結婚式当日に新郎が新婦を殴って殺害、ゲストは「恐ろしくて助けられなかった」(露)

ロシア中部ノヴォシビルスク州のノヴォシビルスク地方裁判所で現地時間2日、結婚式当日に新婦の命を奪ったステパン・ドルギク(Stepan Dolgikh、35)に懲役18年の刑が下された。ステパンは2020年9月29日、当時36歳のオクサナ・ポルデンツェヴァさん(Oksana Poludentseva)と同州チク村にある民家で結婚式を挙げていた。

ステパンとオクサナさんは誓いの言葉を交わした後、結婚式のゲストらと共に宴の席でアルコールを嗜んでいたようだ。ところがステパンはオクサナさんがゲストの男性と仲良くしていることに腹を立て、彼女を無理やり外へと連れ出して殴り出したのだ。

ゲストたちが見ているにもかかわらずステパンはオクサナさんの頭や腹部を殴り続け、ついにオクサナさんは息絶えてしまった。数時間前には一生を共にすると誓いの言葉を交わした相手を殺害したステパンだったが、その後は悪びれる様子もなくオクサナさんの遺体を近くの渓谷に投げ捨てている。

犯行の一部始終を目にしていたゲストが警察に通報したことで、のちにステパンはロシア国家警備隊により逮捕された。この時、ゲストは「恐ろしくて手が出せなかった」と話していたという。逮捕されたステパンはオクサナさんを殺害したことを認めており、今回の裁判ではさらに詳しい状況が明らかとなった。

実はステパン、オクサナさんと結婚式を挙げる前に別の人物を殺害したことで刑務所に服役していた。2人の出会いについて詳しいことは伝えられていないが、オクサナさんとは刑務所にいる時に知り合い文通を交わして愛を深めていったそうだ。そして2人はステパンの出所後に結婚することを約束した。

オクサナさんの友人によると、彼女はステパンを心から愛していて彼が刑務所から出所するのを心待ちにしていたという。またオクサナさんは「自分は犯罪歴のあるステパンを変えることができる」と思っていたようだ。しかしながら裁判で、主任捜査官のキリル・ペトルシン氏(Kirill Petrushin)は「ステパンは罪を認めたが悔い改めることはなかった」と明かし、次のように述べた。

「亡くなった女性はステパンの犯罪歴を知ったうえで交際していました。2人は彼が刑務所に服役していた時に出会ったのです。しかし女性はステパンがアルコールを飲んだ時や怒りが止められなくなった時に、限度を超えるような罪を犯すとは思いもしなかったようです。」

英メディア『The Mirror』によると、ロシア国内の家庭内暴力は深刻な問題となっており、2018年の1年間だけでも約5000人もの女性が加害者によって殺害されたそうだ。またロシアの人権活動家であるアリョーナ・ポポワ氏(Alyona Popova)が2021年に分析した結果、ロシア国内では毎年1650万人以上の女性が家庭内暴力の犠牲者ということが分かっている。

画像は『The Daily Star 2022年8月5日付「Vile groom beat new bride to death in front of wedding guests ‘too scared’ to intervene」(Image: social media/ East2west News)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

2022/8/8 4:00

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