このチャンスを逃したら次はいつ…? 娘の発熱で母と押し問答【され妻なつこ Vol.53】
■前回のあらすじ
GPSにばかり気持ちが行っていることを母に指摘され、娘に負担を掛けていたのだと気づき…。娘に寂しい想いをさせてしまっては本末転倒だと、早くこの問題を片付けたいという気持ちがより強くなるのでした。
喧嘩ではなく言い合いというかなんというか…、というよりは私が不貞腐れていたというのが正しいですね。
夫とルミの動きもなくなって、このままだと証拠も不十分でつらい思いをしただけ、何もできないまま終わってしまうという状況で…、かなり焦っていました。
いま思うと母の言う通りなんです。女手ひとつで姉妹を育てていた母は周りによく「娘たちには負担をかけて、苦労させてしまった。特になつこは長女だから、さらに大変な思いをさせたと思う」と言っていたらしく…。
きぃが熱を出して私が仕事を休むことに罪悪感を感じていたときも…
「お母さんは、なつこたちがきぃくらいのとき“子どもたちを食べさせないと…”と思ってばかりで、そばで成長をちゃんと見られなかったし、体調の悪いときにお母さんがそばにいなかった寂しさとか心細さとか、なつこが1番わかるでしょ? 体調の悪いときは親がそばにいてあげた方がきぃも安心するよ」。
そう言われたこともありました。
自分が母子家庭で子育てしてきた経験者だからこそ、母の言葉の重みがありました。