『プラダを着た悪魔』（2006年）で大ブレイクしたアメリカの人気俳優アン・ハサウェイ。かつては「嫌われ女優」といわれていた時期もあったが、40歳になった今ではその変わらぬ美貌や高い演技力で人々の憧れの存在に。このたび、日本の化粧品会社・資生堂が展開するブランド「SHISEIDO」の新たな顔に抜擢された彼女が、自身の美や健康、エイジングについて語った。

◆2人目を産んでから3年間は本当に大変だった

　このたび、SHISEIDOの主力エイジングケアライン「バイタルパーフェクション」の新たな顔に就任したアン。先週、ニューヨークで行われた就任イベントに出席し、商品をPRするとともに広告塔になった意気込みを示した。

　イベントでは米芸能誌『ピープル』の取材にも応じ、自身の健康や美、エイジングについて語った彼女。このなかで、出産後に直面したリアルな現実について赤裸々に告白した。

「人々はあまりこういう話をしませんが、私はこの事実を知って本当に気が楽になりました。それは、妊娠したあと体が完全に戻るには3年かかる、ということです」

「はっきり言って、私はすぐには元に戻りませんでした。2人目を産んでから3年間は本当に大変でした。身体に無理をさせないようにする。それが大切です」

「これはもう仕方がないことで、あくまで“そのとき”だけのこと。だから、そのときを大切にし、自分を大切にする。そして、あまり期待をしすぎないことですね」

　俳優兼プロデューサーの夫アダム・シュルマンとの間にジョナサン君（7）とジャック君（3）をもうけているアン。2人目のジャック君を授かったときには、「私が妊娠に至るまで、順調な道のりではなかったことを知っていてほしい」と明かし、“地獄のような”不妊治療をしている女性にエールを送りたいと語っていたことも。

　つらい不妊や産後を乗り越えてきたアンだからこそ、妊娠や出産で変わった体を焦って元に戻すのではなく、時間をかけて自分自身をケアしてあげることの大切さを実感しているようだ。

◆「年齢のわりにきれい」と言われても……

　同誌とのインタビューで、エイジングについても自身の考えを語ったアン。

「年を重ねていくなかで、何をして、どう生きるかは個人的なことで自分次第。私は20代の頃より、むしろ今の方がずっと気分が良い。前よりも自分を大切にするようになったからだと思います」

　年齢を重ねた今の方が充実しているという彼女は、「エイジングという単語は、生きるという意味を表す言葉だと思う」と表現している。

　先日放送された米番組「トゥデイ」でも、同じような発言をして話題を呼んだ。世間から「エレガントに年を重ねている」「年齢のわりにキレイ」と言われることについて番組MCから聞かれた際には、「私は年齢のことは考えない」とキッパリ。「ほめてくれるのはありがたいけど……」としながらも、それらを前向きなほめ言葉ではなく、誇張表現と捉えており、「私が聞きたい言葉ではない」と吐露。「私にとってエイジングとは、“生きている”ということの言い換えだから」と語っていた。

　年齢は数字にしか過ぎないと考えている彼女。40代になった今では、「自分がどうすることが好きなのか、より分かるようになった」「分かち合うことがかなり上手になった。自分にも他人にも優しくなれた気がする」とも話している。

◆SHISEIDOの顔になれて「信じられないほど光栄」

　先月末、SHISEIDOの「バイタルパーフェクション」シリーズの広告塔に就任したアン。その際、ピープル誌にこんなふうに語っていた。

「SHISEIDOのことは、女優として駆け出しの頃から知っていた。SHISEIDOの製品を使っているメイクアップアーティストと一緒に仕事をしていたから、その品質の高さをいつも分かっていた」

「時代を超越し、卓越性、思いやり、思慮深さの代名詞のような会社が、私を求めていることに知って、驚いたわ」

「信じられないほど光栄だと思ったわ。だから、先方の気が変わる前にすぐにイエスと言ったの」

　若い頃は何かにつけ「わざとらしい」などとバッシングされたアン。ネット上では「#Hathahate（ハサウェイ嫌い）」が社会現象になり、「嫌われ女優」という不名誉な称号が付いてしまったことも。しかし40代になった今では、素敵に年を重ねているセレブとして認識されるようになり、人々の憧れの存在に。

　SHISEIDOは、アンをアンバサダーに抜擢した理由について、同ブランドが掲げるメッセージ「Potential Has No Age～可能性は歳をとらない～」を体現しているためと説明している。

＜文／BANG SHOWBIZ、女子SPA！編集部＞