地元スポーツチームの収益化に!誰でも簡単に公式アプリを作る方法

東京2020オリンピック・パラリンピックで、世界中の人がたくさんの感動を味わった。普段はあまり見ることのない競技、中には初めて知った競技もあったのではないだろうか? しかし、そうした競技は大きな大会がない限り、なかなか注目してもらう機会がなく資金的にも厳しいという現実がある。こうした問題をテクノロジーの力で解決しようとしているのが、株式会社ookami。同社が今年の2月にリリースしたスポーツチームもファンも幸せになれるサービス「Player! WHITE」をご紹介しよう。

公式アプリでスポーツチームの存在をもっと身近に

スポーツファンならば、応援しているチームの試合結果をいち早く知りたいと思うもの。野球やJリーグなどのメジャースポーツは、Yahoo! JAPANなどのポータルサイト、各チームが持つ公式サイトやアプリで、試合経過や結果をリアルタイムで知ることができる。

東京2020オリンピック・パラリンピックで我々も経験したが、ポータルサイトのトップ画面やテレビのテロップで試合の速報が表示されると、同僚や家族と自然に会話が生まれ、いやが上にも盛り上がった。試合結果をいち早く知らせることは、スポーツを盛り上げる上でとても重要なことなのだ。

しかし、スポーツ界でそうした仕組みを利用できるのは、資金が潤沢なほんの一部のメジャースポーツのみ。多くのマイナースポーツ、ましてやアマチュアスポーツではリアルタイムで試合情報を発信することは難しい。そうなると、ファンの拡大は難しくなり、なかなか資金難から抜け出せず、結果としていつまでたっても公式サイトやアプリを作ることができないという負のスパイラルに陥ってしまう。

そんな現状を打開し、マイナースポーツはもちろん、アマチュアスポーツでも自分たちのチームの公式アプリを簡単に作ることができるサービスが「Player! WHITE」なのだ。

試合の速報配信からファンクラブの運営まで

「Player! WHITE」でアプリを作ると、チームと応援するファン、どちらにもメリットがうまれる。その1つが「情報の集約」。「Player! WHITE」で作られたアプリには、基本的に試合日程や、試合の状況と結果、順位や選手情報が表示されるほか、ファンクラブの入会機能など、ファンが欲しい情報や機能が集約されている。試合速報など情報が更新されるとスマホにプッシュ通知されるので、ファンは見たい情報をすぐ見ることができる。

試しに筆者もこのサービスを利用している青森山田高校サッカー部のアプリをダウンロードしてみた。まず目を引くのがアプリのデザイン。ホーム画面に表示されるのは、チームカラーとロゴを使ったオリジナルのアイコン。もしこれが自分の母校や推しのチームだったら、当然テンションが上がるだろう。

さらにアプリを開くと、今後の試合情報や、現在行われている試合の速報、選手名簿、チームからのお知らせやメッセージなど、あらゆる情報が表示されていている。しかもデザインが洗練されていて操作しやすい。

青森山田高校サッカー部の試合当日には、得点が入るたびにプッシュ通知が届き、ほぼリアルタイムで試合の経過を知ることができた。高校のサッカー部のローカルな試合結果が瞬時にわかるのは驚きだ。

2つ目のメリットは集客と収益の強化だが、これはスポーツチームを運営していく上では欠かせない要素。しかし、それにはこまめなSNSの更新や、ファンクラブの運営など、専任の人材を置かなければならないくらい膨大な工数がかかる。ところがこのアプリを導入すれば、ファンクラブやOBOG会などを簡単に作り、会費の集金(クレジットカード決済)や名簿の管理までできてしまう。さらに、サブスクリプション方式により会員が退会しなければ1年後に自動更新されるため、担当者は会員に継続の意思を確認するメールを送ったり、集金の案内を出したり、振込がされたかどうかを確認するといった煩雑な業務から開放される。

その他、アプリ内に常時表示可能なパートナー枠や投げ銭のようなシステムを使って、ファンはより濃い応援を、チームは収益を増やすことができる。

今までは資金が潤沢な一部のメジャースポーツのチームにしかできなかったことが、マイナースポーツのチームやアマチュアスポーツ、学校の部活動のチームでもできるようになったのだ。

基本的な機能だけなら無料で始めることができる

さて、ここで気になるのは費用の件。実は速報や映像配信、SNSの連携だけの基本的な機能は、Player!のシステムを使用するとを無料で利用できる。

さらにホームページ更新の自動化や投げ銭のような収益システムを使用しても月額5,000円。今回ご紹介したファンクラブなどの管理運用などすべての機能が使えるチームのオリジナルアプリは月額数万円(条件によって金額に多少の上下あり)で導入できる。学校の部活動でも導入できない金額ではない。通常これだけのアプリを作ったら、こんな金額ではすまないうえ、アプリを運営するための人件費もかかる。いったいなぜこのような手軽な金額で、アプリを提供しているのだろうか。株式会社ookamiの開発責任者、秋山弥生さんにお話を伺った。

「我々は『スポーツで、一つの笑顔を世界に』というのをミッションにしていますが、スポーツというのは、見ている側に感動を与えてくれる、本当に素晴らしいものだと思うんです。ですから、その感動を与えてくれるスポーツチームをテクノロジーによって支えて持続可能な形にし、世の中を元気にしたいという思いからこのプロジェクトは始まりました」(秋山さん)

そこで活用されたのが、同社が2015年にリリースしたスポーツエンターテイメントアプリ「Player!」で培ったノウハウ。このアプリを使うと、ユーザーは自分が興味のあるスポーツチームの試合速報を見られるというもの。1つのアプリでさまざまな競技の試合結果を見ることができるのが特徴。チーム側はこのシステムを導入することで、ファン獲得施策・満足度向上施策を、簡単に手間なく実施することができる。しかも、このアプリが対応している競技はサッカーや野球といったメジャーなものから、セパタクロー、ウィッフルボールなど、耳馴染みのないマイナースポーツも含め62競技にもおよび、さらに今後も増えていく予定だそうだ。

「スポーツって、メジャーだから感動が大きくて、マイナーだから小さいということはないと思うんです。マイナーなリーグ、マイナーなスポーツでも熱い気持ちを持ってプレイしている選手、運営しているチームのスタッフの方がいるので、どの競技もめちゃめちゃ面白いんですね。でも多くのスポーツチームは『あるけど見えない』という状況です」(秋山さん)

チームは存在するのに、試合は面白いのに、それを発信するノウハウや手段がないために、その存在が見えていないということだ。

「その面白さを知りさえすれば、サポートをしてくれるファンがどこの地域にも必ずいるというのは、今までの経験で感じているので、チームとファンを繋げるポイントをたくさん作るっていうのが直近の我々の使命かなと思うんです。そのためには、アプリを作るようなお金がないというマイナーなスポーツやリーグ、資金のないチームでも導入しやすいという点を重視しました」(秋山さん)

実際にアプリを作ったスポーツチームからは「ファンとの距離が近くなった」という選手の喜びの声の他、「試合結果が自動的に画像生成されるので、Twitter連携がスムーズになった」「ファンクラブの顧客管理が自動化された」など、業務の効率化に繋がる導入のメリットを実感しているコメントも多数寄せられているそうだ。

「日本中のスポーツチームが公式アプリを持つようになるのは、それほど遠くない未来にあり得ることなんじゃないかと思ってます。さらにテクノロジーが進化すれば、スポーツは今よりもっと身近になって街の草野球チーム、あるいは選手個人が地域ファンに応援されるためのツールを持っているなんていうことになるといいなと思っています」(秋山さん)

スポーツは自分がプレーしなくても、観戦するだけで元気をもらえたり、スポーツを通じて友達ができたり、新しい出会いが生まれたりと魅力がたくさんある。秋山さんはそんなスポーツの魅力をひとりでも多くの人に知ってもらい、誰もがひとつは好きと言える“マイスポーツ”、推しのチームがあるという世の中になってほしいと語ってくれた。スポーツ好きな人は推しのチーム、スポーツにそれほど興味がない人は、今住んでいる場所や、ふるさとに関連するチームが「Player! WHITE」のアプリを作っていないか調べてみてはどうだろう? スマホを見るたびに、応援しているチームが試合で頑張る姿は、きっと日々の暮らしに彩りを添えてくれるはずだ。

text by Kaori Hamanaka(Parasapo Lab)

写真提供 株式会社ookami

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  • 12/5 7:00
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