デンマークのメアリー王妃、新ポートレートで歴史あるエメラルドのティアラを着用

デンマーク王室が現地時間25日、フレデリック国王とメアリー王妃の即位を記念する公式ポートレートを公開した。

今年1月14日にはマルグレーテ女王が正式に退位し、長男フレデリック10世が新国王として即位した。夫妻の正式なポートレートが公開されるのは、国王が即位して以来、初めてとなる。

写真は、クリスチャンボー宮殿にある応接室“グリーン・ルーム”にてフォトグラファーのステーン・エヴァルド氏が撮影したもので、今後は世界各地のデンマーク大使館や領事館、デンマークの船舶など、国家機関に飾られる。

フレデリック国王は軍服を着用し、メアリー王妃は深いグリーンのロングドレスを纏っている。ベルベット素材のドレスは、ネックラインと袖が花柄のレースをあしらったエレガントなデザインだ。

両陛下は肩から胸にかけて太いチェーンを着用し、そのトップにはデンマークで最高位の“エレファント勲章”が輝いている。

メアリー王妃が記念すべきポートレートのために着用したティアラとイヤリング、ネックレスは、「デンマークのエメラルド・パリュール」と呼ばれるジュエリーのセットだ。

パリュールは、1840年に国王クリスチャン8世が妻カロリーネ・アマーリエ王妃への銀婚式記念の贈り物として、ドイツのジュエラー「C.M.ヴァイスハウプト(C.M. Weisshaupt)」に制作を依頼した。

ジュエリーには1世紀前から一族が所有していたエメラルドが使用され、ティアラとネックレス、イヤリング、大きなブローチの4点が完成した。エメラルドの多くは、1723年に国王クリスチャン6世が妻のゾフィー・マグダレーネ王妃に贈ったもので、その他はクリスチャン8世の妹ルイーセ・シャロデ王女が所有したものだ。

現在はデンマーク王室の「クラウン・ジュエル」の一つとされ、使用されない時は、コペンハーゲンにあるローゼンボー城に展示されている。

メアリー王妃は王位継承を記念し、フレデリック国王のミニチュア肖像画を受け取った。新たなポートレートでは、王妃の左胸にダイヤモンドとゴールドのフレームに配した肖像画を着けているのが確認できる。

画像は『DET DANSKE KONGEHUS Instagram「I forlængelse af tronskiftet den 14.」「Kronjuveler og brillanteret miniatureordensportræt.」「Dyk ned i detaljerne om en række af de historiske genstande,」』より

(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

2024/4/26 12:22

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