ヒカルが会いに行った難病の「まなとくん」に現役芸人が生きる力をもらった理由

 登録者486万人いるユーチューバー、ヒカルさんの最新動画を最近見た。ファンから289日間毎日DMが来るという話からはじまる。動画の感想文が送られてくるそうだが、それが長文で、忙しい身なので返信は一切しなかったそうだ。そして、289日目にいつもの感想文と、もう1通DMが来て「会いたい」という内容だった。ヒカルさんは結構な人数から言われるそうなので、そういった内容だったところで会うわけはないと思って文章を読んでいたそうだ。

 文章が長いのでとりあえず全部読んでみた。会いたいのならばイベントなどに行けばいいのですが、僕はいけませんとのこと。「僕は車椅子で体も弱く筋力もほとんどありません。イベントにも行きたいのですが家族に連れてってもらう必要があり、家族の都合を考えると、なかなか難しいです。そんな中自分はハンデがありますが、ヒカルさんのような影響力が持てるように頑張っています」と熱量を全部ぶつけるかのような長文。

 影響を受けた人に本人が振り向くまで文章を送り続けて、相手にされなくても続け、ついに本人が振り向くという偉業を成し遂げた。車椅子の生活で人よりハンデがあるが、会いたい人に会う事が出来たという非常に夢のある動画だった。

 その車椅子生活を送るまなと君は首から下の体や手や腕が細くパソコンや携帯で文字を打つのも楽そうではない。生まれてから半年で病気が発症したそうだ。「気を遣われるのは嫌で、1人の人間として接してほしいのはあります」というまなと君。障害のある方に接するとき、気を遣いすぎてしまう事が逆に仇になることもあるが、それは状況や人によるとは思うので、その人と関わってみないと分からない部分はあるかもしれない。

 ただ、どんな人も自分と同じ目の高さで話したりするほうが楽しいとは思う。障害者への国の制度がまだまだ足りていないから自分が先頭に立って変えていきたいという夢があるらしい。無反応のなか、300日近くDMでアプローチし続け、実際に本人が会いに来てくれて、さらに自分が一番憧れる人と一緒にYouTubeに出演できるというチャンスに変える事ができた。

 「病気もどのぐらいのペースで進行していくかもわからない。昔に比べてご飯を食べるペースが遅くなってきたのがあり、そういうのを考えると10年後喋ったりゲームをやったりが出来るかもわからないが、今やれることをやる」という言葉がヒカルさんにも刺さったそうです。

 どんな人も将来どうなるかなんてわからない。勿論将来の事を考えて頑張っている人も沢山いる。でも誰しもが分からない未来に囚われるぐらいなら、今を一番大事にするという考えが素晴らしかった。今をいかに大事にするかで未来も明るくなることは山のようにあると思わされた。

 現在、在宅ワークで月8万円稼いでいる。自分の携帯やパソコンにかかる代金は自分で稼いでいる。稼ぎの目標は月50万円という。「自分のやりたいと思ったことはやれるまでやる。これが自分の強み」。この言葉を色々な環境の人にも聞いてほしい。そしてヒカルさんに「僕を雇ってほしい、やる気だけは誰よりある」と交渉し、テロップを入れる仕事をもらえるか今調整中だそうだ。僕はこの動画を見て生きる力をもらった。

2023/6/2 6:00

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