「天心×武尊」戦を見限ったフジの本音、実行委員の怒りと未練…緊急会見から透けてきたもの【会見全文】

 歴史は繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇として。あまりにも有名なカール・マルクスの警句である。

 5月31日の昼下がり、この言葉を想起させるに十分な事態が発生した。フジテレビのウェブサイトと、ツイッターの「フジテレビ THE MATCH 公式」で次のような文書が公開されたのだ。

〈「THE MATCH 2022」についてのお知らせ

 6月19日(日)の「THE MATCH 2022」は、主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりましたので、ここにお知らせいたします。〉

 「THE MATCH 2022」は6月19日、東京ドームで開催される格闘技のビッグイベント。メインイベントでは当代を代表する立ち技格闘技の2大スター、那須川天心と武尊の両雄が激突する。

 「世紀の一戦」と耳目を集める大会とあってファンの間で熾烈なチケット争奪戦が繰り広げられ、早々に売り切れとなった。VVIP1列席は300万円、最も安いA席でも1万5000円という強気の価格設定にもかかわらず、だ。

 大会当日は満員が確実視される上、フジテレビが地上波で生放送することが発表されていた。大会開催まで3週間に迫った時点での放送中止の決定は異例の事態と言っていい。

 大会実行委員の中で実質的な首座を占める人物が榊原信行氏。総合格闘技イベント「RIZIN」の運営に当たるドリームファクトリーワールドワイド(DFWW)の代表取締役であり、国内を代表する格闘技プロモーターの一人だ。

 榊原氏は1990年代から2000年代にかけて隆盛を誇った格闘技イベント「PRIDE」の運営会社ドリームステージエンターテインメント(DSE)でも代表を務めていた。

 PRIDEが人気の絶頂にあった2006年3月、「週刊現代」で一つのシリーズが始まる。「格闘技とテレビ局と暴力団」と題された一連の追及記事。告発したのは格闘技イベント「イノキボンバイエ2003」(猪木祭)のプロデューサーを務めた川又誠矢氏だった。

 NHK「紅白歌合戦」の裏番組として民放3局が格闘技中継で競った2003年大晦日。川又氏は日本テレビと組んだ。

 猪木祭の目玉として、当時PRIDEヘビー級王者だったエメリヤーエンコ・ヒョードルと出場契約を締結。フジテレビ「PRIDE男祭り2003」を手がけていたDSEは「広域暴力団傘下のX組幹部」を使って川又氏を脅しに出たという。

 「週刊現代」のキャンペーンの矛先はフジテレビと暴力団の関係へと次第に向かっていった。第4弾の記事では、川又氏とDSEをつないだ人物として、フジテレビの「Aプロデューサー」が登場している。

 「週刊現代」の記事を契機とし、地上波で放送していたフジテレビがPRIDEとの契約を解除。「重大な契約違反」と「不適切な事象」がその理由だった。

 フジの撤退後、PRIDEは次第にジリ貧状態に追い込まれていく。ついに翌2007年には米国の対抗イベント「UFC」を主催するズッファ社に売却される憂き目を見ることになった。

 「フジテレビショック」と呼ばれるこの一件は格闘技史に今も深く刻印されている。榊原氏本人はもちろん、格闘技ファンにとっても痛恨の事態である。〈「THE MATCH 2022」についてのお知らせ〉の公開は「第二のフジテレビショック」と呼ぶにふさわしいものだった。

 伏線はあった。これも16年前を思い起こさせるに十分なものではある。5月9日、16日発売の「週刊ポスト」が榊原氏の音声データに基づく記事を掲載したのだ。

 記事の発端は1本の音声データ。榊原氏の会話が収められている。格闘技業界で出回っているといわれるものだ。

 このデータをジャーナリストのX氏が入手。記事の材料とするため、会話の内容について聞く目的で榊原氏と面会した。

 榊原氏は記事を止めるなら500万円支払うと発言。X氏は現金で受け取った500万円を情報源に渡している。

 データの内容は、榊原氏が知人と電話で交わした会話。知人はその中でRIZINの関係者Y氏について榊原氏に尋ねている。

〈「Y自身が例えばですよ、稲川会の○○(音声では実名)との付き合いがあるということも、榊原さん、ご存じなんでしょう?」

「そうです、知ってます」〉

 Y氏はRIZINの業務の中で「トラブルシューティング」に立ち回っている「顧問」的な存在だという。

 記事の第2弾で榊原氏はポスト記者のインタビューに回答。音声は自分のものだと認めた。このデータの一部は後にポストのウェブサイトで公開されている。それ以降、榊原氏とDFWWのコンプライアンスへの懸念が広がっていた。

 今回のフジテレビの判断と「週刊ポスト」の記事との因果関係は不明だが、5月30日に行われた「THE MATCH 2022」のカード発表の記者会見で榊原氏をはじめ実行委員は一人も登壇しなかった。司会者と出場選手だけで進行する。何とも奇妙な会見である。

 冒頭では司会者が「本日は実行委員のメンバーは出席いたしません。選手のみの会見となりますこと、ご了承ください」とアナウンス。質疑応答の前には「出席している選手に対する質問のみとさせていただきます。大会に関する不明な点はK-1、RISEにお問い合わせください」とさらに釘を刺した。

  その翌日、「THE MATCH 2022」を運営する実行委員会は、フジテレビ側の発表を受け、5月31日の午後7時から緊急記者会見を設定する。会場となったのはウェスティンホテル東京(恵比寿)の桜の間。榊原氏をはじめ、伊藤隆(「RISE」代表)、中村拓己(「K-1」プロデューサー)の実行委員3人が顔をそろえた。

 冒頭、榊原氏が事情を説明。契約に至らなかった理由については「明確なものはない」とし、「頭の中が真っ白」と述べた。あけすけな榊原氏の言葉にはフジテレビへの揺れ動く複雑な心情が垣間見える。

「反社じゃもちろんないですし。反社との交際もないっていうことがフジテレビさんも認識できた」

「フジテレビさんもこの数年、口を開くと、『お金がない』ということは常々言ってたんで。お金はないんです」

「あまりにもひどすぎないですか」

「4月の末の金光(修)社長の定例会見では『媒体価値が上がる』とまで言ったイベントから撤退するんだったら、もう少し丁寧な作業をしていただきたい」

「そういうジャッジをされたことには本当に憤りを覚えます」

「結果、梯子を外される形になった」

 恨み節とも取られかねない発言の数々。そのあと、榊原氏はこう繰り返した。

「フジテレビさんに戻ってきてほしい」

 破談を公表する会見で早くも復縁を迫る。他ではまず見られない光景だった。

 続いて伊藤、中村両氏が談話を発表したあと、記者団との質疑応答に入った(3氏の発言内容は別掲の全文起こしを参照)。

 筆者は、この会見で榊原氏に①~③、実行委員3氏に④の計4点を尋ねた。

 ①16年前の「フジテレビショック」に続き、今回も週刊誌報道でテレビが降りる事態。榊原氏は2回とも「一点の曇りもない」「事実無根」と説明してきた。では、なぜ、2回も週刊誌の標的にされたのか。自分ではどう分析しているか。

 ②放送中止で運営側としては多大な損失を被った。「週刊ポスト」やフジテレビに対してあらためて法的措置を取る考えはあるか。

 ③「週刊ポスト」の記事中に登場するY氏。今現在、どのようなポジションで仕事をしているのか。その理由は。報道を受けて外したのであれば、その理由をお聞きしたい。

 ④こうした仕儀になっても、変わらず同盟を組んでいけるか。伊藤、中村両氏は「週刊ポスト」の報道から現在までをどう見ているか。

 まずは①である。

 会見の冒頭では放送中止に至った理由を「思い当たらない」と語った榊原氏。だが、ここでは「週刊ポスト」の報道があったから、最終的にこうした事態に発展したとの見解を披露した。

 さらに自身はコンプライアンスを徹底してきたが、放送局の求めるものとは温度差があると指摘。事実とは異なる見出しをつけてしまうメディア環境にも苦言を呈した。

 確かにRIZINは旗揚げ当時から「コンプライアンス室」にヤメ検や警察OBを登用。ことさらに「清潔さ」をアピールしてきた。偶然だろうが、こうした手法自体はフロント企業もよく取っている。RIZIN最大のピンチである今こそコンプライアンス室の出番のはず。頼みの元検事や元警察官は何をしているのか。

 会見をAbema TVで視聴していた格闘家の青木真也は筆者の質問に耳を傾ける榊原氏の表情を捉えた動画を引用してツイッターに投稿した。

〈やってないものはやってない〉

〈会見しないほうがいいと思う。これ怖い〉

 などとつぶやいている。

 次に②。

 5月9日の記事が出る前の段階で榊原氏は「週刊ポスト」側に「法的なアクションを起こす」との通達はしているという。だが、実際にどう動くかは未知数だ。

 06年の「フジテレビショック」の際はどうだったのか。榊原氏が率いるDSEは記事を掲載した「週刊現代」側と川又氏を刑事告訴し、民事訴訟も起こすと会見で明言した。

 だが、実際に地検が動くことはなく、訴状も届かなかった。「捏造」とまで言い切った記事の誤りを正す絶好の機会を自ら棒に振る。解せない行動だ。

 続いて③。

 榊原氏はY氏について「フリーランス」であり、特別な関係はないとしながらも、明確な説明は避けた。記事が公になって以降、どうしているのかについても明かされないままだ。

 榊原氏が説明できないのなら、本人に登壇してもらえばいい。Y氏自身が記者会見の場で実名を明かし、RIZINにおいて果たした役割を解明する。フジテレビやファンの疑問は氷解するだろう。

 ④では一連の報道を伊藤、中村両氏がどう見ていたかに注目した。

 伊藤氏は「まだ細かい部分が出てない部分があるじゃないですか」と述べるにとどまった。「細かい部分」が出てきたら、再度見解を問いたい。

 中村氏は「報道された内容に問題はないのか?」との問いに「そうですね。はい」と明言。榊原氏の弁明に同調する姿勢を見せた。

 その後の質疑で榊原氏は今回の決定がRIZINの今後の放送スケジュールにも「影響する」と回答。今年に入って、RIZINはまだ一度もフジテレビの電波に乗っていない。

 6月1日には「RIZIN.36」(7月2日、沖縄で開催)の記者会見が行われたが、地上波放送についての発表はなかった。ここでも「THE MATCH 2022」への質問はNGだった。

 前日の会見では身を引く構えも見せた榊原氏だが、この日は打って変わって意気軒昂。実行委員会方式の「THE MATCH 2022」と、自らの城であるRIZINは別物ということだろうか。夏以降、「スピードアップ」しての大会開催を示唆した。だが、具体的な計画は不透明なままだ。

 31日の会見に話を戻す。榊原氏は「THE MATCH 2022」の放映権料の安さを強調。大会運営への影響力がいかに小さいものであるかを懸命に訴えた。

 RIZINに関しても「地上波の放映権料に頼らずともやっていける」(格闘技メディア関係者)との見方はある。コロナ禍以降、すっかり定着した配信サービスや堅調な券売での収益で十分賄えるというのだ。

 06年の「フジテレビショック」の折にも榊原氏は「前年度の売り上げのうち、フジの放映権料は10~15%、スカイパーフェクTVの収益は10~15%」とうそぶいていた。さらには、

「チケット売り上げが一番大きい。海外の収益もアメリカ進出に伴い増える」とまで強弁してみせたが、末路は前述した通り。今回も同じ轍を踏まない保証はどこにあるのだろうか。

 3人目の記者の質問の途中、RIZINで広報を担当する笹原圭一氏が司会者に何やら耳打ち。質疑応答は打ち切られた。

 笹原氏は総合格闘技イベント「DREAM」を運営していたリアルエンターテインメントの元代表。同社は2012年、8億4000万円ともいわれる負債を抱えて倒産した。現在は一介のビジネスマンとして榊原氏に仕えている。

 会見終了後の榊原氏に駆け寄ったのは佐藤大輔氏。選手の入場前に会場で流す「煽りVTR」の制作を担ってきたPRIDE時代から腹心の一人だ。

 佐藤氏は元フジテレビ社員。かつての古巣に切られた榊原氏の姿をどんな思いで眺めていたのだろう。

 笹原氏に佐藤氏。「殿」の一大事に「チーム榊原」が結集したということか。

 会見を受け、確認のため、フジテレビ企業広報部の担当者に電話で話を聞いた。

「会見全体としては特にお答えすることはありません。個々の発言の事実関係のご確認についても小社は何もお答えしておりません」

 今後の記者会見の予定も「特にございません」。

 今回の決定に「週刊ポスト」の報道は影響したのだろうか。

 「諸般の事情を総合的に考慮した結果、契約に至らなかったということです」

 地上波放送はなくなったものの、何とか無事に開催に開催に漕ぎ着けたい。榊原氏をはじめ、「THE MATCH 2022」実行委員たちの偽らざる気持ちだろう。だが、まだ火種は残っている。

 「会場の東京ドームをフジテレビの名義で借りていたらしい。コンプライアンスの問題で、またややこしくなりそうです」(興行関係者)

 東京ドームは2021年から三井不動産グループの一員となった。三井不動産は旧財閥系企業とあって、法令遵守には厳格な企業風土で知られる。

 名義の問題についてフジテレビの担当者は「お答えしておりません」と回答。否定はしなかった。

 東京ドームの興行企画部に電話で何度か問い合わせたものの、なぜか毎回「担当者が全員電話中」「全員外出中」。本稿の締め切りまでに確認できなかった。

 会見でフジテレビの「経済」にたびたび言及した榊原氏。DFWWのキャッシュフローは潤沢なのだろうか。

 同社は2018年2月5日、本店所在地を東京都港区西麻布から沖縄県浦添市に変更している。よもや家賃の支払いや税務対策が理由ではあるまい。

 2015年の発足以来、RIZINのリングは那須川天心や堀口恭司、朝倉未来、朝倉海、RENA、山本美憂らのスターを生み出してきた。

 「青天の霹靂」とも言えるフジテレビの発表。それをなかったものにするだけの「雷神」のごとき神通力は榊原氏とDFWWにまだ残されているのだろうか。

(文=片田直久)

【5月31日「THE MATCH 2022」に関する記者会見・発言全文】

榊原 急遽お時間をいただいて、集まっていただいてありがとうございます。残すところ3週間になってですね、明るいニュースをたくさん届けていければと思っていた矢先の今日、会見ということで。まあ、事の経緯を皆さんにキチッと伝えていければと。そう思っております。

 まず、すでに報道各社の皆さんにはご理解いただいていることだと思いますが、本日、昼過ぎですかね、昼ごろにフジテレビのホームページおよびフジテレビさんの「THE MATCH 2022」公式アカウントにおいて以下のようなアナウンスがありました。

〈THE MATCH 2022についてのお知らせ

6月19日(日)のTHE MATCH 2022は主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりましたので、ここにお知らせします〉

 という、この発表があって。まあ、今日この会見に至るということであります。まず、この決定がなされたことに対してはですね、とても残念に思ってますし。正直まあ、僕はこのフジテレビさんとの交渉を担当させていただいていたので、状況は逐一わかっておりましたが、実行委員の中村プロデューサー、伊藤代表にはその後ご案内することになって、まあ、お二人含めて、突然のことで頭が真っ白になっているという状況にあります。

 私もこういう形で、ここでフジテレビさんが放送を降りるということが正式に決まるというふうに、正直思ってなかったんで。残念に思っております。

 まあ、本当にこの発表というかですね、放送がないということが、一つはすごく楽しみにしてくれていたファンの皆さんとか。フジテレビさんで言えば、視聴者の皆さん、本当に申し訳ないということを感じているのと。

 あとはこの試合を通じて、子供たち。まあ、ペイパービューで有料で見ていただくっていうファンの皆さんとは別にですね。未来の、天心、武尊。そしてその他、格闘家たちに憧れて、志してくれるでろう未来の子供たちへのメッセージを届けたいというのが天心選手、武尊選手、両選手とも強い思いがあったんで。

 その選手たちの思いがこういう形で叶わなくなってしまったことにですね、まあ、本当に私の交渉不足も含めてお詫びしたいと。そう思っております。

 まあ、残念に思うことと含めて、じゃあ、何で契約に至らなかったのかというところに行き当たるんだと思うんですが。うーん、いくつかの要因が考えられると思います。

 まず、現時点での私の解答からすると、正直、何が最終的な原因になったのか。そこは明確なものはないという状況にあります。

 当然あの、5月の9日でしたか。週刊ポストさんで、これはまあ、私に関する音声データをベースに記事が載りました。これは当然、フジテレビさんからすると、由々しき問題で。まあ、その前後、記事が出るっていう前後から、徹底的な身辺調査を含めた「反社チェック」というかですね。そういうものが私も含めて、私以外の個人、スタッフも含めて皆さん、関係各位の人たちには行われました。

 で、そういう中で当然、反社じゃもちろんないですし。反社との交際もないっていうことがフジテレビさんも認識できたんで。翌週の確か5月の16日の週刊ポストさんの記事の取材には、フジテレビさんは引き続き放送をする。変更はございませんという発表を広報されています。

 私はそれの中で、独自のインタビューをポストさんに受けて。事の経緯をご説明させていただいたというふうに。

 それで一旦、この放送する/しない問題っというのはフジテレビさんの中でも調査を尽くして。これはゴーだということで。放送に関しては変わらずだなというふうに認識しておりました。

 ただ、その後、フジテレビさんの社内の中で、当然、いろんな意見があると思います。これは常日頃からですけども。格闘技に対してすごく前向きな意見を持って、コンテンツとして取り上げていただける役員の方もいれば、やっぱり、格闘技ってやめようよという意見の人もいるでしょう。これは好き嫌いの問題なんで。何とも言えないですが。

退くこともやぶさかじゃないということもお伝えした

 まあ、いろんな意見がきっと社内であったんだと思います。その中で、やっぱり放送が難しいという空気感が出てきていて。であれば、今回、私はドリームファクトリーワールドワイドという会社の社長であって。RIZINの主催をする立場にあります。

 ただ、このTHE MATCH 2022はですね、K-1さん、RISEさん、共に制作実行委員会を組成しての、まあ、格闘技界を挙げての主催組織を作って臨んでおりますんで。

 徹底的な調査で、反社でもないし、反社会勢力との交際もないということを認めても、かつ、社内的なコンセンサスがフジテレビさんの中で取れないんであれば、僕は退任することも。これはポストの取材のときにも答えましたけど、僕がいることで何かさらにまたネガティブなネタにされるんだったら、本当に汚点を作りたくないし、汚したくないし。退くこともやぶさかじゃないということもお伝えしたんですけど。今回、フジテレビさんにも、私なり、ドリームファクトリーなりが抜けて、K-1さん、RISEさん、両団体にですね、主催として引き続きやっていただく。そうすれば、THE MATCH 2022に関して放送しない理由ってないんじゃないかなと。

 まあ、これで何かネガティブに、「えっ、やっぱり榊原、反社と交際があったよ」っていうふうに思わないでくださいね。ありませんから。ないけども、かつ、もし、それでも社内的に「万が一、何かあったらどうする?」って思う人がフジテレビさんの社内にいるんなら、どきますよって。

 極論、どいた上に、かつ、信頼がK-1さん、RISEさん含めて、信頼がおける企業さんに参画いただいて。新しく実行委員会組織を組成すると。そしたら、問題ないでしょうということで。

 本当にフジテレビには。僕、もともと東海テレビ事業という会社で。系列局の、さらに子会社みたいなところで。フジテレビさんに対する特別な思いというか。地上波に対しては特別な思いがあるので。

 何とか、僕はフジで放送してほしかったし。放送するべきだと今でも思っています。昨今、どんどんこういう力のあるコンテンツがネットの世界の中に(流れていっている)。地上波と配信局とのパワーバランスというか、経済、世の中の流れがそうなんだと思いますけど。

 ボクシングもどんどん地上波で見られなくなってますよね。そういうのも含めて。ここではっきり言っておきますけど、経済的な条件でフジテレビさんが折り合わなかったんじゃないんです。経済的な条件は多分、フジテレビさんもこの数年、口を開くと、「お金がない」ということは常々言ってたんで。お金はないんです。

 だけど、放映権料で折り合わなかったんじゃなくて。放映権料が安くても、それでもやっぱり僕は2015年からRIZINに関して言えば、再度立ち上げるとき、フジテレビさんと共に。ここ、今日現在あるのはフジテレビさんのお陰だと心から感謝もしてるし。一緒にこのコンテンツを作ってきた仲間がテレビ局の中にもたくさんいます。

 最後まで体を張ってこの放送を守ろうとしてくれた役員の方、社員の方もいます。そういう方に応えるべくも、やっぱり、フジテレビさんで放送していたら、今年一番の視聴率。どんなすべてのコンテンツを交えた中でも、ナンバーワンを取れるコンテンツになるんじゃないかなと思ってたんで。

トラウマで。17年前にタイムスリップしちゃう

 我々がステップバックしようと思う。形を変えようと思う。中村プロデューサー、伊藤代表にお願いして、受け皿を作っていただいて。それでも放送を死守したい。これは武尊への約束、天心への約束も含めて。ファンへの約束を守るために、最後までやりました。

 で、まあ、それでも、フジテレビさんは突然、今日、午前中に「内容証明を今から送ります。放送は中止します。やれませんでした。力及ばずです」っていうご説明をいただいて。

 これは本当に僕、トラウマで。17年前にタイムスリップしちゃうんですけど。百歩譲って放送をやめるっていうことを決断をされたのは理解する。でも、選手にも、関係者にも、僕らだってキチッとご案内するための時間をいただきたいと思って。ていう、その場でお伝えをしたんですけど。

 問答無用で。そこから15分、20分後にツイッター、ホームページに上がる。あまりにもひどすぎないですか。それは。

 これだけのことを一緒に一回「やる」っていって。CMの枠も売って。放送枠も確保されて。先月、4月の末の金光社長の定例会見では「媒体価値が上がる」とまで言ったイベントから撤退するんだったら、もう少し丁寧な作業をしていただきたいですし。それをまあ、今まで本当に共にこの放送を最後まで守ろうとしてくれた役員の方とか。編成の担当の方ではないと思いますが。

 まあ、そういうジャッジをされたことには本当に憤りを覚えますけど。まあ、如何せんフジテレビさんには何か理由があるんでしょう。経済的なことがやっぱり折り合わない。経済的なこととは別に、今回、制作委員会の中ではフジテレビさんは。放映権料が満足いく金額じゃなくても、フジテレビさんが「ぜひやりたいんだ」ということで。地上波の枠を用意いただけるということだったんで。ここまで皆さんのコンセンサスとご理解をいただいてですね。CXさんでの地上波の枠を確保してきたんですが。

 それがまあ、結果、梯子を外される形になった。まあ、いずれにしても「それは榊原さんに疑念があるからだ」とか、「ポストの記事があれが事実はどうだったんだ」「こうだったんだ」。

 でも、そこも調査をされた上で一つの結論が出たんであれば、僕は最後までこのコンテンツを、THE MATCH 2022をですね、フジテレビさんの力で届けてほしかったなと。そう思ってます。

もう一回、フジテレビさんに戻ってきてほしい

 で、この場でお願いですけど。もう一回、フジテレビさんに戻ってきてほしい。そう思ってます。

 僕はまあ、これは伊藤さんにも、中村さんにもお願いしました。僕らが抜けることが条件なら、抜けます。たくさんのファンが「見たい」と思ってるんだし。天心も無尊もこの試合が地上波で流れることを期待してます。アンダーカードの選手たちもみんなそうです。「映るか映んないかわかんないけど、地上波に出たいんだ」と思って、頑張ってやってる選手たちに。この場で一歩。僕らには理解ができない。

 形を変えりゃいいじゃないですか。フジテレビが納得する形に、どれだけでも変えますよ。それで何でやれないのか。それが僕にはわからないし。それだったら、やってくれると信じてます。ファンの声、視聴者の声を僕はフジテレビさんに届けてほしいと思う。何でこれだけの枠、2時間枠があるんだから。今から他のものを用意するのも大変だと思うんで。スポンサーさんも放送枠でCMの枠を買っていただいているスポンサーさんもたくさんいらっしゃると聞いてますんで。

 我々が何か形を変えることで、「あ、これならフジテレビが放送することもできるよ」っていう形を全力で一緒に作り出せるように、ぜひこの場でですね、フジテレビさんにお願いしたいと。一方的な決定で、ちょっと僕もパニックになって、泡食ってますけど。断られても諦めきれない。そんな思いでいます。

 いずれにしても、そういうことをお伝えしながらも、まず、ファンの皆さんにお伝えすることは大会は予定通り、6月19日、東京ドームで行われます。選手たちも、全選手一丸となって。これは中村プロデューサー、伊藤代表も含めて、選手たちも「こんなことがあっても、一つになって頑張ろうぜ」って鼓舞してくれると信じてますし。

 常に格闘技界って逆風の中っていうか、アゲインストの中、戦ってきているコンテンツというか、競技だと思うんで。メジャーなスポーツになるために、僕らが避けては通れない。そんな思いでもいますし。

 Abema TVさんは変わらずにペイパービューでの配信を行っていただきます。何も変わらず、最高のものを6月19日にご用意すると。あとは今回、途中で心が挫けそうになったかもしれないけど。まだ3週間あるんで。「やっぱり、こういう形でやります」っていう前向きな発表ができるように。頑張りたい。そう思ってます。

 ちょっと気もっちが前のめりになって(笑)。熱くなっちゃいましたけど。私からは以上です。何か言い忘れたことあります? 大丈夫ですか? 以上です。ありがとうございました。

びっくりして、「えっ」っていうのが一番ですね

伊藤 そうですね。あの、びっくりしました。突然のニュースだったんで。まあ、非常に残念だなと。それと当然、選手のモチベーション、ファンの落胆を考えると、とても辛い気持ちになります。まあ、6月19日はね、もうやることが決まってるんで。選手たちのフォローをして。まあ、今回出る選手たちはみんな一流選手ですから。最高の試合をしてくれると僕も願ってますし、信じてます。

 あの、本当に先ほど榊原代表も言いましたけど、6月19日、満員の東京ドーム。こんな機会は全くない、今までほとんどなかったと思うんで。ましてやキックボクシング、K-1、RISE、その中でこういうこともなかったので。私も実行委員として、全力に、力を入れてやってまいりたいと思っておりますんで。よろしくお願いします。以上です。

中村 本当に僕も今日、お昼ですね。発表される直前にこちらの話を聞いたので。本当に驚いて、びっくりして、「えっ」っていうのが一番ですね。はい。

 まあ、それプラス、やっぱりこういった形で地上波の放送がなくなってしまったということはまあ、本当に残念です。ま、でも、大会をやるっていうことは変わらないですし。まあ、K-1ファイターは地上波がないから、力を出しきれないとか、モチベーションが上がらないとか。そんなやわな選手はいないですし。どんな場所でも、どんなリングでも、どんな会場でも、どんなシチュエーションでも、今まで全力を出して最高の試合をしてきたファイターたちなので。皆さん、本当にそこは安心してください。

 で、僕らと闘うRISEさんの選手たちだったり、いろんな選手たちもきっと気持ちは同じだと思います。この最高の格闘技のイベントをですね、今まで以上に注目されることに多分なると思うんですけど。本当に最高のイベント、この日にしか見られないイベントにして、ファンの皆様にも喜んでもらいたいと思っております。そこに向けて残りの時間、全力で頑張りいたいと思いますし。

 榊原さんも言われた、もし、まだね、チャンスがフジテレビさんにあるんであれば、そのチャンスにかけたいなと思います。

質疑応答

片田(筆者) まず、榊原さんに3点。

 一つ目。17年前の「フジテレビショック」に続き、今回も週刊誌報道でテレビが降りる事態。榊原さんは2回とも「一点の曇りもない」「事実無根」と説明。では、なぜ、2回も週刊誌の標的にされたのか。自分ではどう分析しているか。

 二つ目。放送中止で運営側としては多大な損失を被った。週刊ポストやフジテレビに対してあらためて法的措置を取る考えはあるか。

 三つ目。週刊ポストの記事中に登場するY氏。今現在、どのようなポジションで仕事をしているのか。その理由は。報道を受けて外したのであれば、その理由をお聞きしたい。

 最後にお三方に。こうした仕儀になっても、変わらず同盟を組んでいけるか。伊藤さん、中村さんには週刊誌報道から現在までをどう見ているかもお聞きしたい。

榊原 はい、じゃあ、私から。うん。まあ、一つは多分、週刊ポストのことがあって、こういう事態に。最終、発展したんだと思ってるんですけど。

 17年前と大きく違うのは、記事が書かれてから、ここまで速いんです。現代のときにはもっと前に書かれて。

 で、何か不適切な事象があるっていうふうに報道されたんです。これはフジテレビさんが一方的に、そのときの夕方のニュースでPRIDEとの契約を切って、不適切な事象とかっていうことで。もう少しショッキングだったと思うんですけど。

 今回はまあ、一つは本当に口頭行為での契約で。常にフジテレビさんとはこれまでもそうですけど、契約書を巻く手前のところまで今ずっと作業をしていて。契約書に至るところの手前で、お互い契約条件を含めて合意に至らなかったということではあるんですね。

 ですので、まあ、ポストの件も折り込みながら、フジテレビさんとしては総合的なご判断なんだろうなと思います。まあ、個人的には、まあ、こんなことが二度も起きるんだなという。

 まあ、2015年に戻ってきたときも、コンプライアンス委員会って立ち上げて。常にコンプライアンスのことは徹底してたんですね。ただ、放送局の求める、放送倫理におけるコンプライアンスと、一般常識的なお付き合いをするコンプライアンスとでは若干ちょっと温度差があるのかなという気がしないでもないです。

 ただ、放送に耐え得るコンプライアンスを徹底してやってきても、やっぱり足を引っ張りたいとか。目立つようになって、話題にになれば、いろいろ揶揄されることとかもあるし。まあ、非常に残念だなと思います。

 17年前も含めて、日本のこういうメディア環境とか、何も変わっていない。旧態依然としたまま。世の中の人たちも含めてだと思いますけど。僕からすると、ポストさんにもそれはだいぶクレーム言いいましたけど。「反社」「交際音声データ」「流出」というタイトルだと、僕が反社と交際をしている音声データが流出したかのように取られると思うんですけど。そういうわけでもないんですね。

 だから、事実と違うことで見出しを見るたいとか、新聞を見たいとかいろいろあるんだと思いますけど。ちょっとそこにも思うところはありますけど。

天下の小学館さんの抱えるポストさんが、一方的すぎないか

 まあ、でも、すごいショックだなと。まあ、残念だなと。また、同じことをこうやって人生で繰り返すことに。駄目な男だなっていうふうに。自分自身はそう思ってます。申し訳ないなと。そう思ってます。それが一点と。

 あと、何でしたっけ。まあ、ポストさんには記事が出るって前にこれはもうすでに、そういう法的アクションを起こすことはお伝えしてあります。それはなぜかっていうと、僕らの9日の記事は一方的に書かれたんですよね。普通であれば、取材を当てて、僕らに。反対の意見なり、事実を確認したあと、雑誌に載せる。

 僕はあの、16日のときにも、インタビューの中で答えましたけど。取材には応じますと。ただ、海外から戻って隔離の期間もあるし、イベントも控えているんで、御社の締め切りのスケジュールには間に合いませんよと。だから、9日以降だったら受けますよってお伝えしたんですけど。いや、締め切りの都合があるんで、もう書きますってことで書かれてしまった。そういうところもまあ、そんな天下の小学館さんの抱えるポストさんが、それはあまりに一方的すぎないかなっていうことで。

 もう、通達は送らせていただいてはおりますけど。本当はこんなことで争いたくないですよ。正直。

 争っても、多くの人たちはもう過ぎ去っていくことで。事実、こういうふうに結果、「勝ちました」「負けました」なんて。何でもそうじゃないですか。あんまりみんな見てもいないんで。

 もう、こういうふうに晒し者になる。ネタになるっていう。的になっちゃうことが嫌だなと思って生きてきたんですけど。まあ、それぐらいTHE MATCH 2022がインパクトがあるのがね、こういう形になっちゃったんで。本当に自分のことが一つは話題になったことで申し訳ないなと思ってるということですね。

 あと、Yさんという登場人物ではあるんですけど。あそこの記事に書いてある、コメントした通りです。週刊ポストを読んでもらったらいいと思うんですけど。RIZINの何者でもない立ち位置の人なんで。フリーランスで動いている方なんですね。ですので、別にこれまで通り業務をやってもらうという、何か業務を僕らが任命してやってもらったり、それに対して僕らがギャランティーをするということでもないんで。そこもちょっと歪曲されてて。まあ、事実と違うことなんだろうなと思ってますけど。何か特別な関係があるということでもないです。

 まあ、これは僕の個人の意見ですけど。伊藤代表、中村プロデューサー、変わらずに僕と一緒にまた6月19日に向けて一緒に走ってくれるといいなと。そう思ってますけど。

(RIZINの地上波放送へは)うーん、まあ、影響するでしょうね

伊藤 もちろん、6月19日、やりますよ。もちろん、ファンの気持ち、選手の気持ちを背負って。素晴らしいイベントにしていきます。それだけですね。

 まあ、報道についてもまだ細かい部分が出てない部分があるじゃないですか。まあ、我々としても、実行委員会としてはもう3週間後ですよね。そこをしっかりやり遂げることが第一だと思うんで。そこをしっかりやっていきたいと思います。

中村 同じですね。榊原さんと伊藤代表とで、この夢の舞台を作って、ここまでやってきて。本当にそこは信頼もしてますし。こうやって手を組めるからこそ、この舞台と場所ができたと思うんで。これはもう6月19日までは引き続き全力でやっていきたいと思います。

片田 週刊誌報道には問題はない?

中村 そうですね。はい。榊原さんと一緒にお話をさせてもらって、イベントを一緒に作ってきたので。これは変わらないです。

記者A 今回、このようになったことで、今後のRIZINの放送スケジュールなどにも影響は出てきそうでしょうか?

榊原 うーん、まあ、あの。まあ、影響するでしょうね。

 ただ、RIZINもそうだけど、本当に地上波。17年前と比較したら何だけど。本当に地上波の経済的なことでのウェートは本当に減っているので。やっぱりプレゼンスはすごく落ちてるんですね。地上波って。残念ですけどね。

 だから、先ほども言いましたけど、ボクシングにしても何にしても、プラットフォームというか、ネット配信で十分見てもらえる。テレビのチャンネルも今、Abema TVさんとか、ほにゃららさんとか。みんな入ってる時代ですから。

 本当、地上波頑張らないと。みんなが「面白くなくちゃテレビじゃない」っていうキャッチフレーズが地に落ちますよね。

 危ないものは放送できない、って。ちょっとでも嫌疑があったら駄目だみたいな感じになっちゃってるんで。

 もちろん、駄目なものは駄目でしょうがないと思いますけど。何かチャレンジ一緒にしたいなと。もう一回そう思ってるのと。

 それでも僕はフジテレビさんに感謝をしているし。どっちかというと、愛情を持っている。一方的な憧れを持っているテレビ局さんなので。

 まあ、いろんなことを乗り越えながら、一つ一つまた積み上げて行けたらいいなと。で、地上波に向けてのコンテンツも作りたいし。

 ただ、RIZINにおいてはいろんな違うプラットフォームの中で十分、経済的には担保されていくことになるかなと思ってます。

やっぱり、格闘技ってそういう目で見られてしまうんですよね

記者A そのへんはじゃあ、これからの話し合いも含めながらという。RIZINに関しては。

榊原 あの、まず一旦今回のTHE MATCH 2022に関する結論だと思います。まあ、本当の理由がひょっとしたら、経済的に。言えないけど、すごい少ないんですよ、放映権料が(苦笑)。

 そういうものがあって、やっぱりそのお金が用意できないところもあるのかもしれないです。まあ、わかんない。

 だから、まあ、今回の件は一旦。それでもまあ、戻ってきてよとは思ってますけど。駄目だったとしても、またコミュニケーションは続けて、一緒にやれたらいいなと思います。

記者A お話を整理すると、フジテレビ側は総合的な判断というようなリリースを出してますけども。榊原さんの考えとしては、直接これがというのはわからないんだけれども、ポストの記事を使ったというか、それを挙げてフジテレビ内の反格闘技というのか、格闘技をあまりやるべきじゃないんじゃないかという人たちの声がちょっと強くなってしまったのかなという感じですか?

榊原 うん、まあ、そうですね。あの、やっぱり、格闘技ってそういう目で見られてしまうんですよね。だから、嫌いな人もいますから。それでもやっぱり、エッジの立ったコンテンツだし。みんながビビッドに反応するものじゃないですか。

 特に天心と武尊の試合はみんなに見てもらいたい。それはおじいちゃん、おばあちゃんから子供まで。テレビの前で時間が始まるのを待っててほしい。と今でも思ってるし。そうなるコンテンツ。

 どんどんどんどん地上波向きじゃないものに。地上波で求められるコンテンツと、ネットとか配信とか有料で見られるべきコンテンツと。同じRIZINの中でも違ってるんですね。

 だから、まあ、今後の中でソフト戦略も含めてですけど。今回は残念ながら、そういう決断になってますけど。いろいろ相談をしていけたらいいなと。そう思ってます。

6月のフジテレビさんの株主総会対策だみたいなことを言う人もいる

記者B 先ほど体制を変えてでも放送してもらいたいという発言がありましたけども。具体的にフジテレビとはこれからどのような交渉を続けていこうとお考えか。

榊原 まあ、何を求められるかですよね。実行委員会組織なんで。それこそ、じゃあ、契約元、我々が、私を中心に当社でフジテレビさんとの地上波放映権の交渉はさせていただいていたんですね。

 だけど、まあ、経済的な条件だっていうことだと、折り合わない。もうそれでアウトなんですけど。そうじゃなければ、じゃあ、契約元を変えたり。体制の中に榊原さんとかが残ってることがやっぱり一部の役員の方たちの了解を得られないんだったら、僕が実行委員会から降りて。もう、この大会は伊藤代表と中村プロデューサーで回りますから。それでもいいし。いかようにでもします。

 まあ、これ本当にわかんないんですけど。世の中って、何が本当に。何を恐れて今回、放送を一旦見送ろうとされたのか。ひょっとしたら、これは僕はさっきいろんな人から情報を聞いた中で言うと、6月のフジテレビさんの株主総会対策だみたいなことを言う人もいるんです。え、そんなことでやめないでよと思うじゃないですか。

 でも、新社長を迎えて、新しい体制がスタートする上で、「もし、今後何かが起きたらどうするんだ?」みたいな。

 だから、やっぱり役割やポジションで見えているものが違うところもあるとお思うんですよね。まあ、わかんないです。それも聞いた話なんで。

 ただ、僕は少なくともいかようにもしてくださいというつもりです。それよりも地上波で、フジテレビさんが放送するべきだと思っています。

記者B 地上波の放送は最後までフジテレビに拘りたい?

榊原 個人的には。でも、他局さんでももちろんいいですけどね。今更埋めるのかと思って。枠が空いちゃってるから。このまま行くと、何かえっていうような映画を流すようなことになっちゃうのかなと思ってですね。Bプロのほうも準備してないんで。

 まあ、いろいろ思いはあるんだろうけど。僕が頭を下げたり、何か形を変えることで済むんだったら、放送してほしいなと思いますけどね。

(了)

2022/6/2 17:25

この記事のみんなのコメント

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  • おいフジ!とんねるずを切って格闘技も切るのか!?ダメだこりゃ💀

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