米ビール会社が攻め過ぎたツイートで炎上。「酒断ち」に敵意
アメリカのビール会社「パブストブルーリボン」のツイッター公式アカウントが、欧米で近年注目を集めている“1月の酒断ちチャレンジ”、ドライ・ジャニュアリー(Dry January)を批判する不適切な投稿をして炎上。謝罪に追い込まれ、話題となっています。
◆挑戦的な投稿と返信にツイッター民が反発
問題のツイートが投稿されたのは、今年1月3日の朝。「パブーストブルーリボン」の公式アカウントは「お酒を飲まない1月だって? ケツでも舐めとけ」と投稿した上、フォロワーからの「ケツとパブーストブルーリボン、何が違うの?」というコメントに対しては、「ママに聞きな」「それとパパにも」などとリプライしていました。
「今年は激アツなスタートを切ってるね」「会社に不満を持つ社員が(ツイッター)のパスワードを知ってるとか?」と面白がるツイッターユーザーもいる一方で、 “酒断ちチャレンジ”を頑張っている人たちを中心に大勢のユーザーが、同アカウントの挑戦的で下品な言葉遣いに反発。
一連のツイートを不快に思った人たちがスクリーンショットとともに拡散し、同アカウントは即座に炎上。当該ツイートは数時間後に削除されましたが“無かったこと”にはできず、『ニューヨーク・ポスト New York Post』をはじめ多くのメディアに取り上げられました。
◆1月に暴飲暴食のリセットのため酒断ちする人が増加
そもそもドライ・ジャニュアリーとは、クリスマスから年末年始にかけての暴飲暴食のリセットを目的に、年明け直後の1月に一切お酒を飲まずアルコールフリーで過ごすチャレンジのこと。
『Forbes フォーブス』によると、2012年にイギリスの慈善団体が発案した同チャレンジは、2021年までに参加者が13万人まで増加し、英国だけでなくアメリカなどでも実施され、その参加者は年々増えてきていると言われています。
◆今年初のSNS炎上?専門誌からは「失策」
今回の「パブーストブルーリボン」社の投稿はドライ・ジャニュアリーに対抗して1月1日からスタートさせたSNSキャンペーン、「ウェット・ジャニュアリー(Wet January)」の一環だったようですが、早々に「失敗事例」の烙印(らくいん)を押され、キャンペーン自体を取りやめてしまったようです。
騒動以降、公式アカウントでは「Beer」と2度つぶやいたのと、「何かやりなよ」というイラストでユーザーからイジられたのに対し「僕のスマホ充電器が見つからないんだ」と返答したきり。
1月1日に投稿されていたという「もし1月がドライでなかったら」というツイートも、「いまだにウェット・ジャニュアリー関連の投稿をし続けていること自体が悪趣味」という批判を受けて既に削除されています。
マーケティング専門メディアの『アドウィーク ADWEEK』は、これまで同ブランドが炎上を防ぎつつも攻めたキャンペーンを行ってきたことを紹介しつつも、今回のキャンペーンに限っては「新年3日目にして早くも今年最初の失策を目撃しています」とバッサリ。
◆「スタッフ一人の間違った判断」と弁明
同社のマーケティングVP(ヴァイスプレジデント)であるニック・リーリー氏はメディアに向けた声明の中で、不適切なツイートについて謝罪するとともに、「問題のツイートはスタッフ一人の間違った判断で書かれたものであり、決してブランドの価値観を反映したものではありません」と弁明。
現在まで謝罪ツイートはありませんが、社内でこの問題に対する対応を進めているそう。SNSを通じて、「パブーストブルーリボン」が今後どのような発信を行っていくかにも注目が集まっています。
Sources:「New York Post」「Forbes」「ADWEEK」
<文/橘エコ>
【橘エコ】
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
観音寺六角
1/17 16:39
ビール🍺よりはケツがいいさね←意味深😱