解散総選挙なら野党転落&党分裂も…ヤケクソ岸田文雄首相「自民党道づれ」策謀

 派閥の政治資金パーティ裏金事件などで、国民の自民党に対する政治不信は高まる一方だ。

内閣支持率は過去最低も

「JNN世論調査によれば、岸田内閣の支持率は22・8%で6か月連続で過去最低を更新。次の衆議院選挙で〈政権交代をのぞむ〉の声が42%に上り、〈自民・公明による連立政権の継続をのぞむ〉の32%を大きく上回りました」(全国紙政治部記者)

 政治評論家の角谷浩一氏も、こう分析する。

「首都圏や地方の都市部選出で当選3~4回以下の議員の間に、“次の選挙で勝てるのか”との不安が広がるだけでなく、自民党が下野するかもしれないという危機感が高まっています」

9月の総裁選で再選に意欲マンマン

 自民党総裁として、所属議員らの不安を解消する立場の岸田文雄首相だが、

「首相の頭の中にあるのは、党利党略どころか私利私欲。“もしもトランプが大統領に……”の“もしトラ”ならぬ、“また岸田総理”の“またキシ”ですよ。身を引くどころか、9月の総裁選で再選されることに意欲マンマンです」(自民党関係者)

裏金問題の処罰も激アマ、森喜朗との関係も良好

 4日、裏金問題で党の党紀委員会は旧安倍派と旧二階派所属議員39人を処分したが、

「これで裏金問題の幕引きを図ろうとする思惑が見て取れる」(野党関係者)

 処罰自体も激アマだ。

 まず、政治資金報告書への不記載額が2728万円と“裏金議員”の中でトップクラスの萩生田光一前政調会長を「党の役職停止1年」という、事実上の“無罪放免”にしたが、

「萩生田氏は旧安倍派の若手を掌握し、派閥のドンである森喜朗元首相との関係も良好。岸田首相は次の総裁選をにらみ、萩生田氏に恩を売り、手駒として使う魂胆です」(前出の自民党関係者)

 “免罪符”を受け取ったのは、処分を免れた議員らも同じ。裏金が発覚した82人の所属議員のうち、43人は処分されていない。

「つまり、半数以上の議員に恩を売った形。岸田首相が彼らに対して貸しを作り、総裁選で“忠誠心を見せろ”という意思表示をしたわけです」(前出の角谷氏)

大手企業の賃金アップ、株価も好調で

 二階俊博元幹事長のみならず首相自身も処分対象に含まれなかったが、会見でその責任について問われると、「国民に判断してもらう」と発言した。

「マスコミは一斉に“衆院解散を示唆する発言”としてとらえ、世の関心を解散総選挙へ向かわせました」(前同)

 だが、実際のところ、勝算はあるのだろうか。

「春闘で大手企業が軒並み賃金アップを行い、6月から1人4万円の定額減税が実施されます。株価も好調で、それらをプラス材料に首相は6月末に解散・総選挙に踏み切り、余勢を駆って総裁選で再選を狙う考えのようです」(前出の記者)

 しかし、そう思惑通りに事は運びそうにない。

創価学会員の支持が得られない公明党が反対

「国民の政治不信を払拭しないまま選挙に入ると、創価学会員の支持が得られないと考えた公明党が、6月解散に反対しているんです」(自民党関係者)

 永田町で囁かれる選挙結果予測では、「自民党20~30議席減」にとどまるものの、

「もし公明党の反対を押し切って解散すれば、自公合わせて過半数確保は難しい」(前同)という。

8月お盆明けに!

 しかも、今回の離党勧告処分を不服とする塩谷立元文部科学相が、再審請求する動きを見せるなど、党内には不満が渦巻いている。

「党内からも裏金問題の真相究明を求める声が上がっています。さらに、首相から“免罪符”を受け取った議員らが素直に忠誠心を示す保証はどこにもない」(同)

 いつ後ろから刺されても不思議ではない状況なのだ。そんな中、「8月のお盆明け解散説が急浮上してきました。しかし、選挙結果予測が示す通り、自公合わせて過半数確保は難しく、自民党は野党に転落、党分裂の危機にも直面しそうです」(同)

 総理の座に妄執する岸田首相が、自民党を道連れにした“ヤケクソ解散”に走る公算は大きい。

2024/4/23 12:00

この記事のみんなのコメント

1
  • 観音寺六角

    4/23 20:58

    どっち取らずの足かせ法案。ただ酷くなる一方なのにこの資本主義ときたら😮‍💨金回り良ければ支持するだろな?はよ、ばらまけ😤

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