3年半ぶりの“ラ・ロハ”復帰! アスパス、苦悩の日々を回顧「希望だけは失うことがなかった」

 スペイン代表のFWイアゴ・アスパス(セルタ)が、“ラ・ロハ”復帰を果たした胸中を明かした。23日付で、スペイン紙『アス』が伝えている。

 1987年8月1日生まれのアスパスは現在35歳。プロキャリアの大半をセルタで過ごしている同選手は、クラブ公式戦通算最多得点記録保持者であり、歴代最多タイとなる4度の『サラ賞』にも輝いている。そんな、まごうことなき“セルタの王様”は2016年にスペイン代表デビューを果たして以降、2018年のロシアW杯でのゴールを含み18試合で6得点を記録。しかし、2019年6月を最後に招集が遠ざかっていた。

 今シーズンもここまでのラ・リーガで12得点を挙げており、8シーズン連続となる2桁得点を達成したアスパス。そんな同選手を巡っては、ルイス・エンリケ前監督が安定した成績を残し続けているにも関わらず、頑なに招集しなかったことで、一部メディアやファンから疑問の声が噴出していた。この件について、アスパスは「ルイス・エンリケには彼の考えがあり、他のチームメイトの方が僕より適任と判断したからに違いない。監督が(カタールに)連れて行った25名があの時のベストだった、それまでだよ。もちろん、そこに入るためにできることはすべてやったし、戻ってきた今は、毎日がチャンスだと思っている」と見解を示した。

 また、アスパスは「希望を失ったことはないけど、月日が経ち、年数が経ち、ゴール数は維持できていたとしても、呼ばれなかったことは事実だ。以前は常連だったのが、リストから消えてしまい、勢いを失ったこともあったよ」と吐露。それでも「戻ってくるのがとても楽しみだったから、希望だけは失うことがなかった」と決して諦めることはなかったことを明かした。

 そして、ルイス・デ・ラ・フエンテ新体制下で約3年半ぶりの代表復帰を果たしたアスパスが、見据えるのは1年後のEURO2024。アルバロ・モラタやボルハ・イグレシアス、ジェラール・モレノらとのポジション争いへの決意を語った同選手は「そこに辿り着くためにベストを尽くすつもり。ロシアW杯でゴールを決めたことはすでに誇りなんだ。今度はEUROでそれを繰り返せるように精一杯努力する。どんな結末になるか見てみよう」と告白。続けて「体調はかなりいいね。多くの試合で先発としてプレーしているし、出場時間もたっぷり確保できているから。でも、この先どうなるかはわからない。もちろん、ヨーロッパ選手権でプレーするのは夢だ」と思いを巡らせている。

 苦悩の日々の中でも“希望”だけは灯し続けたアスパスが次は、カタールW杯ベスト16敗退の失意に沈むスペイン代表の“希望”となるのだろうか。同国代表はEURO予選・グループAで25日に開幕節ノルウェー戦を、28日にスコットランド戦を控えている。

2023/3/23 18:28

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