お見送り芸人しんいち、今度は問題発言『テレビは全部嘘』は大丈夫か?

拡大画像を見る

 とある芸人が自身のYouTubeチャンネルでこう発言した。

「テレビは全部嘘」

 これはあまりにも極端な発言だが、しかしテレビに映る全てが真実ではないというのは昔からまことしやかに囁かれてきたことであり、いろいろな番組に対して多くの噂が飛び交っている。

 例えば「あのドキュメンタリー番組は実は台本があった」や「放送内容が捏造されており勝敗は塗り替えられていた」さらには「素人のフリしてインタビューに答えているが実は役者だ」など。都市伝説のような噂レベルものから、実際に番組が終了してしまうような、本当に起きたことまで数多くの”嘘”つまり「演出」が、スタッフの手によりなされている。

 たまに度を越える演出があるのも真実だ。度を越える演出はもはや「演出」とは呼ばれず「ヤラセ」という名前に変わる。そのヤラセが世間にバレてしまうと番組自体の信用を失い、視聴者からの反感や番組離れが起きて、責任を取る形でその番組が打ち切りという事態になってしまうことも多々ある。

 過去のテレビ番組で「ヤラセ」が発覚するのは、番組を見ている視聴者の方が気づいたリ、番組に出演している一般の方がオンエアを見て真実と違うという情報を流し、それが広まる、あとはスタッフなどの内部密告というパターンがほとんどで、出演している芸能人が「ヤラセ」を密告することなどほぼ無い。

 これは芸能人が嘘つきというわけではなく、面白いものを作る上である程度の演出は必要不可欠と思っており、無理やりでなく、誰にも迷惑をかけず、見ている視聴者が面白いのであればわざわざ、報告する理由が無いのだ。もしこれが無理やりな演出で、いろんな人に迷惑をかけて、なおかつ面白くなかったら誰もそんな演出には従わない。

 芸能人は、スタッフに言われたとおりに動く人形ではない。面白い番組を作るスタッフの一員でもあるのだ。それなのでその演出が「ヤラセ」に近いものだったとしても良い演出であれば受け入れるのだ。

 では冒頭のセリフに戻ろう。「テレビは全部嘘」。これは真正面からテレビを非難した言葉であり、ましてや芸人が言うセリフとしては相当、勇気がいるであろうセリフだ。この発言をしたのはほかでもない、ピン芸人の日本一を決める大会R-1グランプリ2022でチャンピオンとなった「お見送り芸人しんいち」だ。

 そもそもYouTubeチャンネルでなぜ、このような発言をするに至ったのか。それはこの発言をした同じ日に放送されていた『水曜日のダウンダウン』(TBS系)の企画で、しんいちさんが常に持っているR-1グランプリのトロフィーのダミーを作り、しんいちさんのものとすり替えて破壊するという、ピン芸人のZAZYさんが持ち込んだドッキリが行われたのだ。

 破壊する理由は中に盗聴器が仕掛けられているという、なかなか強引なものだったが、見事トロフィーの破壊に成功。そして散々文句を垂れたしんいちさんにネタ晴らし。盗聴器自体は本物と思ってしまったしんいちさんは、数日間自分のプライベートが盗聴されていると勘違いをし、「盗聴はマジやもんな? ちょっと待って……俺やばいかも」とパニック。その後「あかん! 」と自宅でファンを抱いたことを匂わせたのだ。

 もともとしんいちさんは自身のネタでクズっぽい発言をするので、いまさらファンの方に手を出したところで大して驚きもしないが、本人は相当嫌がっていたように見受けられた。

 そして水曜日のダウンタウンの放送直後に例の動画をYouTubeを投稿したのだ。

 しんいちさんは

「まぁ僕自身どこまで使われてて、そしてスタジオでどういったトークとかがされているか分からないんですが」と前置きした上で
「全部嘘というか……嘘なんです。そう言わされてるというか……」
「盗聴器が入ってたことでちょっとテンパった感じなんです」
「誤解されたくないのが、女性系のことをこう……ファンをみたいな……全部嘘なんです。キャラクターというか言わされたというか。台本みたいなもんがあったというか。なんで信じて欲しくないと思います」
「やっぱテレビ……ほんとテレビって全部嘘なんです。これもあんま言いたくないですけど」

 これが本当なら、なかなか思い切った発言である。そして続けて自身の女性に対する思いをこう発言した

「シロです。昭和の芸人っぽい感じのことはしていないというか。実際、彼女もいませんけど今……。1人の女性を愛したいというのは変わらんというか。あの『水曜日のダウンタウン』の出来事は、全部ウソです」と。

 この動画は特にオチがあるわけでも、笑いに変換するわけでもなく、ただひたすらしんいちさんが、スタッフさんと2人で淡々と話す動画になっている。

 芸人がこんなことをするだろうか? 『水曜日のダウンタウン』のしんいちさんはちゃんと悪者になっていたし、これで炎上をしたとしても芸人としては「美味しい」状況だったのは間違いない。わざわざ「自分は女遊びしていません」と言いたいだけで、あの番組を敵に回すだろうか? 絶対にそれはないと思うし、事務所もそんな危険な橋は渡らせないと思う。

 しかもこの動画を見てやけに「テレビは嘘だ」と言っているので、もはやギャグのように捉えて欲しいのではないかとさえ思う。

 例えばこの「自分は女遊びしていません」動画を「女遊びしている芸人」が女遊びしたいから必死に嘘までついて、動画を撮って投稿しているのなら面白い。全部テレビのせいにして「僕は潔白です」なんて最低の芸人だ。その最低さを笑いにしたいのではないのかと思ったが、もしそうだとしたらこのYouTube動画では説明が足りなさすぎる。

 編集する時間が無かったとはいえ「全部嘘です」のテロップを大きくするだけでなく、嘘をつくところだけ唇のアップにしたり、貧乏ゆすりが激しくなったり、スタッフが「本当に遊んでないんですよね?」と確認するがそれには絶対に答えないなど、少しわかりやすくするべきだった。

 しんいちさんの本当の狙いがわからないので、何とも言えないがもしそうだとしたらもっと、ベタにしたほうが笑いになったと思う。このくらいの動画だと、本当に「テレビは嘘」と言っているようにしか聞こえないリスナーは山ほどいるだろう。それだと、テレビもしんいちさんも共倒れしてしまう。すこし変化球な笑いをしたかったのかもしれないが、悪役になり切るのならもっと直球勝負でやった方がいい。例えば誰を見習えば良いのか?

 それは同じ日の放送に出ていた5GAPだ。あれほど王道のベタなボケで笑いを起こせる芸人はそういない。しかししんいちさんはR-1のチャンピオン。つまりしんいちさんがやるボケは、王道のボケということになってしまう。そうなると今の世の中、王道のボケが必要なのではなく、それよりも必要なのは幸せなるようなボケ。つまり王道じゃなくて幸道の方が大事なんじゃないだろうか。

 5GAPはまさに幸道の芸人。こんな芸人なかなかいない。

 元気が無くなったら見ることにしよう。必ず幸せになれるはず。

 なぜか5GAPで話を締めてしまった……恐るべし5GAP

  • 8/2 13:00
  • サイゾー

今、あなたにおすすめ

この記事のみんなのコメント

8
  • 脱走兵

    8/19 19:18

    『ネットだけがリアルで真実』なんて事を信じてる頭弱い子が無責任な嘘情報を信じて他人を攻撃したり、自殺したりする。大昔の人気ドラマで悪役をやった俳優さんが商店街で物を売ってもらえなかった事があった、というエピソードを語ってたけど、ネット情報を無原則に信じてるヤツらもその商店街の連中と一緒。キャバ嬢の営業トークに本気になるストーカーと一緒。『粋』に楽しめないのかな?

  • 脱走兵

    8/19 19:07

    テレビもネットもどちらもファンタジーなんだよ。現実とは違う世界を演出してそれを楽しんでるんだよ。ネットに誹謗中傷を書き込んで強くなったような気になってるヤツらも現実世界では何もできないし何も言えない弱者でしかないし、迷惑系YouTuberなんてヤツらもプライベートで犯罪行為をしてるわけじゃない。

  • トリトン

    8/19 18:41

    バナナマンとかの帰れませんなんか絶対クリアして温泉入ってるからシナリオどおりだよねでも気になりませんからね。クイズはもう果てしなく続いてるから同じ問題もあるだろうしあざとい笑いを取る答えもあるからわかりそうだよね。

記事の無断転載を禁じます