「JR時刻表」のガチャガチャをやってみたらほぼ何も読めなくて死にかけた / 西村京太郎サスペンスで犯人が全勝するレベル

ゴールデンウィークは子供を遊びに連れて行ったり、家の掃除をしたりしている間に終わってしまった。ああ、たまには一人で気ままに旅行でもしたいな……と思っていたら、なんと「JR時刻表」のガチャガチャなるものを発見。

電車の時間や乗り換えをスマホで調べるようになって久しい。たまには時刻表とにらめっこしながら、鉄道妄想旅に思いを馳せるのもいいだろう。というワケでさっそく500円を投入してガシャポーン! 出てきたのは……

・時刻表ガチャ

中身を確認する前に、まずはこのガチャガチャについて簡単にご説明しておこう。こちらは交通新聞社が発行するJR6社共同編集の「JR時刻表」をミニチュアサイズにした豆ガシャ本である。

ラインナップはJRグループ発足時『JNR(国鉄)編集』の「1987年4月号」、通巻600号記念特別号「2013年4月号」、新橋~横浜間に鉄道が開業してから150周年の記念号「2022年10月号」、時刻表創刊60年記念号「2023年5月号」の全4種だ。

現在は廃止になっている路線の貴重な地図やダイヤも収録されており、各巻106ページという大ボリュームになっている。価格は先述した通り1回500円(税込)だ。

今回、私(あひるねこ)が当てたのは……

通巻600号記念特別号「2013年4月号」!

約4cmと超ミニである。開いてみると……

ヤバイ──。

・想像以上にミクロ

肉眼での視認は限りなく不可能と言っていいだろう。iPhoneを最大ズームにしてようやく文字が確認できるレベル。というか、ちゃんと書いてあってビビった。まさに技術の無駄遣い。

肝心の時刻表はさらにとんでもないことになっているぞ。全然読めないので同じようにズームだ。

もうちょっとか? しかし……

結局読めん。

それが数字であることはぼんやり分かるのだが、細かすぎて何時何分なのかがサッパリ分からん。私はどこでどう乗り換えたらいいんだ。この電車はどこから来て、どこへ行こうとしているのか。何も分からん。

・未解決の危機

こうなると心配になってくるのが西村京太郎サスペンスである。

時刻表トリックが見どころの「トラベルミステリー」シリーズも、十津川(とつがわ)警部が手に取ったのが偶然にもこのミニ時刻表だった場合、事件は永久に解決することはないだろう。まさかの犯人全勝もあり得る。そんな推理ドラマ嫌だわ!

同じくミステリ作家の辻真先(つじまさき)氏は、時刻表トリックについて2013年の日本経済新聞のインタビューで以下のように語っている。

「今ではパソコンで乗り換え方法などが検索できますが、時刻表でなければ見えてこない情報もあります。例えば、熱海駅には新幹線のひかりが一日3回だけ停車する。その関係で先に東京を出発しても、後発車に抜かれて、新大阪に到着するものもある。時刻表を眺めると、そんな運行状況が具体的に見えてきて、トリック作りに結びつくのです」

なるほど。それでは実際に東海道本線の時刻表を確認してみよう……

と思ったけどやっぱり読めん!!

・鬼難度

読めなすぎて具合が悪くなってきたぞ。時刻表ガチ勢の皆さんなら何となく雰囲気で理解できるのかもしれないが、乗換案内アプリによって骨抜きにされた私には、死海文書か何かにしか見えないのであった。

興味を持った方は、ぜひ手に取ってそのあまりの細かさに戦慄してほしい。ただし、犯人のアリバイ作りを全見逃しする可能性も十分あるので、事件の捜査に使用する際はくれぐれもご注意ください。

参考リンク:ガシャポン(販売店舗はこちら)、日本経済新聞

執筆:あひるねこ

Photo:RocketNews24.

2024/5/9 9:00

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