東京・湯島の「危険な実態」。深夜はぼったくりが横行、MDMA乱用で変死事件も

湯島が盛り上がっていることをご存じだろうか? バーや飲食店、風俗店の隙間を埋めるように、中国、韓国、ベトナム、タイ、フィリピン系の接待を伴う店が林立。欲望渦巻くスポットと化しているのだ。そんなディープな湯島をルポした。

◆深夜は“ぼったくり”が跋扈!? MDMA乱用で変死事件も

「オニイサン、あと一杯だけどう? 1時間2500円で、飲みホーダイ。かわいいコ、いっぱいダカラ」

そう言い寄ってきた中国人女性に興味を示したのが運の尽き。腕を捕まれ、裏路地へと連れ込まれたのは東京・湯島を訪れた12月のことだった。

「仕事なにしてるの? 家近いの? もう電車ないでしょ」

異常に顔を近づけながら質問を浴びせかけてくること5分、連れていかれたのはシャッターが閉まった、人けのないボロビルだった。土地勘のない泥酔客を裏路地のスナックに連れ込んで酩酊させる――。典型的なぼったくりの手口だ。

◆湯島では「ぼったくりが事件化しにくい」ワケ

新橋、赤羽などの繁華街でも頻発しているが、近年、湯島がホットスポットになっているという。

「’22年9月に摘発されたスナックの中国人は赤羽で客を捕まえて、わざわざタクシーで湯島に引っ張ってきてぼったくっていた。酩酊させて仲町通りの角のコンビニATMでカネを下ろさせるのがヤツらの手口。湯島は狭いエリアに店が密集していて、初めて来た泥酔客は店の場所を覚えられないから、ぼったくりが事件化しにくい。仲町通りからして台東区と文京区で真っ二つになっていて、所轄も上野警察と本富士警察に分かれるから捜査も進みにくい」(湯島のバー店主)

酩酊しても、不思議と人は暗証番号を忘れないという。

「被害を訴えても、コンビニATMの防犯カメラを確認すると、客自ら引き出しているのが確認できるため、事件化するケースは一握り」(犯罪ジャーナリスト・小川泰平氏)

◆ベトナム人による犯罪も増加中

だが、横行しているのは中国系ぼったくりだけではない。ベトナム人による犯罪も増えている。

’22年5月には湯島のベトナム人専用クラブ付近で、同国籍の女性が口におしぼりを詰め込まれて窒息死。後に、女性は合成麻薬MDMAで錯乱状態にあったことが判明した。そのクラブを知る日本人ビジネスマンが話す。

「週に1日だけ日本人も入れると聞いて行ってみたら、VIP席は若いベトナム人だらけ。そのうちの一人の男は明らかに怪しい動きをしていた。私の前を行ったり来たりして、背後からスマホで私を撮影したり……。怖くなって男がいなくなった隙にクラブを出たら、店の前でその男が警官に囲まれていたんです。入念に持ち物を検査していたので、薬物所持を疑われたのは間違いない。あとで聞いたところによると、クラブ内でクスリが蔓延している疑惑があり、警察は内偵を進めていたとか」

そんなベトナム人が湯島に入り込んだのは最近のことだ。

「コロナで中国系クラブや韓国系クラブが潰れたところに、ベトナムやタイの店が入り込んだ。新宿や池袋は家賃が高いけど、湯島なら安いし、外国人に簡単に貸してくれるオーナーが多い。その好意につけ込んで、プチぼったくりのベトナム人ガールズバーも増えている。1時間3000円と言いながら、2万~3万円取るようなバーです」(湯島で20年以上働く中国人女性)

◆「犯罪のゴールデントライアングル」と呼ぶ人も

地元民によると、「湯島には中国系の連れ出しスナックや闇カジノ、外国人が集まる地下クラブもある」とか。文京区内で特に犯罪認知件数が多いことから、本富士警察署天神町交番、上野警察署黒門交番・公園前交番に囲まれる湯島地区を、「犯罪のゴールデントライアングル」と呼ぶ人も。

こうした外国人による犯罪行為を地域の自助努力で抑制するのは困難だ。三島由紀夫も通った老舗バー「琥珀」の店主は、「以前、外国人のひどい客引きを注意したら、翌日、店の前の植木が引っこ抜かれていた」と話す。多くの飲食店関係者が「報復が怖くて外国人を注意できない」と話していた。

もちろん、湯島の大半の店は健全だ。多国籍の酔客で溢れる湯島の裏路地を地元愛たっぷりに「夜の動物園」と評する飲食店関係者も多い。危ういからこそ、懐が広いのか……? 湯島のディープスポットから目が離せない。

◆上野・湯島事件簿

直近1年間に上野2丁目および湯島3丁目界隈で発生した事件を抽出した。

・’21年7月 執拗な客引きで中国人の女ら逮捕

上野の路上で執拗な客引きをしたとして中国人女性2人を逮捕。2人は同年12月に再逮捕

・’22年5月 ピンサロ「マジックバナナ」摘発

従業員や客ら6人を公然わいせつ容疑で逮捕。同店は営業停止処分を2回受けていた

・’22年5月 MDMAで錯乱のベトナム人死亡

ベトナム人女性が湯島の路上で窒息死。9月に男女4人を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕

・’22年6月 ネットカジノ「レインボー」摘発

上野2丁目の店で男性客4人を賭博容疑で逮捕。1年半で約1.3億円の”ポイント”販売額に

・’22年9月 無許可営業スナックを摘発

湯島のスナック「レオパード」の中国人2人を逮捕。赤羽からも客を引いてぼったくっていた

・’22年10月 上野・宝石店強盗犯を逮捕

5月に宝石類1200万円相当が盗まれた事件で、稲川会八木田一家傘下組員ら2人を逮捕

・’22年10月 違法バカラ店を摘発

上野で違法カジノ「BAR007」の店長らを逮捕。1月以降、1億円以上を売り上げていた

◆湯島の浄化を目的に定期パトロール実施

中国人によるぼったくりなどが横行する危険地域・湯島。だが、地元民や警察は、指を咥えて見てきたわけではない。岡崎よしあき文京区議によると、「公衆電話のピンクチラシが地域で問題になった20年前から定期的に、警察と地元民の合同パトロールが実施され、犯罪認知件数は年を追うごとに減少している」という。

上野2丁目に本店を構える老舗焼肉店「太昌園」社長で、上野2丁目仲町通り商店会会長も務める長岡信裕氏は「我々、地元商店関係者の働きかけで、’17年に台東区でも客引き行為を防止する条例が制定され、取り締まりを強化。一時は劇的に客引きが減った」と話す。

昨年12月9日にはコロナ禍を経て3年ぶりに上野・湯島の合同パトロールも実施された。地道な浄化活動が進められているのだ。

取材・文・撮影/SPA! 湯島ルポ隊 地図/ミューズグラフィック

2023/1/12 8:53

この記事のみんなのコメント

4
  • トリトン

    1/13 13:25

    昔連れと東京に行ったときに歌舞伎町で夜に中国女に3000円ポッキリでと言われたが自分は断ったが連れはついて行きゲーセンで待っていたらぼったくられてとお陰で新幹線代と弁当代(そいつはうなぎ弁当俺はハンバーグ弁当)帰って請求したらないものは払えんといったからそいつの両親に払ってもらい見捨ててやったわ。そんな夜中とかバカが引っかかるのだよね自業自得だよ。

  • いち(

    1/13 13:19

    こういう店には全く興味がないですな。

  • ***

    1/13 12:52

    支那人め

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