バリ島の路上で保護されたハイエナのような犬、今では被毛がフサフサに(カナダ)

インドネシアのバリ島にある動物保護団体「Mission Paws’ible」で、2020年の夏頃にある犬が保護された。皮膚に問題を抱えていたこの犬は、“ヒラリー(Hilary)”と名付けられた。『The Dodo』は、ヒラリーが新しい家族を見つけて幸せになるまでのストーリーを今年の5月26日に紹介し、注目を集めている。

同動物保護団体の創設者であるプルー・バーバーさん(Prue Barber)は当時、車で裏通りを走行していた時にヒラリーを見つけたという。ヒラリーは皮膚に問題を抱えており、頭と背中にだけ被毛が生えていてハイエナのように見えたそうだ。プルーさんは周囲の人々にヒラリーについて尋ねたが、飼い主を知る人は誰もおらず、飼い主がいないと判断して保護することにした。

やせ細ったヒラリーはほとんど被毛がない状態だったが、その健康状態についてプルーさんは「これまでに保護した500匹以上の野良犬と比べるとかなり良い方だった」と話している。その後、プルーさんはヒラリーの被毛の成長を促すため特別なシャンプーで洗い、毎日のようにヒーリングオイルで体をマッサージしてあげたそうだ。

そして2か月が経った頃、ヒラリーの被毛が徐々に生え、回復の兆しが見えてきたことから、同動物保護団体はヒラリーの新しい家族を見つけることにした。その結果、ヒラリーはカナダのブリティッシュコロンビア州に住むジャンシス・オマラさん(Jancis O’Mara)一家に引き取られることが決まった。

ヒラリーの飼い主になったジャンシスさんは、パンデミックの最中に飼っていた犬を亡くして悲しみに暮れていたそうだ。ジャンシスさんは『The Dodo』のインタビューに応じ、次のように語っている。

「悲しみから立ち直るには、犬を飼うしかないと思ったのです。数か月間は毎日のように犬を探していましたが、娘の友人を通じて『Mission Paws’ible』のことを知り、ヒラリーについてプルーさんに相談したのです。ヒラリーはかなり面白い姿をしていましたが、とても可愛い犬だと感じました。」

ジャンシスさん一家は2020年10月31日にバリ島からヒラリーを迎え入れ、“ティリー(Tilly)”と改名してたっぷりと愛情を注いだ。その後、ティリーの被毛は見違えるほどフサフサになった。

ジャンシスさんから送られたティリーの動画を見て、プルーさんは「カナダの涼しい気候により、本来生える冬毛が伸びてきたようです」と語っている。ジャンシスさんによると、ティリーは“カブキ(Kabuki)”という名前の先住猫と仲良く遊んでいるそうで、このように明かした。

「ティリーはとっても良い子で、私の人生に大きな変化をもたらしてくれました。それにこの子はとても美しく、今では被毛の長さが5インチ(12.7センチ)ほどもあるんですよ!」

ちなみに2019年11月にはアメリカで、自己免疫疾患により剥き出しの赤い皮膚が痛々しく独特の鼻と歯を持つ捨て犬が保護された。この犬は保護センターで、スタッフや獣医らから愛情いっぱいのケアを受けていた。

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画像は『The Dodo 2022年5月20日付Instagram「You’ll never guess what this stray pup rescued by @missionpawsible looks like now」』『Mission Pawsible 2021年12月25日付Instagram「DO YOU REMEMBER HILARY SWANK’Y?」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

2023/6/2 13:32

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