コスタリカ戦で日本サポーターが戦った“もう一つの敵”。ゴール裏の記者が悶絶

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◆観客席を焦がした灼熱のコスタリカ戦

 現地時間11月27日午後1時(日本時間同午後7時)、カタール・ドーハで開催されている、W杯で日本はコスタリカ代表に0−1で敗れた。グループリーグ初戦でドイツ代表に逆転勝ちした日本代表、勝てば2大会連続の決勝トーナメント進出がほぼ決まっただけに、”格下”と見られていた相手に痛い敗戦となった。

 相手のコスタリカ代表は、初戦で0-7でスペインに敗れ、後がない状態だった。スペインにシュート0本に抑えられ、この日の試合でも日本が終始押す展開。コスタリカが2試合で放った唯一の「枠内シュート」が日本のゴールを揺らすというなんとも皮肉な試合となってしまった。

◆気温31度、そして直射日光

 記者もこの試合、アフメド・ビン=アリー・スタジアムの1階、ゴール裏応援席で観戦した。この日の試合開始時刻、午後1時の気温は31度、湿度28%。試合開始3時間前の午前10時にスタジアムに到着した記者だったが、その段階で直射日光がかなりキツく、ただ観に来ているだけの人間でも「暑い」と感じる気温と湿度。選手はかなり厳しいのではと思っていたのは正直なところだった。

 スタジアムに入って驚いた。クーラーが効いており、コンコースがかなり涼しい。日本サポーターが陣取るメインスタンドから見て左側にはスタジアムの周縁を覆う屋根の間からはさんさんと午後の日差しが注ぎ込んでいた。

◆サンバイザーに覚悟を決める

 座席にはサンバイザーが用意されていた。事前に聞いてはいたが、試合中は西陽をモロに受ける座席だという。主催者側の「気遣い」に感謝したいが、観戦には悪条件だろう。

 座席についてさらに驚いた。座席の下につくられた穴から猛烈な冷風が吹き出しているのだ。これはピッチ上を22℃前後に保つ、11月でも日中は灼熱のカタールならではの「工夫」らしいが、半ズボンを履いていた記者のふくらはぎには冷風が直に当たる。ちょうど腰あたりには一段上の座席下からの冷風が直撃。頭上からは容赦ない直射日光、足、腰にはド直球の冷風。

◆頭は太陽、足には冷風が直撃

 一般的に日本では「頭寒足熱」が良しとされるが「頭熱足寒」は先が思いやられた。スタジアム内で買ったグッズについてきたショッピングバッグで「冷風穴」を覆ったがそれでもアキレス腱のあたりに直接風が当たっている。

 試合開始。太陽が完全に登りきって、容赦なく日光が直撃する。逆光をモロに受けるのでサンバイザーや、つばのある帽子、サングラスがないと、目の前で行われている試合さえ見づらい状況に。周囲の日本サポーターも「暑い、ヤバい」を連発する状態に。子連れで観戦している家族もおり、ぐったりした様子のちびっこサポーターの様子が少し心配になった。ハーフタイムには、一旦、日陰のコンコースに避難する人が続出した。

◆熱中症の危機……

 後半になるとさらに気温は上がり、一方で冷房の直撃を受けている下肢と腰は自分の体とは思えないほど冷え切っていた。顔は火照り、ついには頭痛を覚える状態に。このままでは熱中症になる……。

 水分補給をせねばと思うのだが、飲食物の持ち込みが厳しく制限されているスタジアム内。水を買おうにもペットボトル1本400円(10カタールリアル)、コーラなどの飲料に至っては1本600円(15カタールリアル)するので、どうしても躊躇してしまう。

 1本の水を少しづつ口に含みながら、立って日本に声援を送り続けたが、後半41分の失点シーンには思わず座り込んでしまった。

 猛攻実らず試合終了−−敗戦のショックに立てず、ではなく、下肢が痺れてしまいすぐには立てない状態に。ゴール裏サポーターもぐったりしているように思えた。

◆震えながら観戦したサポーターも

 

 その後、ゴール裏ではない場所で観戦していたサポーターに聞いたが、屋根の陰で陽が全く入らない場所は極寒で、震えながら日本代表を応援していたと言うから、それもまた苦行だっただろう。

 とにかく、次戦スペイン戦はドイツ戦と同じカリファ国際スタジアム。最終戦のキックオフ、現地時間午後10時は、午後の熱気とは一転、肌寒くなる時間だ。そこでもクーラーと外気温、サポーターには「大きな敵」が立ちはだかっている。

取材・文・撮影/遠藤修哉(本誌)

―[FIFAサッカーワールドカップカタール大会]―

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  • 11/29 8:35
  • 日刊SPA!

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