このまま仕事を続けるか、転職するか迷っています【薄井シンシア#2】

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自分のキャリア、そして人生を徹底的にデザインし、望む道へと自分を引き寄せていった薄井シンシアさん。「食堂のおばちゃんから10年で社長」のサクセスで知られる薄井さんに、読者より寄せられた6つの相談へのアドバイスをもらいます。

 

相談2・マミートラックに追い込まれたみたい…

出産したら『育休復帰の人たちのラクなバックヤード』へ異動させられる会社にいます。私も異動になりました。このルートに入った先輩たちが管理職へ昇格した例はなく、スタッフで終わることが確定します。私はまだキャリアアップをしたいので転職するか迷います(43歳・東京都)

 

【シンシア’s Answer】

これも考え方ひとつなんですが、まず、マミートラックがあること自体がそこまで悪いことなのでしょうか。マミートラックがあるということは大きな企業で、福利厚生もしっかりしていますよね。会社はこれから育児という大仕事があるあなたに敢えてそのコースを用意しているのでは? いま人生はこれだけ長いので、育児という役割があるときに慌てて疲弊してまで出世する必要はないのかも。私をご覧ください、仕事はあとからでもできます。

 

私が一緒にセミナーを行う仲間に、受付から大企業の管理職へと上り詰めた女性がいます。彼女は育休中に私と出会ったのですが、考えに考えて、いったん復帰したのちにその大企業を退職しました。管理職はアウトプットで判断されますから、ワーママとしていっぱいいっぱいになるよりもいまは育児を100%頑張り、あとで仕事を頑張ろうと優先順位を決めたのです。「シンシアさんを見ていたら、私も同じようにできるなって思ったの」と言っていました。

 

時間が有限である以上、やっぱり仕事をする上では子どもの存在はハンディです。マミートラックのルートが嫌なのなら、まずはっきりと会社に言ってみては。正社員だから言われた通りの仕事をするのではなく、会社にはっきりと出世したいんだ、マミートラックに入れないでくれと意思表示をすべきです。自分の人生は自分で舵を取るべきであり、キャリアを会社に全面的に預ける必要はありません。

 

そして、バックヤードがいやなら転職を検討してみましょう。みなさん、仕事って「いまの仕事に不満があるから」探し始めますが、私はいまの仕事に不満がない時も定期的にレジュメを更新して、エージェントの面接を受けています。そうやって自分のスキルが社会に通用するかを確かめるんです。

 

マミートラックは戦略的にキャリアアップするチャンスとも言えます。自分の仕事の進め方を見直し、自分の人生を見つめなおすには「時間」が必要だから。こうした向き合いって棚卸しの作業ですから、作業時間を確保しないことには向き合えないの。

 

キャリアアップの情報も偏りがあります。まじめな人ほど杓子定規にコーチングやキャリアカウンセリングを受けるという話になりがちです。でもね、日頃のお付き合い、たとえばボランティアやPTAのつながりから入ってくる仕事も多いんです。こういう話はそこに情報があるという視点がないと気づけないので、人的なつながりと情報の流れには常に意識をして、自分のやりたいことを発信してください。

 

最後に、そもそもそのマミートラックが本当に実在しているのかという問題もあります。たとえば先輩が20人その部署に配属され、全員スタッフで終わったというのならばそういう社風なのでしょうが、1人2人であればあなたが勝手にマミートラックだと想像している可能性も。情報のないところで勝手に不安になると正しい結論は出ませんから、適切な情報を得ることは本当に大切ですよ。

 

 

トップ写真/薄井さんが社長を務めるLOF Hotel Akihabaraの1Fカフェにて。

撮影・佐山裕子(主婦の友社写真室)

2022/1/15 2:00

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