俳優・武田鉄矢が、3月26日放送の情報バラエティ番組『ワイドナショー』（フジテレビ系）にコメンテーターとして出演。元参院議員のガーシー（東谷義和）容疑者を国際手配した警察に疑問を呈した。

　動画投稿サイトで俳優・綾野剛ら3人を脅迫・中傷したとして暴力行為法違反の常習的脅迫などの疑いが持たれ、逮捕状が出ているガーシー容疑者。

　現在はドバイに滞在しているとみられ、23日には外務省が旅券返納命令を下したほか、翌24日には、警察がガーシー容疑者の妹の口座に動画収益が流れていた疑いがあるとして、兵庫県伊丹市にある母親が住む実家など2カ所を家宅捜索した。

　この話題が『ワイドナショー』で取り上げられると、コメントを求められた武田は「私、さっぱりわからないんですよ」「罪っていうけども、罪もわかんないでしょ？　人の悪口を言ったってやつでしょ？　我々、陰で（悪口を）いくらでも言ってますから」と「わかんない」を連発。

　共演者のロンドンブーツ1号2号・田村淳が「（悪口を）公に言ってなければ（法的には）問題ないですから」とフォローするも、武田は構わず「公に“言わない”と“言った”って、それだけの差で国際指名手配で、パスポート取り上げられるんですか!?　それはどう考えたって、法の秤（はかり）があったら合わないんですよ！」と力説したのだ。

　この私見に対し、ネット上では一部に共感する声がある一方で、「陰口は陰で言うから陰口であって、電波に乗せた時点で陰口じゃない。それでお金まで儲けてるなら、話は違ってくる」「ガーシーは悪口じゃなくて脅迫だから。鉄矢はガーシーの件、ちゃんと理解した上でコメントしてるのかな？」と疑問視する声も相次いでいる。

　ただ、このように警察の動きを疑問視している芸能人は、武田だけではない様子。

　元雨上がり決死隊・宮迫博之は24日、自身のYouTubeで配信しているワイドショー番組『宮迫博之のサコるニュース』に出演し、この話題について「家宅捜索する必要ある？　（金の流れは）銀行とか調べたら分かることだし」とコメント。

　「擁護するわけではない」と強調しつつも、「何かあった時に、両親とかに取材行かれるのはめちゃくちゃ嫌。親も（事情を）知るワケがないし」とガーシー容疑者について同情的に語ったほか、「（母親は）一般の市民の方ですから。そんなことされたこともないし、すごい精神的にしんどいこと」「これ（実家への家宅捜索）はちょっとタブーだったんじゃないのか」と疑問を呈した。

　なお、宮迫といえば、昨年11月、ガーシー容疑者が運営する会員向け動画サイト『GASYLE』の恒例企画「3HREE FREE」にリモートで出演。

　ガーシー容疑者、歌手・西川貴教と3人で対談を行い、元タレント・島田紳助とのエピソードや、吉本興業を退所した裏事情などを告白。ガーシー容疑者に友好的な姿勢を示した宮迫と西川に対しては、当時、「なんでわざわざガーシーの動画に出るの？」「ガーシーに弱み握られてる？」といった声も飛び交っていた。

　一方、そんな宮迫の今回の発言と“真逆”とも思える持論をTwitterに投稿したのは、お笑いタレントのスマイリーキクチ。

　実家の家宅捜索を受けたガーシー容疑者は、24日の配信で「頼むからオカンだけは勘弁してください」「77のオカン捕まえて勾留して、何が出るんすか？」と涙ながらに訴えていたが、キクチは「母親のことで涙を流せば、個人対国家権力、警察＝悪者の構図で同情する人もいるでしょう」と前置きした上で、「親族に心配や迷惑をかけたくなければ帰国するし、騙したり暴露話や中傷、脅迫でお金儲けなんかしない」と一蹴。

　続けて、「散々人を傷つけて問題が発生すると自分の辛さをアピールする、よくあるパターン。被害者ももっと辛いのに…」と綾野ら被害者側に立った意見をつづっている。

　現在、「一理ある」「世間とズレすぎ」と物議を醸している武田と宮迫の発言。ガーシー容疑者の件に関してはさまざまな意見が飛び交っているだけに、偏った言動は即座に波紋を広げてしまうようだ。