「レオパレス21」奇跡のV字回復後にまた発覚!「家電不適切処理」疑惑の痛手
賃貸アパート大手の「レオパレス21」に、エアコンやテレビなどの家電を廃棄する際に不適切な処理をした疑いがあるとして環境省が立入検査を実施していたことが明らかとなった。同社はかつて施工不良問題で世間を騒がせたが、家電の不適切処理が事実であれば再び信用を失うことになりそうだ。
「家電リサイクル法では、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目を小売業者が排出者(消費者等)から引き取った廃家電を適切に管理し、製造業者等に引き渡さなければならないとされています。しかし、家具・家電付き物件を扱う同社はこの4品目を適切に処理していなかった疑いがあるとして、環境省は昨年9月に本社への立ち入り検査をおこなったといいます。環境省では処理の実態を調査中で、行政指導も含め検討しているとのことです」(社会部記者)
「レオパレス21」は2019年に放送された「ガイアの夜明け」(テレビ東京系)を発端に、施工した物件の4分の3となるおよそ3万棟で界壁が設置されていないなどの不正問題が明らかとなった。これにより21年3月期には84億円の債務超過に陥っており、23年3月末までに債務超過を解消できなければ上場廃止となる恐れもあった。
「しかし、22年3月期の連結決算では最終損益が118億円と4期ぶりの黒字となり、債務超過が解消されました。急激なV字回復には称賛の声も上がっていましたが、その一方で上場廃止を避けるためにかなり強硬な経費削減を進めたのではないかという疑いの声も見られました。もし、今回の家電不適切処理がその経費削減の一環だったとすれば、再び厳しい目に晒されることになるでしょうね」(経済ジャーナリスト)
環境省の報告が待たれる。
(小林洋三)