ベテランハンターが警鐘「死んだふりは間違い!」殺人クマに殺されない5つの心得!ヒグマの胃袋から人間の肉片が!!

 5月中旬、北海道の朱鞠内湖周辺で男性がヒグマに襲われ、胴体から頭部が食いちぎられるという凄惨な事件が発生した。

■札幌の市街地にも出没

「道警によると、今年の熊の目撃件数は400件超。過去最多だった昨年同時期より、すでに30件以上も多く、札幌の市街地にも出没しています」(地元紙記者)

 この事件の翌日、現場付近でハンターが熊を駆除。その胃袋からは、人間らしき肉片や骨片も発見されている。学校の通学路でクマが目撃された室蘭市の一部地域では、小中学生が父兄とともに通学する厳戒態勢も取られた。北海道在住で今年もクマを狩猟したという、この道50年のベテランハンター・黒川光雄氏は、こう警鐘を鳴らす。

「クマが増えている理由は、動物愛護の観点から冬眠明けのクマの駆除が行われなくなったことが大きいですね。また、鹿の増加も影響しています。鹿を仕留めたハンターが、解体後に肉以外の部分を山に置いてくることが増え、それがクマのエサになるからです」

■キャンプや登山中に

 キャンプや山歩き中に、クマに遭遇するケースも増加しているという。

「クマがいそうな場所に行く際には、熊除けの鈴を携行したり、小型ラジオをつけっぱなしにするなど、まずクマと出合うリスクを減らすことが肝要です」(猟友会関係者)

 それでもクマと遭遇してしまった場合は、どうすればよいのか?

■慌てて走ると…リスク回避するには

 まず、遠くにいるなら、ゆっくりと立ち去るべきだという。

「本州にいるツキノワグマは時速40キロ、エゾヒグマは、ウサイン・ボルトより速い時速56キロで走る。ただ、100メートル程度離れていれば、そっと逃げれば大丈夫です」(山岳愛好家)

 また、数十メートルの距離で遭遇しても、慌てて走らない。

「急な動きをするとクマを驚かせてしまう。クマとの距離が近い場合は、両手を挙げて振り回しつつ、穏やかに何か話しかけながら、ゆっくりと離れること。万が一を考え、樹木など進路を塞ぐものを挟むように対峙するのがベター」(前同)

 万が一、クマが接近してきても、落ち着いてほしい。

「あくまで威嚇が目的なので、実際は熊が途中で後退することがほとんど。市販されているクマ撃退用スプレーを持っている場合は、噴射の準備をしましょう」(キャンプ場経営者)

 目の前で出くわし、襲ってきた場合はどうするか?

「首の後ろを手で押さえ、うつ伏せになって静かに熊が去るのを待つこと、すなわち“死んだふり”が推奨されていますが、これは運任せなんです」(前同)

 黒川氏は現場を知るプロとして、こう助言する。

「私の弟子はナイフを持ってクマと対峙した経験がありますが、そのときは、腹の底から大声を出したら驚いて逃げたそうです」

 最後に、子グマでも用心することが必要だ。

「近くに親がいて危険だからです。私の仲間も、子グマの近くにいた母熊と目が合った瞬間、襲われました。ふだんはおとなしい雌め すグマも、子どもを守るために向かってきますから」(前同)

 最後に、“逃げ場”なしのケースではどうするか?

「クマの一撃を食らえば、顔はエグれ、首の骨は折れる。私が思うに、本気で襲ってきたら最後は戦うしかない。我々はそのために、ナタなどの刃物を持ち歩きます。つまり、静かに殺されるか、戦った末に死ぬか、ということです……」

 そうなる前に、リスク回避を徹底してほしい。

2023/6/6 7:20

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