ライプツィヒがDFBポカール連覇! 鎌田&長谷部先発のフランクフルト撃破…エンクンクは1G1A

 DFBポカール(ドイツカップ)決勝が現地時間3日に行われ、ライプツィヒとフランクフルトが対戦した。

 “絶対王者”バイエルンの11連覇で幕を閉じた2022-23シーズンのブンデスリーガ。最終節から1週間、もう一つのドイツ王者をめぐる戦いも決着の時を迎える。決勝の地、ベルリンの『オリンピア・シュタディオン』に辿り着いたのは、連覇を狙う“前回覇者”ライプツィヒと、5シーズンぶりの優勝を目指すフランクフルト。日本代表MF鎌田大地と元同国代表MF長谷部誠が所属するフランクフルトにとっては、ヨーロッパリーグ(EL)出場権がかかった大一番。そして、退団が発表されている鎌田にとっては、同クラブでのラストマッチとなる。

 試合は序盤から拮抗した展開に。ボール保持率で上回るライプツィヒは縦への速い攻撃を繰り出し、対するフランクフルトはショートカウンターを起点に何度か敵陣ゴール前に迫っていく。ライプツィヒは最前線に入ったティモ・ヴェルナーがDFラインの背後に抜け出すも、ボックス内からのシュートはGKの正面へ。17分、フランクフルトはランダル・コロ・ムアニが個人技で突破し、最後は右足を振り抜いたが、強烈なシュートは枠の右へ外れた。

 その後は両チームともなかなかチャンスを作れない展開が続く。フランクフルトは徐々にボール支配率を回復し、3バックの一角に入った長谷部とシャドーポジションの鎌田も、積極的にボールに関与する。42分にはライプツィヒが縦に速い攻撃で決定機を創出。自陣でのクリアを足掛かりにボールが前線に渡ると、ボールをキープしたドミニク・ソボスライが相手DFラインの背後へスルーパスを送る。クリストファー・エンクンクがボックス内中央へ侵入し右足を振り抜いたが、シュートは惜しくも枠の右へ外れた。結局スコアは動かず、前半は0-0で折り返した。

 迎えた後半も緊迫した展開が続く。フランクフルトはフィリップ・マックスやコロ・ムアニがDFラインの背後への抜け出しでボックス内の深い位置に侵入するが、相手守備陣の粘り強い対応に遭い、シュートに持ち込むことができない。64分には、右からのクロスをコロ・ムアニがダイレクトで後方に落とし、マリオ・ゲッツェがダイレクトボレーで合わせたが、シュートはGKの正面に飛んだ。

 71分、遂に試合の均衡が破れる。ピッチ中央付近のアマドゥ・ハイダラが縦パスを供給すると、ライプツィヒの攻撃陣が一気にスピードアップ。一度は相手DFの対応に阻まれるも、ボックス手前でこぼれ球を拾ったダニ・オルモが左に展開。これを受けたエンクンクがカットインから右足を振り抜くと、シュートは相手DFに当たってコースが変わり、ゴール中央に吸い込まれた。ライプツィヒが貴重な先制点を奪う。

 その後は勢いに乗るライプツィヒが圧力を強めていく。ビハインドを負ったフランクフルトは78分に長谷部に替えて、FWのラファエル・ボレを投入し状況の打開を図る。しかし、ライプツィヒの鋭い出足に苦戦し、なかなか敵陣内へ侵入できない。すると85分、ライプツィヒは自陣右サイドでのボール奪取からショートカウンターを発動。ソボスライからコンラッド・ライマーを経由して、ボックス中央のエンクンクにボールが渡る。エンクンクは相手DFを引きつけ右に送ると、待ち構えていたソボスライがワントラップから冷静に流し込み、リードを2点に広げた。

 フランクフルトは最終盤にかけて相手ゴール前に迫るも、最後までゴールネットを揺らすことができず。試合はこのまま2-0で終了し、ライプツィヒがDFBポカール連覇を達成した。敗れたフランクフルトはELの出場権を逃し、来シーズンはカンファレンスリーグ(ECL)を戦うこととなった。

【スコア】

ライプツィヒ 2-0 フランクフルト

【得点者】

1-0 71分 クリストファー・エンクンク(ライプツィヒ)

2-0 85分 ドミニク・ソボスライ(ライプツィヒ)

【スターティングメンバー】

ライプツィヒ(4-4-2)

GK:ブラスヴィヒ

DF:ヘンリヒス、クロスターマン、オルバン、ハルステンベルク

MF:ライマー、ハイダラ(78分 シュラーガー)、ソボスライ(90+1分 カンプル)、ダニ・オルモ

FW:ヴェルナー(61分 ポウルセン)、エンクンク

フランクフルト(3-4-2-1)

GK:トラップ

DF:トゥータ、長谷部(78分 ボレ)、エンディカ

MF:ブタ(87分 ディナ・エビンベ)、ローデ(70分 リンドストロム)、ソウ、マックス(78分 レンツ)、鎌田、ゲッツェ

FW:コロ・ムアニ

2023/6/4 4:58

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます