米国の債務上限問題の解決で、米国株が大きく上昇...日経平均株価の支援材料だが(6月5日~6月9日)【株と為替 今週のねらい目】

どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

東京株式市場 上値を試す展開か ドル高・円安の動きは一服?...上昇スピード速く警戒感も

東京株式市場見通し(6月5日~9日)

日経平均株価予想レンジ:3万1000円~3万2000円

2023年6月2日(金)終値 3万1524円22銭

今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値を試す展開か。

前週の東京株式市場の日経平均株価は8週続伸、一時3万1560円まで大幅上昇し、バブル後高値を更新した。米国の連邦政府債務上限問題が解決に向け進展したことや、為替の円安の進行が相場の上げ材料となった。

今週の日経平均株価は、引き続き、上値を試す展開となりそうだ。

相場の最大の懸念材料であった米国の連邦政府債務上限問題が解決したことで、米国株が大きく上昇しており、日経平均株価の支援材料になりそうだ。

加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)の高官発言で、6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では利上げが停止されるとの観測が強まっており、米国株にとって好材料が出ており、米国株の上昇を追い風に日経平均株価も上値を試す可能性が高い。

ただ、これまでの上昇スピードも速く、高値警戒感も強まっていることに加え、先週末にドル高・円安の動きが一服しているため、日経平均株価の上値も重そうだ。

外国為替市場 ドルが底堅い動きか 注目は、6月のFOMCで「利上げ」がどうなるか?

東京外国為替市場見通し(6月5日~9日)

ドル・円予想レンジ:1ドル=138円50銭~142円00銭

2023年6月2日(金)終値 1ドル=139円94銭

今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが底堅い動きか。

前週のドル円相場は、ドルが伸び悩んだ。米国の連邦政府債務上限問題が解決を材料に、ドルは一時1ドル=141円手前まで上昇した。ところが、米国の経済指標が市場予想を下回ったことで、ドルは1ドル=138円台半ばまで下落した。

週末には5月米雇用統計が市場予想を上回ったことで、1ドル=140円手前まで上昇したが、ドルの上値は重かった。

今週のドル円相場は、ドルが底堅い動きとなりそうだ。

米国の連邦政府債務上限問題が解決により、リスク回避のドル売り・円買いは後退しており、ドルが堅調な地合いとなりそうだ。ただ、6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では利上げが停止されるとの観測が強まっていることから、ドルの上値も重くなるだろう。

一方、6月のFOMCで利上げが継続されるとの見方が強まれば、ドルは日米金利差の拡大を背景にドルは再び上昇する可能性が高い。FOMCの行方を占う意味でも、米国の経済指標の結果に注目だ。

◆国内外、今週発表予定の経済指標は?

経済指標は、国内では6日に4月家計調査、4月毎月勤労統計調査、7日に4月景気動向指数、8日に1-3月期GDP(国内総生産)確報値、5月景気ウォッチャー調査、9日にメジャーSQなどの発表が予定されている。

海外では5日に米国の5月ISM非製造業景気指数、7日に中国の5月貿易収支、米国の4月貿易収支、9日に中国の5月消費者物価指数などの発表が予定されている。

(鷲尾香一)

2023/6/5 7:00

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます