重篤な病気を抱えた女性、片目の眼球を失うもSNSで人気を集める(英)

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英マンチェスター在住のサラ・ハリスさん(Sarah Harris、36)は病気で片目の眼球を摘出し、現在は義眼をつけて生活している。そんなサラさんは、TikTokに義眼を使うなどしたショートコント風の動画を投稿しており人気となっている。

サラさんは生まれつき神経組織に腫瘍ができる遺伝性疾患「神経線維腫症」を抱え、さらに「乳児緑内障」という眼内の液体がきちんと排出されず眼圧が上昇する稀な先天性疾患と診断された。その後、5歳の時に片目の眼窩(眼球の入っているくぼみ)内の圧力により脳が圧迫されていることが判明した。

サラさんは圧迫された片目のせいで「ポップアイ」「片目のジャック」などと言われ、学校ではいじめられる毎日だったそうだ。そのうえ下顎の一部が正しく形成されなかったため言語療法を受けており、読み書きに少し遅れが出ていた。そんなサラさんが片目の眼球を摘出することになったのは、16歳の時だった。サラさんはこれまでの人生で30回もの手術を受けてきたといい、当時は常に目に痛みを感じるうえに度々感染症に悩まされていたいう。

そんな生活に肉体的に精神的にも耐えられなくなったサラさんは、眼球の摘出手術に躊躇はなかったそうだ。彼女は当時をこのように振り返っている。

「常に痛みもあったし、感染症にもかかっていたので決断に迷うことはありませんでした。手術をしなければ、もっと悪い状況になっていたかもしれないのです。でもこの手術は眼球だけでなく眼窩自体を失うものだったので、それに伴う問題を解決する必要がありました。これほどの手術がそれまで行われたことはなかったので、当時は少し心配でした。」

「ただ放置したままでは腫瘍が脳にまで広がってしまい、もっと大変なことになる可能性もあったでしょう。もしかしたら完全に失明してしまったかもしれません。」

「手術後は、新しく作った眼窩を固定するために圧迫包帯をつけなければなりませんでした。また眼窩に4つのアバットメント(支台)を埋め込む手術もその後受けたのですが、目の周りの残った骨に穴を開けなければならず、骨は薄いのでとても危険な手術でした。」

そして手術から半年後に義眼を装着するようになったサラさんは、外見に対してあまり人の目を気にすることがなくなったという。「障がいがあったからこそ自分は強くなれた」と語る彼女は、1年半ほど前からTikTokに自分の障がいを笑いのネタにした動画を投稿するようになった。

動画は主に義眼とのやりとりをショートコント風にしたものが多く、最近投稿された動画では「飲み物を見張っていてほしい」と頼まれ、サラさんが文字通り義眼をドリンクに置いている姿が捉えられている。そんなサラさんのTikTokには現在11万7000人以上ものフォロワーが集まり、「彼女の動画、大好き!」「何というユーモアのセンスなんだ」「あなたのファンになっちゃったわ」といった声が少なくない。

だが一部の人からは「すごく怖い」「気持ち悪い」といったネガティブな声もあるようだ。サラさんはそんな心ない言葉にもめげることなく、応援してくれるフォロワーのためにも動画の投稿を続けているようで「これほど反響があるとは思いませんでした。多くの人が興味を持ってくれて、私がどうして眼球を失ったかなど質問をしてくれるようになったんです。今はこの病気への人々の関心を高めるために楽しみながら投稿してます」と明かした。

しかし現在、サラさんの首と頰のあたりには腫瘍が見つかっており、腫瘍は顔面の神経と血管を複雑に巻き込んでいるため手術が難しい状態とのことだ。そんな状況にもかかわらずサラさんは「神経線維腫症は今のところ完治する治療法はありませんが、私の存在が治療方法の発見に一役買ってくれたらと願っています」と前向きに語っている。

画像は『Sarah Harris 2022年6月17日付TikTok、2022年6月21日付TikTok』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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  • 6/23 6:00
  • Techinsight japan

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