「YouTubeが面白い元プロ野球選手」ベスト10…上原浩治は3位、里崎智也は2位

 2021年のプロ野球公式戦もいよいよ本日、初戦を迎える日本シリーズを残すのみ。東京オリンピックでの金メダル獲得や大谷翔平のアメリカンリーグMVP受賞など野球界のトピックが多かった2021年は、元プロ野球選手によるYouTubeチャンネルの進出に拍車がかかった1年でもあった。

 大物の参入も相次いでいる元プロ野球選手によるYouTubeだが、本当に多くの視聴者の心を掴んでいるのは誰なのか。「YouTubeが面白い元プロ野球選手」のベスト10の発表!

◆10位 アレックス・ラミレス 5%

[ラミレス公式]ラミちゃんねる(チャンネル登録者数 21.8万人)

 10位は横浜DeNAベイスターズで監督を務めたアレックス・ラミレス。MVP2回、本塁打王2回、打点王4回、首位打者1回、最多安打3回、さらに外国人初の日本2000安打を達成し、名球会入りを果たすなど選手としての実績も抜群。2020年11月、DeNA監督退任後にチャンネル開設。

 野球解説、レジェンド選手との対談、エピソードトーク、野球教室、戦力外通告を受けた元DeNAの濱矢廣大投手のNPB復帰プロジェクトなどを配信。2021年10月には少年野球の経験があるアイドルグループ「日向坂46」の山口陽世をゲストに招き、バッティングとピッチング指導も行っている。

◆9位 川上憲伸 5.5%

川上憲伸 カットボールチャンネル(チャンネル登録者数 16.6万人)

 9位は中日ドラゴンズのエースとして活躍し、MLBにも挑戦した経験を持つ川上憲伸。自身の代名詞である変化球「カットボール」がチャンネル名の由来に。野球解説動画、エピソードトーク、レジェンド対談、テクニック講座だけでなく、有名YouTuberの東海オンエアとのコラボ動画やゲーム動画、ドッキリなど多岐に渡り配信を行っている。

 元広島東洋カープの前田智徳のYouTube初出演を実現させたのも川上のチャンネル。2020年7月17日に配信した「復活のカットボール」(当時、プロ野球復帰に向けて動いていた新庄剛志に触発されて、愛知県の室内練習場でブルペンに入りピッチング練習を行った動画)は再生回数100万回を超えのヒットを記録。

◆7位 藤川球児 6.5%

藤川球児の真向勝負 (チャンネル登録者数 24.4万人)

 

 7位は阪神タイガースの守護神として活躍、MLBにも挑戦し、現在は阪神タイガース「Special Assistant(特別補佐)」を務める藤川球児。解説動画、コラボ対談、ゲーム実況といった企画をメインに運営。野球指導動画では自身の代名詞である「火の玉ストレート」の投げ方、握り方、フォームなど細かい部分まで解説している。

 また、「関西・高知スポーツ観光大使」を務める藤川が高知のグルメ紹介や海を泳いだり、坂本龍馬像の前で記念撮影したりする様子もアップしている。清原和博との対談企画は特に好評で、変化球で三振を奪った藤川に対して清原が暴言を放った2005年の「東京ドーム事件」や、藤川引退の裏側について熱く語り合う動画は86万回再生を超えている。

◆7位 高木豊 6.5%

高木 豊 Takagi Yutaka (チャンネル登録者数 27.2万人)

 もう一人の同率の7位は元横浜大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)で名セカンドとして活躍し、ベストナインを3回獲得した高木豊。野球解説動画、レジェンド対談、エピソードトーク、歴代最強オーダー、動画内ドラフト会議といった企画が配信されている。

 また、当時読売ジャイアンツ二軍監督(現在は一軍作戦兼ディフェンスチーフコーチ)の阿部慎之助をゲストに招いて動画配信している。球界の怪物・江川卓が初めてYouTubeに出たチャンネルが高木のチャンネルでもある。

◆6位 古田敦也 7%

フルタの方程式【古田敦也 公式チャンネル】(チャンネル登録者数 28.4万人)

 6位は日本球界を代表するキャッチャーとして活躍し、選手兼監督も務めた元ヤクルトスワローズの古田敦也。2009年1月から2010年7月までテレビ朝日で放映された野球番組「フルタの方程式」がYouTube版とした復活という経緯で、現在のチャンネルがスタート。地上波時代よりもさらに深い技術論やエピソードトークを展開している。

 2021年8月3日に公開された「間近で見た者だけが知る 落合博満バッティングの極意」では古田、元広島東洋カープの前田智徳、元ヤクルトスワローズ&読売ジャイアンツの長嶋一茂、元西武ライオンズ&中日ドラゴンズの和田一浩が落合のバッティングを徹底的に解説、241万回を超える再生回数を記録している。

◆5位 ウォーレン・クロマティ 8.5%

クロマティチャンネル Cromartie Channel (チャンネル登録者数 4.1万人)

 5位は読売ジャイアンツで強打の外野手として活躍したウォーレン・クロマティ。レジェンド対談、エピソードトークを中心に展開されている。ケン・グリフィー・ジュニア、王貞治、秋山幸二、トリー・ハンター、レオン・リーなど他チャンネルには登場しない大物ゲストも出演。

 また、読売ジャイアンツのゼラス・ウィーラーとの新旧巨人ムードメーカー対談も実現。登録者数はほかの一流選手と比較すると少ないものの、ほかのチャンネルとはひと味違うゲストのブッキングが人気を集めている。

◆4位 デーブ大久保 10%

デーブ大久保チャンネル(チャンネル登録者数 26.8万人)

 4位は西武ライオンズ、読売ジャイアンツでキャッチャーとして活躍し、東北楽天ゴールデンイーグルスで監督を務めたデーブ大久保。野球解説動画、レジェンド対談、エピソードトークを中心に配信している。

 2020年9月12日に公開された清原和博さんをゲストに招いた「清原と語る、西武ライオンズ」は217万回超再生されている。対談は主に自身が経営する飲食店「肉蔵でーぶ」で収録されている。

◆3位 上原浩治 10.5%

上原浩治の雑談魂(チャンネル登録者数 40.1万人)

 3位は読売ジャイアンツのエースやクローザーとして活躍し、MLBではワールドシリーズ胴上げ投手となった上原浩治。野球解説動画、エピソードトーク、ゲスト対談、ゲーム企画をメインに配信を行っている。読売ジャイアンツ、ニューヨークヤンキースで活躍した松井秀喜が初めてゲスト出演したYouTubeチャンネルが上原のチャンネル。

 2020年12月1日に公開された元読売ジャイアンツの高橋由伸との対談企画は275万回再生をされている。「野球に答えはない」という持論を持つ上原らしいバラエティに富んだ動画内容となっている。このチャンネルには過去に「プロ野球戦力外通告」「バ―スデイ」に関わった放送作家の谷田彰吾が制作に携わっている。

◆2位 里崎智也 11.5%

Satozaki Channel(チャンネル登録者数 48.8万人)

 2位は元千葉ロッテマリーンズでキャッチャーとして活躍した里崎智也。元東北放送アナウンサーの袴田彩会をアシスタントに迎え、野球解説動画、生配信、ドッキリ企画、ゲーム企画、ベストナイン、ドラフトなど野球という括りの中でありとあらゆる角度から攻めた内容の動画を配信している。

 プロ野球全試合をくまなくチェックするという里崎が細かく解説、野球ファンの支持を集めている。アシスタントの袴田はアシスタント就任以降、さまざまな野球関連動画や企画に呼ばれる機会が増え、2021年スポーツナビが実施した「好きなスポーツアナウンサーランキング・女性編」で1位に輝いた。

◆1位 新庄剛志 14%

新庄劇場(チャンネル登録者数 非公開)

 1位は阪神タイガース、北海道日本ハムファイターズで活躍、MLBで日本人初の野手となり、ワールドシリーズに出場した初の日本人でもある新庄剛志。2022年から北海道日本ハムファイターズの監督に就任する。「ただただYouTubeを楽しむチャンネル‼あげたい時にあげる!」をテーマにスタートした新庄劇場は、プロ野球OBYouTubeチャンネルに中では異質。グルメ動画、マジック披露、美容など野球とはあまり関係ない内容を中心に配信している。

 また、「新庄剛志ライフストーリー」という自身の半生を語る企画では、さまざまな困難に直面しながらもポジティブに生きてきた彼の生き様が伺うことができる。特に新庄が子供たちに野球指導した動画において、「バットを持って構えるときはリラックスして構える。傘を持つ体勢を参考に」「速く走るときは、脚は前に上体を反らないこと」といったわかりやすいアドバイスを行い、丁寧に優しく明るく指導するコーチングが高い評価を受けた。

 今回アンケートを実施した期間が日本ハムファイターズの来季監督就任の第一報が流れた直後であり、注目度が高まったことが後押しした結果となった。また、テレビ業界で活躍してきた放送作家と組んだ上原や、テレビ局と組んだ古田のようなYouTubeチャンネルも登場したことにより、今後もテレビ、ラジオ、新聞とった大手メディアが絡んだプロ野球OBによるYouTube開設が続くかもしれない。

◆「YouTubeが面白いと思う元プロ野球選手」ランキング

1位 新庄剛志 14%

2位 里崎智也 11.5%

3位 上原浩治 10.5%

4位 デーブ大久保 10%

5位 ウォーレン・クロマティ 8.5%

6位 古田敦也 7%

7位 藤川球児 6.5%

7位 高木豊 6.5%

9位 川上憲伸 5.5%

10位 アレックス・ラミレス 5%

11位 清原和博 4.5%

11位 片岡篤史 4.5%

13位 板東英二 3.5%

13位 佐々木主浩 3.5%

13位 岩本勉 3.5%

16位 藪恵壹 3%

17位 石毛宏典 2.5%

17位 川藤幸三 2.5%

17位 谷繫元信 2.5%

20位 鈴木尚広 2%

20位 森本稀哲 2%

20位 高橋慶彦 2%

20位 小田幸平 2%

(複数回答)

【調査概要】

調査方法:アイブリッジ(株)提供の「リサーチプラス」モニター(30~49歳男性)に対してアンケートを行い、その結果を集計したものです。

調査期間:2021年10月27~28日

有効回答者数:30~49歳男性200人

※チャンネル登録者数は11月20日現在

【ジャスト日本】

プロレスやエンタメを中心にさまざまなジャンルの記事を執筆。2019年からなんば紅鶴にて「プロレストーキング・ブルース」を開催するほか、ブログやnoteなどで情報発信を続ける。著書に『俺達が愛するプロレスラー劇場Vol.1』『俺達が愛するプロレスラー劇場Vol.2』『インディペンデント・ブルース』(Twitterアカウント:@jumpwith44)

2021/11/20 15:53

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