猫を愛でたら「え、自分可愛いアピール?」…イヤミしか言わない彼氏が超ムカつく!
毒舌キャラで人気のタレントは多いですが、あれは笑いやトークのセンスがあってこそのもの。今回は、毒舌な男性とつきあっていたという女性のエピソードを紹介します。
◆取引先の男性に惹かれていき…
PR会社に勤務している佳苗さん(仮名・34歳)は、20代の頃に3歳年上の彼氏と付き合っていました。
「彼は、私が勤務している会社がPRを手伝っていた企業に勤めていました。ふとしたきっかけけで飲みに行くようになり、親しくなりました。たまたま映画の話をしたときに、自分が知らないような映画の知識が豊富で、当たり前のように4時間もある映画を観たって言うんです。小説もたくさん読んでいて、“こんな人とはもう出会えないんじゃないかな”って思いました」
◆会えば元カノ自慢ばかりする無神経な性格
普段は寡黙だったという彼氏ですが、なぜかいつも一言多かったようです。
「彼は、人を褒めたりはしないタイプでした。ちょっと変わったことを言うほうがかっこいいと思っている感じでしたね。私が髪を切って耳が見えるスタイルにしたときには、『耳が見えると醜い』って言ってきたんです。まだ若かったし、なんでそんなこと言うんだろうって、泣いちゃいましたね」
さらに、元カノの話をよくしてきたとか。
「向こうはまったく悪気がないようでしたが、会うと必ず元カノの話をするんです。付き合う前も私のことを、『元カノに似ている』って言ってきたので、『もしかして、好みってことなのかな』って期待したら、『えっ、信じちゃったの。元カノは君より可愛かったよ』って言ってきてあぜんとしました。
私がバンドのくるりが好きだと言うと、『昔付き合っていた子もくるりが好きだったんだよ。くるりが好きな女の子は変わってるよね』と。なんでも昔の彼女の話になって、けっこうツラかったです……」
◆ホラー映画で怖がらないと「バカにはわからない」
彼とのデートでは、共通の趣味である映画を観ることが多かった佳苗さん。
「黒澤清監督の『回路』っていうホラー映画を一緒に観たんです。彼は映画の最中も怖かったみたいで、私があまり怖がらなかったら、『えっ、怖くなかったの? バカにはわからないんだね』と言ってきました」
◆猫を愛でたら「なにそれ、自分可愛いアピール?」
毒舌というよりも、ややモラハラにもとれる彼の言動ですが、彼女にとって決定打となる一言で、とどめを刺されます。
「私は猫が好きで、ある日、デートで猫がいるカフェに行ったとき、猫を見て『可愛い』と言ったら、バカにしたように『なにそれ、可愛いって言っている自分可愛いアピール?』って言ってきたんです。これには腹が立って、『そんなわけないでしょ』と言い返しました」
その彼氏とは、1年ほど付き合って別れたと言います。
「でも元カレは、仕事はまじめだったんで、出世して今はマネージャー職になっていました。結婚したみたいで、SNSで結婚生活もアップしているんです。気になって見てみたら、なんと猫を飼っていたんです! 奥さんの顔が猫で隠れて見れないようになっていたり、奥さんの膝の上でくつろぐ猫の姿がSNSにアップされていました。奥さんの服装がどことなく私が着そうな服だったのも、なんだか、ちょっとカチンときましたね(笑)」
猫を素直に可愛いと言わなかった元カレが、猫の画像を大量にアップしていた。佳苗さんは、誰にも言えないけれど、モヤモヤしたといいます。
「思わず画面ごしに『猫可愛いっていわなかったくせに』と言葉が出てしまいました。でも、もしかしたら、彼も精神的に大人になったのかもしれないですね」
若い頃ゆえの、喧嘩や行き違いはカップルにつきものですが、口が悪すぎるタイプの恋人と一緒にいると、精神的に参ってしまいそうですね。
<取材・文/阿佐ヶ谷蘭子 イラスト/やましたともこ>