70%OFFでも買ってはいけない…「1月後半のセール」に行くと結局、損する理由

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―[メンズファッションバイヤーMB]―

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第361回目をよろしくお願いします。

◆1月のセールもいよいよ終盤戦

 1月のセールもそろそろ落ち着き始めたこの頃。

 今回は「セール時期にやっちゃいけないこと、やるべきこと」をアパレルの視点からお教えします。

 ……皆さん、MORE SALEで買っちゃダメですよ?

◆★不正解:MORE SALEに期待する

 これから1月下旬に差し掛かり、MORE SALEが待っています。アパレルのセールは基本的に12月にPREセール、1月上旬に本SALE、1月下旬にMORE SALEとなり、それぞれで割引率が変わります。

 本SALEでは30%OFFだったものがMORE SALEになると50%OFF、さらに1月も後半になればFINAL SALEなどと銘打って70%OFFのものも登場します。

 そこで「お得だからMORE SALEに期待しよう」と考えがちですが、ちょっと待った。アパレルはMORE SALEなんてかっこよく打ち出していますが、結局、「残り物」。

「残り物には福がある」なんて便利な言葉が日本にはありますが、残念ながら現実はそんなに甘くない。福じゃなくて服ならありますが、しかもその服は誰も掴まなかったハズレであることが大半です。

◆1月後半残っているものには「残る理由」がある

 何しろ冬の洋服は早いブランドで7月、遅いブランドでも9月頃には発売されています。

 7月から店頭に並んでいて需要の高い時期を通り過ぎ、アパレルが年間で最も売上を作れる月である12月を通り過ぎ、さらには1月の初売りセールを通り過ぎ、熾烈な競争の中、残り続けてきた洋服たちがMORE SALEにいるわけです。

 もし福があるというのなら、この間とっくに誰かの手に取られているでしょう?

 SALEならまだしも、MORE SALEで残っているものは「変なデザイン」「変な色」「変なサイズ」であることが多く、「残る理由」がちゃんとあるものばかりです。

◆「MORE SALEに期待するな」が正しい

 これほど生き残りが厳しいアパレル業界が「お得なものが安く買える」なんてお店に不利な状況を作り出すわけがない。

 もし値引きしなくても売れるならセールにはかけません。70%OFFにするからにはそれなりの意味があるということをお忘れなく。

 もちろん稀に良品もあるはあるのですが、よほどの審美眼がないとそれを掴めない。「MORE SALEに期待するな」が正しいと思うわけです。

◆★不正解:今から冬アウターを買う

 今から冬アウター、コートやダウンに手を伸ばすのはやめておきましょう。もちろん「北海道旅行がある」とか特別な理由がある場合は別でしょうが、基本的には避けておくのが無難です。

 そもそも冷静に考えてみるとコートの寿命は3月くらいまで、地域にもよりますが長くても4月くらいでしょう。

 そう考えると1月末や2月に購入しても寿命はわずか1~2ヶ月ほど。その中で着用できる日数を考えるとたった数週間のために高い金額を出すことはありません。

◆「かっこいい」の価値観は時代とともに変化

「いや、来年も着るじゃないか」と思うかもしれませんが、実はこれがワナ。服好きの方には心当たりしかないでしょうが、「来年も着るだろう」と思って買った服はたいがい来年は活躍しません。

 もちろん「着ない」わけじゃないんですが、「テンション高く大活躍!」というほどのものではなかったはずです。

「かっこいい」という価値観は時代とともに変わります。たとえば、80年代の「かっこいい」と2000年代の「かっこいい」は明らかに違います。80年代の写真を見て、当時どんなにかっこよかった着こなしを見ても、今では「古臭い」と感じるでしょう。

 当時の服装そのままで今街中を歩いたら奇異の目で見られること請け合い。

◆「ファッションは生物である」が意味すること

 価値観の変化が1年ほどで大きく起こることはありませんが、それでもわずかな変化は常に起こっています。一部のトレンドの変化が少ない革靴、メンズのバッグ、マフラーなどを除いては少しずつ「かっこいい」に変化がある。

 だからこそアパレルは毎年毎年服を出しても飽きられることなく売れ続けることができるのですね。

 ……ということは今年のコートと来年のコート、どちらのほうがより「かっこいい」を作りやすいか、と考えると論理的にいえば、後者のほうになります。

 コムデギャルソン川久保玲先生も「ファッションは生物である」と仰ってますが、常に変化があり、価値観が動いているものだからこそ面白い。だからこそ古くなればなるほど輝きが減っていくのです。

◆「来年も着るだろう」は当てにならない

 無論、ファッションはアイテム単体で決まるものでなく、「着こなし」という指標もあります。

 ですから昨年のアイテムでも10年前のアイテムでも「着こなし」次第では誰よりも輝けるのですが……「何も考えずにかっこよくなる」のはやはり新しいアイテム。

「来年も着るだろう」と思って買うと、案外そのときがやってくると、「なんでコレ買ったんだろ……?」となりがちなのはそのせいです。

 なので、今、来シーズンのことを見越して冬アウターをセールで買うのは一考したほうがいいかなと。

◆★正解:長く使える定番レザーものを買う

 シンプルな革靴、シンプルなレザーバッグなど長く使える定番革小物を今の時期に探すのは賢い選択です。もちろんこれらはセール対象外であることが多いでしょうが。

 この時期に定番ものをおすすめするのはちゃんと理由があります。それは「ニッパチ」と呼ばれるアパレルのルーティンです。

 実はアパレルショップで最も売上が凹むのは一般的に「ニッパチ」、つまり2月と8月。この時期は季節の変わり目であるため、一般のお客様が洋服を買いに出てくれない。

◆アパレルが暇で暇で暇な2月と8月

 2月はまだ寒いけどもう春だから今から冬物は買わない、でも春物にはまだまだ遠い。

 8月はまだ暑いけどもう秋だから夏物は買わない、でも秋物にはまだ遠い。このようにちょうど中間地点であるからこそ、ニッパチの売上は凹みがちです。

 これは小売をやってるアパレル関係者なら全員が首がもげるほどうなずくはずです。ニッパチは本当に暇で暇で暇でどうしようもないんです(笑)。

◆「安定して売上がとれる商材」とは?

 もちろん意識が高いお客さまが多いデザイナーズブランドなどの場合は2月でも春物がバンバン売れたりするのでその限りではないですが、ショッピングモールなどに入っているお店にとってニッパチは本当に厳しい時期。

 しかし、彼らも手をこまねいているわけではありません。そこで彼らは「安定して売上がとれる商材」をこのタイミングで発売することが多い。

 それが「長く使える定番革小物」です。 レザーシューズやレザーバッグなどどのシーズンに買っても損じゃない、長く使えるものはたいがいこの季節の変わり目にラインナップされます。

◆2月と8月に買っておくべきアイテム

 春物も買えない、冬物も買えない、でも長く使うつもりのレザーグッズなら「いつ買ってもいいでしょ?」となります。

 なので、このタイミングに定番モノの良品は並べられます。春夏の実需期になるとサイズ欠けが起こったりもするので、今の時期に選んでおくのが実はとても賢い。サイズも色も潤沢な中からチョイスすることができるのです。

 以上、「セール時期の1月にやっちゃいけないこと&やるべきこと」でした。ご参考に。

―[メンズファッションバイヤーMB]―

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』ほか関連書籍が累計100万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)

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この記事のみんなのコメント

3
  • 梵ちゃん

    1/28 18:01

    そんなネガティブ貼って誰得?好きで買ってる人のアラ探すのやめてもらえません?こういう記事書く人の性格疑う・・・・勝手に心の中でこいつ買い寄ったアホやって優越感に浸っといて声に出さんで

  • ***

    1/20 12:58

    売れ残りだから損するから買うなか?残った原因は不良品だからか?それなら損しますが、不良品でないなら損しないやろ?衣料としての目的さえ達成していたら良いと考えている人には得やろ?安いしな

  • 咲くの

    1/20 12:35

    アメブロで服のコーディネートとかのブログ書いてる人はバーゲン品をGETできたとめちゃくちゃ喜んで書いてるけど。

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