【ステイヤーズS予想】年末の中山名物、日本最長距離の平地重賞

 中山競馬場の内回りコースを2周するレースで、現在行われている中央競馬の平地重賞の中では最長距離戦。過去10年で1〜3番人気は6勝2着4回3着5回。特殊な条件で行われるレースゆえにリピーターが多いことでも知られるレースで1番人気馬も5勝2着1回3着2回と期待に応えるケースが多い。

 とはいえ、今年は連覇を狙っていたオセアグレイトが直前で回避するなど、やや波乱含みの1戦となっている。

 ◎トーセンカンビーナは、昨年の阪神大賞典2着馬。天皇賞・春にも挑戦し、勝ったフィエールマンから0.7秒差5着と長距離適性は十分だ。脚部不安で約10か月ぶりの丹頂Sは、8着だったが、上がり推定35.9秒。前走のアルゼンチン共和国杯も後方から差を詰めて0.7秒差と復調の気配を見せている。

 スタートが上手な馬ではないだけに、レースの流れに乗れるかどうかがポイントになりそうだが、コーナーを8回まわる特殊な条件でもあり、多少のミスであればリカバリーは利くはず。今回は休み明け3戦目。関東地区の最多勝ジョッキーの腕にも期待したい。

 〇カウディーリョは丹頂Sの優勝馬で、札幌日経オープンの2着馬。3歳時には菊花賞にも挑戦していて、この時はスタートから逃げて0.6秒差8着だった。極端に速い脚が使えるわけではないが、先行力があって立ち回りのうまさが武器。本質的には中距離向きという判断だったが、前走、前々走、とくに函館競馬場で行われた札幌日経オープンの内容からは長距離適性を認めざるを得ない。ややテンションが高い馬だけに輸送競馬には課題を残すものの、脚部不安明けの七夕賞から一皮むけた印象だ。

 ▲アイアンバローズは、緑風Sの優勝馬でアルゼンチン共和国は54kgのハンデで6着だった。まだ重賞実績は乏しいが、全4勝を2000m以上で記録し、2400mで3勝。長距離に対する適性は高そうだ。休み明けの京都大賞典は1コーナーで大きな不利があってポジションを下げたために参考外。前走は終始プレッシャーを受けるような位置取りになってペースが上がったときに対応できなくなってしまったが、それでも最後インから伸びようとした内容は悪いものではなかった。改めて期待したい。

 青葉賞2着で、セントライト記念5着△ヴァルコスは長期休養明けを1度使われて不気味な存在だ。2400m戦で2勝を挙げるなど長距離に実績がある△シルヴァーソニックともども無視はできない。

2021/12/4 6:35

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます