【安田記念】追分ファームが初のGI3頭出し セリフォス&ガイアフォース&イルーシヴパンサーで戴冠目指す

 追分ファームが安田記念(3歳上・GI・芝1600m)にセリフォス(牡4、栗東・中内田充正厩舎)、ガイアフォース(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)、イルーシヴパンサー(牡5、美浦・久保田貴士厩舎)の3頭出しで挑む。

 追分ファームは社台グループの中で最も新しい牧場として95年に開場した。11年には育成施設の追分ファームリリーバレーを開場。生産から育成まで一貫した体制のもとで管理できるようになった。これまでにゴールドアリュール、ハットトリック、フェノーメノなどの活躍馬を輩出し、JRAのGIを8勝。年々存在感を増していることは間違いない。

 今年は年明け一発目の重賞である京都金杯をイルーシヴパンサーで制し、幸先の良いスタートを切った。しかし、その後の重賞では2回ある2着が最高で、GIは桜花賞にムーンプローブ(17着)が出走したのみ。それだけに牧場初のGI3頭出しとなる安田記念は何としても結果を出したい一戦となる。

 エース格は昨年のマイルCSを制したセリフォスだ。前走のドバイターフは5着に終わったが、得意の1600mなら巻き返し必至。混戦を断ち、マイル王の座を防衛したい。同じく4歳のガイアフォースも侮れない。前走のマイラーズCでシュネルマイスターからクビ差の2着に健闘。当時が初のマイル戦だっただけに、慣れが見込める今回は“逆転”まで期待できるだろう。もう1頭、5歳のイルーシヴパンサーは今年初戦の京都金杯で重賞2勝目を挙げている。前走の中山記念は8着に終わったが、直線で進路をなくしたので参考外。昨年の安田記念で1番人気に推されながら8着に終わった悔しさを晴らしたいところだ。

 シュネルマイスターやソダシ、ソングラインなどの「ノーザン軍団」が主力を形成する一戦だが、「追分軍団」も引けを取ることはない。牧場では初となるGIでのワンツーフィニッシュも決して夢ではないはずだ。

2023/5/31 20:00

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