ドラマ『アバランチ』迫力は映画級!背負った男・綾野剛の陰と“色気”

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前情報の少なさ、インパクトのあるビジュアルとキャスト陣で、放送開始前から注目を集めていたドラマ『アバランチ』(関西テレビ・フジテレビ系、毎週月曜夜10時~)。前半の第5話までを第一部として、「アバランチ」がどんな集団なのか、メンバーはどんな目的で集まってきたのかが描かれました。

映像技術から緻密なストーリー構成まで、まるで映画のような本作。とにかく綾野剛の魅力を余すことなく感じられる一本といっても過言ではありません。第二部からでもまだ間に合う、これだけ押さえておけばOKの第一部のまとめと共に、『アバランチ』における綾野剛の見どころをご紹介します。

◆壮大なプロローグで描かれた「アバランチ」という集団

謎に包まれた「アバランチ」は、国家レベルの大きな力により表に出てこない悪事や犯罪を暴く集団です。まず、綾野剛が演じる主人公・羽生誠一。彼は元公安部外事三課の刑事でした。ことの発端は3年前のテロリストによる事件。情報提供者が捕まったことで、先輩の藤田高志(駿河太郎)の静止を振り切って現場に突入したものの、それは仕組まれたワナ……爆発テロに巻き込まれてしまいます。

そして、生き残ったのは羽生だけ。その後、藤田の婚約者であった山守美智代(木村佳乃)の調査により、テロ事件の黒幕が分かります。それは、当時警備局長として公安のトップであり、現・内閣官房副長官である大山健吾(渡部篤郎)。巨大な権力をもつ大山を追い詰めるために、山守により集められたのが「アバランチ」です。

メンバーは、羽生以外もみなそれぞれ悪の隠蔽に因縁のある人物たち。天才的なハッカーの能力をもつ牧原大志(千葉雄大)は、大臣の横領を追っていた姉を自殺に見せかけて殺されています。元自衛隊の特殊工作部隊コヨーテ出身の武闘派・明石リナ(高橋メアリージュン)は、親友が権力に利用され傷つけられ自殺。元刑事で、上司の隠蔽を黙っていられず告発した過去を持つ打本鉄治(田中要次)。上司の不正を見逃せなかったことで、山守の下に左遷されてきた現役警察官の西城英輔(福士蒼汰)も加わりました。

◆「アバランチ」は本当に正義の味方なのか?

メンバーが抱えていた闇と共に、大山の息がかかった権力者たちの悪を暴いてきた「アバランチ」。彼らは裁判をする訳でも、証拠をどこかに提出して告発する訳でもありません。悪事の証言をネットに晒すという手法で権力者たちを追い詰めるのです。世間からは、“正義の味方”、“ヒーロー”と脚光を浴びています。しかし、第5話までを通じてこれまで暴いてきた悪にはメンバーたちの私怨が絡んでいたことが分かりました。

また、第6話ではこれまで静観していた大山がついに反撃の狼煙をあげます。それは「『アバランチ』のメンバー・羽生誠一(綾野)をテロ事件の容疑者として全国に特別指名手配」というもの! 果たして、彼らは本当に正義の味方といえるのか?! 正義という大義をもって、大山とどう戦っていくのか……22日夜、いよいよ第二部の幕が上がります。

◆“背負うものがある男”役で、綾野剛の右に出るものはいない

前述した通り、羽生(綾野)には自分の判断ミスによって大切な先輩と仲間を失ったという過去があります。そんな十字架を背負い失墜したところから、再び自分の正義を取り戻し前を向いて進んでいく人間の再生を、第5話で見事に演じた綾野剛。これまでも数多く陰のある役を演じてきた綾野の真骨頂ともいえるでしょう。表面的には熱血漢だったり温厚だったりする役でも、当然に何かを抱えているという人間の性(さが)をこんなにも自然に、リアルに演じられる稀少な役者。

綾野剛の演じた役で印象深かった人物の一人が、大ヒットドラマ『コウノドリ』(TBS系)の主人公、優しくて使命感のある産科医・鴻鳥サクラです。実はサクラには、父はおらず、母も生まれてすぐに亡くしていたという生い立ちがあります。ここでも綾野は、優しい微笑みのなかに、出自ゆえの淋しさやせつなさを表現していました。

そんな繊細な演技を披露する綾野だからこそ、はじめ飄々として見えた羽生からも、過去に何かあった感……一度失望してから再度手に入れた正義への想いの強さを、第1話から感じさせてくれました。そこには、ただ何かを抱えている青年ではなく……抱えてきたものを武骨な男の魅力へと昇華させた色気さえもおぼえずにはいられません。

もちろん、キレのあるかっこいいアクションも見どころ!『アバランチ』は、綾野剛という役者に魅了される一作ともいえます。

◆綾野剛VS渡部篤郎の展開にも注目

正義の味方から一転、容疑者として指名手配されることとなった羽生を、ますます磨きがかかった男の色気で綾野剛がどう演じるのか。男としての円熟味が最高潮ともいえる渡部篤郎がどう対峙していくのか……『アバランチ』後半戦でじっくり楽しみたいと思います。

<文/鈴木まこと(tricle.llc)>

【鈴木まこと(tricle.llc)】
雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Instagram:@makoto_s.1213

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