食品の値上げラッシュが続く2022年。帝国データバンクによると、8月は2431品目が値上げされる見通しで、これまで最多だった7月を大幅に上回り最多となることが分かった。秋以降も値上げはさらに加速すると見られており、家計の負担増に悲鳴が上がっている。

「帝国データバンクが上場する主要飲食料品メーカー105社に調査を行ったところ、今年は7月までに1万8532品目が値上げされており、8月は単月で初めて2000品目を超える見通しで、ついに年内の値上げが2万品目に達すること明らかになりました。また、原材料や原油、物流費の高騰に加えて急激な円安によって値上げ幅も拡大しているとみられます」（社会部記者）

　これまでで最も値上げが多かった食品は加工食品の7794品目で、中でも冷凍食品は8月1日からは食品大手5社が400品目超を一斉に値上げする。冷凍食品は巣ごもり生活で需要が高まっており、コロナ第7波で感染者数が大幅に増加しているタイミングでの値上げは家計に大きなダメージを与えることは間違いない。

「8月にきて食品値上げが最多を更新したことにネット上では、《原材料費が高騰しているなら値上げは仕方ない。ただ、さすがにここまで一度に値上げされると生活はかなり苦しい》《適正な値段になっただけという意見もあるけど、日本の年収、税金、年金、保険を差し引くと、とてもじゃないが厳しい》、さらには《この値上げラッシュで多くの家計が圧迫されているのに、政府は何の対策も取らず、節電ポインとかいう不公平なものに税金を垂れ流していることに腹が立つ》など悲鳴と怒りの声が相次いでいます。しかし帝国データバンクによると、10月は6305品目と8月のおよそ2.6倍の食品が値上げされる見通しといいますから、家計への負担は減りそうにありません」（経済ジャーナリスト）

　年内の食品値上げが3万品目超えする可能性も十分にありそうだ。

（小林洋三）