藤井聡太新竜王「重みを感じる」 史上初10代四冠、史上6人目の偉業達成 

拡大画像を見る

 将棋の藤井聡太三冠(19=王位・叡王・棋聖)が豊島将之竜王(31)に122手で勝利し、無傷の4連勝で竜王位を獲得した。史上最年少の「19歳3カ月」で四冠を達成し、1993年7月に羽生善治九段(51)が樹立した「22歳9カ月」を3歳6カ月更新。竜王を獲得したことで、全棋士の中で序列1位となり、名実共に将棋界のトップに君臨することになった。

 10分間の沈黙ののち豊島前竜王が発した投了は、“藤井時代”の到来を告げた。かつてプロ入り後6連敗を喫し、最後の壁と言われた宿敵をストレートの4連勝で圧倒。将棋界最高峰の竜王獲得、最年少&初の10代で四冠-プロ入りわずか5年で手中に収めた。

 角換わり腰掛け銀の将棋は、1日目からハイペースな展開。2日目に入り藤井新竜王が優位を拡大するも長考で時間を消費し、持ち時間差が2時間半に。豊島前竜王が必死に食い下がり、一時AIの評価値で劣勢になるも、最後は逆転。藤井新竜王は「中盤にちょっと自信のない局面になって…こちらの負けの変化が多いと読んでいた」と振り返った。

 対局直後は熱戦で疲労感がにじんだが、会見では笑顔も。「最高峰のタイトルなので光栄。重みを感じますし、それにふさわしい将棋を指していければ」とまだ実感のない様子で話し、「これまで通り強くなるということを目標に据えて取り組んでいければ」と変わらぬ目標を掲げた。

 序盤に強いと言われる最新型の「ディープラーニング(深層学習)」系のAIなどで、今年は重点的に序盤研究に取り組んでおり、「以前より成長できたと感じています」と手応え。豊島前竜王と戦ってきた王位戦、叡王戦を合わせた“19番勝負”初期は、序盤で豊島前竜王にリードされる展開が多かったが、最近では藤井新竜王が最初から展開を握る将棋も増えてきた。

 四冠同時保持者は藤井新竜王で6人目。過去には大山康晴十五世名人(故人)、中原誠十六世名人(引退)、米長邦雄永世棋聖(故人)、谷川浩司九段、羽生善治九段が達成している。永世七冠でタイトル獲得99期の羽生九段ら、レジェンドたちに肩を並べた。

 8大タイトル戦の中では賞金最高額4400万円の竜王。肩書でも名人と共に、他より優先されるビッグタイトルだ。現在三冠の渡辺明名人(37=棋王・王将との三冠)を抜いて序列1位となったことに喜びつつも、「今期は結果を出せていますけど、内容的な課題が多いですし、常に危機感を持っています」と謙虚。名人を含む残り四冠を取る日も、そう遠くはない。

関連リンク

  • 11/14 5:59
  • デイリースポーツ

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます