子供たちに2000枚以上のサッカーユニフォームを贈る夫婦「楽しいクリスマスを過ごしてほしい」(英)

英グロスターシャーのストラウドで暮らすポール・ワトソンさん(Paul Watson、38)と妻のリジーさん(Lizzie、38)は、様々な事情でクリスマスにプレゼントを受け取れない子供たちのためにサッカーのユニフォームを贈る計画を立てている。

これは2020年、ワトソンさん夫婦が英国の多くの子供たちがクリスマスを楽しく過ごせるようにと願って始めた「Kitmas(キットマス)」というプロジェクトで、募金のほかユニフォームの寄付により支えられているという。

「チェルトナム・タウンFC」や「フルーム・タウンFC」などの地元サッカーチームの協力のもと、学校や地域団体を通じてこれまで約3000枚のユニフォームを子供たちに届けてきたポールさんは「Kitmas」への思いをこう語っている。

「子供の頃、サッカーのユニフォームは最高に嬉しいプレゼントで、簡単に手に入れることはできませんでした。それをもらった時は『クリスマスがやって来た!』と思うほどで、私は当時の喜びや興奮を今でも覚えています。ユニフォームを手に入れることで子供たちは自分らしさを感じ、自分もチームの一員であると感じることができるのです。しかし残念なことに、昨今では経済的な事情により多くの家庭で子供たちにユニフォームを買ってあげることができずにいます。私は人々の暖房費を払うことはできませんが、子供たちにユニフォームを贈ることはできます。我々は自分たちができることをやっているだけなのです。」

またリジーさんは、「FCバルセロナのタオルを大事にしていた子供がFCバルセロナのユニフォームを受け取った時、信じられずに泣いて喜んだそうです。この話を聞いて私たちがやっていることは間違っていない実感し、とても勇気づけられたことがあります」とそのやりがいについて明かした。

夫婦は毎年このプロジェクトを実行することで最終的には慈善団体として活動することを目指しており、今年のクリスマスには昨年の2000枚を上回る数のユニフォームを届けたいと考えているという。

そんな夫婦の活動に賛同したイギリスの俳優で司会者のジェームズ・コーデン氏(James Corden)から先日、2000ポンド(約33万2000円)の寄付が届いたそうだ。そして12月2日現在、「Kitmas」には1万ポンド(約165万円)を超える寄付が集まっており、ポールさんは引き続き協力を求めるとしてこのように述べている。

「ジェームス氏が寄付してくれた2000ポンドは、100枚以上のユニフォームの代金に相当します。息子のルカ(Luca、5)とベンジー(Benji、1)は彼からの寄付が届いた時、キッチンの周りを飛び跳ねて喜んでいました。今年のクリスマスは生活費の高騰や新型コロナウイルス感染症による経済的な不安から、プレゼントを買う余裕のない家庭がこれまで以上に増えることが予想されます。私たちはユニフォームを受け取った子供たちが喜んでくれることはもちろん、親の負担も軽減できることを願っています。」

画像は『The Mirror 2022年11月27日付「Couple plan to give football shirts to 2,000 kids who may not receive Christmas gifts」(Image: PA)』『BBC News 2022年11月28日付「Cost of living: Couple to give 2,000 football shirts to children for Christmas」(PA MEDIA)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 上川華子)

2022/12/2 21:00

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