナーの女性は「分からないよ！　とりあえず外に！」と言って、駆け足で窓のある方へ向かった。炎を目の前にしてパニック状態だったラティーシャさんは、どうにかして火を消そうと考えた結果、一番やってはいけない行動を取ってしまった。それは、水でフライパンの火を消そうと試みたことだ。

フライパンをシンクへ移動させて水をかけた瞬間、キッチンの一画が真っ赤になるほどの大きな火柱が立った。驚いたラティーシャさんは、思わず持っていたフライパンを投げ出し、慌ててパートナーの方へ駆け寄った。焦っていたようで、途中でラティーシャさんはソファにつまずいて転んでしまった。

一方、投げ出されたフライパンは宙を舞い、床に落ちた時点で幸いにも火は消えた。もう少しでそばにいた愛犬に当たってしまうところだったが、愛犬はギリギリでフライパンを避けることができた。

火のついた油に水を注ぐと爆発的に燃えてしまうため、水を使っての消火をしてはいけないことがよく知られている。ラティーシャさんはこの事実を知っていたと話すが、「あのようなことが起きた時には考える時間があまりなく、頭が真っ白だったので、水で火を消すことしか考えられませんでした」と当時を振り返った。

部屋が燃えてしまうことはなかったものの、ラティーシャさんはII度のやけどを負ってしまったと言い、「あの時フライパンを掴んでいたので、やけどしそうだったんです。とっても熱かった。もしフライパンを投げていなかったら、II度のやけどでは済まなかったでしょう」と説明した。

この動画をTikTokに投稿したラティーシャさんは、「当時、私たちは炎を前にどうしたらいいのか分からなかったのです。この動画をシェアするのは本当に恥ずかしいですが、私たちのこの経験から同じ過ちを繰り返さないよう、注意してほしいのです」と、公開に踏み切った理由を明かした。

この動画は760万回の再生回数を記録するほど注目を集めており、コメント欄には「パニックにならないことが大事だね」「水はダメだよ！」「大事にならなかったみたいだから笑ってしまったけど、私も同じことしそうで怖い」「うちの10代の子どもにこの動画を見せて、消火シートも買ったよ」といったコメントが多数寄せられた。

なお、調理中に火元から離れないことが大前提であるものの、油に引火してしまった場合には、まずはコンロの火を消して油の温度を下げることが大切だ。その後、消火器や消火スプレーなど専用の消火ツールを使用しての消火が、もっとも安全な方法として勧められている。消火器具が手元にない場合は水で濡らしたタオルやシーツなどを用意し、やけどに注意しながら、鍋やフライパン全体を覆う方法も推奨されている。

ちなみに2019年12月にはイギリスで、芳香剤をスプレーした直後の車内でタバコの火をつけてしまい、車が大爆発していた。

画像は『Fox News　「CT TikToker goes viral for hapless kitchen fire reaction, hopes ‘people can learn’ from her mistake」（＠rachandteash via Storyful）』『The Sun　「UP IN SMOKE Car explodes when driver lights cigarette minutes after spraying air freshener」（Credit: PA:Press Association）』『London Fire Brigade　X「This was the aftermath of a fire at a student accommodation block in ＃AveryHill caused by a toaster placed on its side to make cheese on toast.」』『New York Post　「Terrifying video shows mom set hair on fire blowing out birthday candles」（Kennedy News and Media）』より

（TechinsightJapan編集部　iruy）