ヴェロックスの半弟セルケトがデビュー/関西馬メイクデビュー情報

 11月最終週の新馬戦。昨年は阪神芝1800mでデビューしたヴィクティファルス(栗東・池添学厩舎)が、3歳になって、スプリングSで重賞制覇を果たしている。2015年に京都芝1800mでデビュー勝ちしたジュエラーは桜花賞でGIを制しており、この時期にデビューしても春のクラシック戦線で活躍を見せている。

 また、2016年に東京ダート1600mでデビュー勝ちしたサンライズノヴァ(栗東・音無秀孝厩舎)は2019年南部杯でダートGIを制覇。ダートの大物はダート戦も充実してくる、このくらいの時期に始動してくるのかも知れない。

【11月27日(土) 阪神芝1600m】

◆サク(牝、父リオンディーズ、母コパノマルコリーニ、栗東・北出成人厩舎)

 父の初年度産駒はサウジダービーを勝ったピンクカメハメハ(栗東・森秀行厩舎)や兵庫チャンピオンシップを勝ったリプレーザ(栗東・大根田裕之厩舎)など、すでに重賞勝ち馬を輩出。先週の尼崎Sを勝ったテーオーロイヤル(栗東・岡田稲男厩舎)は3連勝でオープン入りを決めている。本馬は2020年北海道サマーセール1歳にて、1600万円で落札されている。

 先週の1週前追い切りはレースでも騎乗予定の池添謙一騎手が跨り、CWでの併せ馬。新馬との併せ馬だったが、追走したにもかかわらず、ゴール前では馬なりで先着。6F84.1秒と全体時計は平凡だったが、ラスト1Fは11.9秒をマークしており、素軽い動きが目立つ内容だった。先週の金曜日にはゲートからの調教も課しており、初戦から走れる態勢を整えている。

◆セルケト(牝、父ディープブリランテ、母セルキス、栗東・斉藤崇史厩舎)

 半兄に若駒S、若葉Sを勝ったジャスタウェイ産駒のヴェロックス(栗東・中内田充正厩舎)がいる。

 11月3日の坂路では4F52.8秒をマークして、スピードがあるところを見せているが、11月10日のCWは古馬1勝クラスを追走する併せ馬を楽々と同入。1週前追い切りとなる、11月17日のCWでも別の古馬1勝クラスを追走したが、これまた楽に追いつく。トラック馬場ではセンスある動きを見せており、これなら初戦から楽しみ。鞍上は福永祐一騎手が予定されている。

【11月27日(土) 阪神ダート1800m】

◆シェイリーン(牝、父Arrogate、母Amen Hallelujah、栗東・池添学厩舎)

 Arrogate産駒は阪神ダート1800mの新馬戦を勝ったジュタロウ(栗東・河内洋厩舎)やジャスパーグレイト(栗東・森秀行厩舎)など、現役時代にブリーダーズカップクラシックを勝った父の特徴が出た条件での活躍が目立っている。

 本馬は11月10日のCWでの併せ馬の時点で目立った動きだったが、11月17日のCWでは古馬OPのバティスティーニを追走して、きっちり先着。追うごとに動きが良くなっているという印象だし、牝馬ながらダート中距離で能力を発揮できる体力も備わっている。鞍上は福永祐一騎手が予定されている。

【11月28日(日) 阪神ダート1200m】

◆クールココナヒメ(牝、父パイロ、母クールメアリー、栗東・松下武士厩舎)

 母系に2007年JBCスプリント、2008年東京盃などを勝ったフジノウェーブ(父ブラックタイアフェアー)や2006年富士Sを勝ったキネティクス(父フォーティナイナー)がいる血統。

 本馬は7月15日にゲート試験を合格しており、その後は栗東への入退厩を繰り返したが、今回は坂路での追い切りを順調に消化。11月17日の坂路では新馬に先行して先着、4F53.7秒、1F12.7秒の動きを見せている。まだ追い切り本数が少ないだけに、直前の追い切りではもっと動きが良くなってくるのではないだろうか。

(取材・文:井内利彰)

2021/11/22 18:00

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