織田信成 号泣。上重アナ 絶叫。五輪キャスター&解説者の名・珍場面6選
20日、北京五輪が閉幕しました。日本は、金3、銀6、銅9の計18個のメダルを獲得。冬季五輪で歴代最多を記録しました。
そんな熱狂を支えたのが、テレビ各局のキャスターやアナウンサー。TVウォッチャー的視点で、印象に残った人たちをまとめてみました。
◆①織田信成(テレビ朝日フィギュア解説) 涙腺決壊
ROC(ロシアオリンピック委員会)のワリエワ選手のドーピング疑惑一色だった、今回の女子フィギュアシングル。大スキャンダルに注目が集まる中、信成は信成でした。
銅メダルの坂本花織選手、5位入賞の樋口新葉選手、17歳で初出場を果たした河辺愛菜選手、彼女たちの健闘と努力を熱く称えているうちに、号泣してしまったのです。
「みんなほんっとに大変な思いをしてきて…グヒッ、ンヒュ。ふぅぅ…」
となりの寺川俊平アナウンサーもリアクションに困るほどのガチ泣きに、視聴者もあっけに取られたことでしょう。
◆②日テレ・上重聡アナ(スピードスケート実況) あっ、あーーーっっっ!!!
スポーツ実況で大事なことは、目の前で起きていることを誰にでもわかる言葉で整理して、視聴者に状況を説明することなのではないでしょうか。上重聡アナの場合は、こんな具合でした。
女子団体パシュートの決勝で、高木菜那選手が最終コーナーで転倒した瞬間に聞こえてきたのは、「あっ、あーーーーっっっ!!!」という、上重アナの絶叫でした。
その後、マススタートでも同じ場所で転倒してしまった高木菜那選手。すると、上重アナは「またここだーっっ!!!」と絶叫。
ある意味シンプルの極み。
◆③高橋成美(フィギュアスケート解説) トーキングマシーン
天候不順などで、競技の予定時刻がずれ込むこともあった今大会。スタジオからの放送時間があまってしまう場面もありました。ここで現れた救世主が、高橋成美さんでした。
口を開けば次から次へと言葉があふれ出し、専門外の種目にも興味津々で、積極的に質問をしては、難局を明るく切り抜けてみせたのです。
高橋さんのおしゃべりっぷりに味をしめたのか、途中からNHKのアナウンサーがサボりだしたように見えたのは気のせい?
◆④安住紳一郎アナウンサー(TBS総合司会)通常営業
日本勢の活躍に沸くなか、安住紳一郎アナウンサーはさすがでした。そのフラットぶりは圧巻の一言。
朝の『THE TIME』、オリンピック、そして土曜日の『新・情報7daysニュースキャスター』、どれを見ても、そこには同じ顔、同じ声、同じスピードの安住アナがいるのです。
もう日本のメトロノームと呼びたい。
◆⑤金村萌絵(カーリング解説)揺れる心
ロコ・ソラーレが史上初の銀メダルを獲得した、女子カーリング。氷上のチェスとも称されるゲームを冷静に解説したのが、元代表選手の金村萌絵さんでした。
石の配置や、そこから考えられる試合展開などを、わかりやすい言葉で伝えてくれたおかげで、初心者でも試合に入り込めたのではないでしょうか。そんな金村さんも、さすがにロコ・ソラーレの試合は心配だったよう。ネガティブな言葉は使わない金村さんは、口調の変化で試合の流れをほのめかすのです。
少し思い通りにいかなかったショットには、「うん、そう…ですね、もう少し前の石に隠れたかったんですけど、でも、ナイス、ショットです」と、息継ぎの間に自身の思いを乗せていました。
思ったことをそのまま言われるより、伝わります。
◆⑥関口宏(『サンデーモーニング』)ちゃんと聞け
5種目に出場し、金、銀計4個のメダルを獲得した高木美帆選手。
20日放送の『サンデーモーニング』(TBS)で、そのスゴさを岡崎朋美が解説しました。アフトフラットインと呼ばれる技術の説明で、関口宏がついていけなくなったのです。
「えっ!?」、「なんかよくわかりませんが」とこぼす関口さんに、さすがの岡崎さんも「もう、ちゃんと聞いてくださいよ」と苦笑いするほかありませんでした。
平和な日曜の朝。
というわけで、始まってみればなんだかんだ見ちゃった北京五輪。次回のパリ五輪も楽しみですね。
<文/沢渡風太>